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第7章 7-0 本章の目的
本章の目的は、
作中で観測される時間遡行的な挙動を、
感情、意志、願望といった主観的概念から切り離し、
世界の状態がどのように扱われているかという観点から
整理することにある。
本稿では、
時間を移動するという表現や、
過去を改変するという解釈を採らない。
代わりに、
世界全体が一つの状態として扱われ、
それが過去の配置へ戻されているという
観測事実のみに基づいて議論を進める。
また、
この再配置において、
すべての情報が等しく扱われているわけではなく、
特定の情報のみが保存されている点に注目する。
この情報保存の偏りが、
後続の挙動にどのような影響を与えているかを
本章では明確にする。
以上を踏まえ、
本章では時間遡行を物語的装置としてではなく、
一貫した構造を持つ現象として位置づけ、
以後の章で扱う解析の基盤とする。




