6-6 本章の整理
本章では、
魔法少女システムにおける
願いと能力拡張の関係を、
構造的に整理した。
本章で確定した事項は、
以下の通りである。
・魔法少女の能力は、
願いという目的関数を達成するために
必要量が自動的に拡張される
・能力拡張は報酬や評価ではなく、
目的達成のための
純粋な自動プロセスである
・通常の運用では、
能力拡張と浄化工程が並行して進行し、
ソウルジェムとグリーフシードの
濃度が均衡する点で
能力は有限領域に収束する
・この濃度の均衡点が、
通常運用における
実質的な能力上限として機能する
・一方で、
実現不能な願いが提示された場合、
目的関数は完了条件を持たず、
能力拡張は停止条件を失う
・この場合に限り、
能力拡張は天井を持たずに継続する
・能力成長の有無と
魔女化の発生は
直接的な因果関係を持たない
・魔女化は、
能力の高さではなく、
呪いのエネルギーの
容量破綻に基づく
独立した状態遷移である
・これらすべての工程において、
善悪、価値判断、感情評価は
解析軸として関与しない
以上より本章では、
魔法少女の能力とは
固定された才能や特権ではなく、
願いの内容に応じて
動的に拡張される
可変的な運用パラメータであると結論づける。
次章では、
本章で整理した
能力拡張モデルを前提として、
時間遡行という特殊能力を、
例外現象ではなく
技術的連続性の中で解析する。




