52話 16ポンドゥ
お久しぶりです。受験合格したもんちです
「ダメなものはダメなんだ。いさぎよく諦めろ」
「分かった……分かったよ」
「理解してくれたか。お前が話の通じるやつで良かった」
「毎朝起こしに行ってあげる!」
「は?」
「だから、毎朝起こしに行ってあげるから背中流させてって言ってるの!」
「あえてもう一度言おう。は?」
俺がコイツに毎朝起こされることになんの得があるんだ。目覚めに美少女が見れるからとか? 美月で充分間に合ってる。
「じゃあ勉強してて分からないところが分かるまで教えてあげる!」
……それは結構助かるかもしれない。高校の授業から格段にレベルが上がるため、追いつかないことも多いだろう。その部分を弓梨が補ってくれるのは相当ありがたい。
「んー……もう一押し欲しいなぁ」
欲張ってねだってみると、弓梨は閃いて、決め台詞を言うかのように言葉を放った。
「毎日お弁当作ってあげる!」
「よし、背中流していいぞ」
即答だった。今日のような美味さの食事が毎日取れるなら、背中を流させるぐらい余裕で許可する。
「やったー! 私頑張るよ!」
弓梨は愉快な手使いで、壁の棒に吊るしてある体を洗うボディタオルを取り出した。
「え〜っと、ボディソープはどこだ〜」
と、俺の前にあるシャンプー、コンディショナー、その他もろもろの中からボディソープを探そうとする。
「あぁ、ここにあるぞ」
指をさして教えてあげると、弓梨は手を伸ばしてボディソープを掴もうとする。
「よいしょっ……と」
その瞬間、背中に今まで感じたことの無い種類の柔らかさが襲いかかってきた。ふわふわしながらも、弾けるような弾力のある何かが。
「…………」
「あ、これじゃなかった」
これは間違いなく胸の感触だ。おっぱいマスターの俺はすぐに分かった。弓梨は俺の背中に胸を押し付けている。
「…………」
「今度こそ取れたぁ。あれ、月夜どうしたの? なんで下向いてるの?」
「お前のその爆弾、どうにかした方がいいと思う」
「ばくだん?」
「近い内に爆発するぞ。気をつけろ」
「やっぱりお風呂入りすぎて頭おかしくなっちゃったんじゃない? 大丈夫?」
「ほんとおかしいぐらいの大きさだな。ボーリングができそうだ」
もちろんサイズは16ポンドの海外級だ。世界一を狙ってるのかもしれない。
「爆弾でボーリングするの? 危ないよ?」
「お、そうだな。はやく背中流してくれ」
「りょーかい!」
遠巻きにいじってるのいっつも気づかないな。怒られるまでは存分にいじってやろう。




