第八支部長
コテージの天井から現れた人影は、飛び下りざま一斉に得物を振りかぶり――
「――邪魔をするな」
「「「ひぃっ!?」」」
本気で放ったクレスの殺気に硬直し、受け身も取れずに墜落する。
そんな中で開いた二階の扉から、桃色の髪を腰まで伸ばした少女が姿を現した。
「久しぶりやな、クレス」
「……エフィ。重傷を負ったと聞いたが」
独特な訛りを帯びた口調で話す少女はエフィメリー・リアーシャ。大陸全土に影響力を持つ大商会、メリー商会会長の三女にして第八支部長である。
そんな彼女を、クレスは不機嫌さを隠しもせず睨みつける。
「でも、そうでもせなクレスは会いに来てもくれへんかったやろ? それに……」
「なんだ?」
思わせぶりに言葉を切ったエフィに、クレスは訝りつつ続きを促す。
「あたしの気持ちも少しは分かったやろ? 万分の一くらいは」
「…………」
自由騎士団と再開した時もそうだったが、そこに負い目のあるクレスは黙り込む。
「クレスはまだマシな方やで? あたしの時は何処に行けばクレスに会えるか分からんかったし、そもそも死んだなんて聞かされて……どんだけ、心配したか……っ」
次第にその声が震え始める。
口を噤んだエフィは腰の翼を広げると、クレスの元に飛び込んできた。
――メリー商会の基礎を一代で築いたエフィの曽祖父にあたる男は、ポシという有翼の遊牧民の出身だ。
その直系の血筋であるエフィもまた、新雪のような純白の翼を受け継いでいた。
「好きにしたらええって言うたけど……死んでもええなんて、一言も言うてへん……!」
「……すまない」
小刻みに震える背中を、クレスは幼子をあやすように静かに撫で続けていた。
天井から飛び降りて来た人たち?
空気に中てられて動けなくなってます^^;
エフィの指示で配置されてたサヤの部下に当たる人たちですね。
翼ある人も交ざってます。ちなみにサヤに翼はありません。。




