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まどマギ構造解説ーなぜ鹿目まどかは神となったのかー  作者: カトーSOS


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8-2 内部処理の限界

魔法少女システムにおける

世界状態の再配置は、

必ず「過去に成立していた状態」を参照することで実行される。

この処理は、

現在の世界状態を破棄し、

既存の履歴の中から

別の状態を再採用する操作である。


しかし、

鹿目まどかの願いによって否定されたのは、

特定の時点や結果ではなく、

世界状態が遷移するという規則そのものである。

この否定は、

過去・現在・未来のいずれにも適用され、

再配置が参照すべき

有効な過去状態を成立させない。


その結果、

再配置処理は実行条件を失い、

解決手段として機能しなくなる。

過去へ戻ること自体が不可能なのではなく、

戻るべき状態が定義できなくなるのである。


同様に、

能力拡張についても、

適用対象となる世界状態が確定しないため、

処理が成立しない。

能力とは、

既存状態に対する影響範囲の追加である以上、

状態遷移が否定された状況では

拡張そのものが停止する。


以上より、

魔法少女システムにおける

すべての内部処理は、

鹿目まどかの願いを境に

適用可能な前提を喪失する。

この限界が、

次節で述べる

外部化という処理結果を導く直接の要因となる。

【あとがき補足:8-2について】


8-2では、鹿目まどかの願いによって生じた状態が、

「誰かが操作している結果」ではないことを確認している。


物語の演出上、鹿目まどかは

世界に影響を与え続けている存在のように描かれるが、

本文では、その捉え方を意図的に避けている。

ここで扱っているのは、

誰かが判断し、選択し、介入している状況ではない。


鹿目まどかは、

世界の出来事を逐一見て対処している存在ではなく、

ある状態が成立している結果として、

魔女化が起きない、という状況が保たれているにすぎない。


本文で述べている「介入ではない」という点は、

鹿目まどかが意思を持って世界を動かしている、

という理解を否定するためのものである。

何かを命令したり、修正したりしているわけではない。


この章で強調しているのは、

鹿目まどかの存在を

「行為の主体」として捉えると、

かえって状況が分かりにくくなる、という点である。


8-2は、

鹿目まどかを物語上の登場人物として追い続ける視点から、

成立している状態そのものを見る視点へ、

読み手を切り替えるための段階として置かれている。

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