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レガリア英雄記  作者: 27サグマル
邂逅~「蒼神」再起~
58/213

「草薙」

「くッ――」

 迫りくる魔力矢の後ろで、ふらつき膝をつくマリスの姿が見えた。

(ここまで、されたら……)

 応えないと。

 状況や理屈より先に、その思いが生まれた。

 今のクレスはまともに焔の制御ができる状況にない。

 一度解放すれば、この焔は寸分の手加減もなく荒れ狂うだろう。

 だが――

(覚悟を、決める……!)

 引き伸ばされた時間の中。

 遂に放たれた焔が、マリスの矢と激突した。

 矢に込められた魔力が爆発し、クレスの焔と正面から拮抗する。

 衝撃波が大気を振るわし、大地が揺れた。


「もう一押し――!」

 剣を引っ提げ駆け出そうとするエレンに、クレインが呼びかける。

「エレン! 反対側に回り込んで、焔をクレス君から引き剥がしてくれ!」

「任せろ!」

 普通なら無茶でしかない要求に即答するエレン。

 その姿が掻き消えたと思うと、エレンは既に焔の反対側に回り込んでいた。


「全てを呑み込む蛇神の記憶を、禍つ神火を討ち祓う帝剣の伝説を……我が名において此処に降ろす! 『草薙ヤタガミ』ッ!」


 魔力では測りきれない莫大な力。

 神気とでも呼ぶべきそれが剣を芯に一回り大きい刀身となる。


 エレンは一振りで軽々と焔をクレスから斬り離し、続いて神気を全て変換した斬撃を飛ばし、マリスの天原淘汰カタストロフィに匹敵する爆発を引き起こす。

今回はエレンの必殺技でした。。

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