表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/110

第三十六話 負けず嫌い

模擬レース翌日。


流星竜舎。


恒一は朝から首を傾げていた。


恒一

「……帰らないのか?」


ミリア

「帰る予定だったわよ」


恒一

「だった?」


ミリア

「ムカつくから」


恒一

「は?」


ミリア

「新人戦上がりのくせに最後追い上げてくるな」


恒一

「理不尽だろ」


ミリア

「悔しいのよ」


恒一

「素直だな」


ミリア

「うるさい」


レオン

「あと二日いるそうだ」


恒一

「勝手に決まってる」


ミリア

「決めたから」


恒一

「俺聞いてない」


ミリア

「今聞いたでしょ」


恒一

「横暴だな」


レヴナント

『横暴だな』


フェルド

『横暴だな』


ミリア

「アンタ達まで!?」


朝の竜舎に笑い声が響く。



最初の訓練はスタート。


レオン

「始めるぞ」


恒一

「またか」


ミリア

「またよ」


スタート地点へ並ぶ。


レオンの合図。


レオン

「――始め!」


ドンッ!


二頭が飛び出す。


だが。


ミリア

「遅い!」


恒一

「うるさい!」


ミリア

「一歩目が遅いのよ!」


恒一

「そんなすぐ分かるか!」


ミリア

「分かる!」


レオン

「分かるな」


恒一

「味方いねぇな!」



昼前。


今度はコーナー訓練。


レオン

「もう一回だ」


レヴナント

『またか』


フェルド

『まただな』


コーナーへ突っ込む。


レヴナントが少し外へ膨らむ。


ミリア

「ほら!」


恒一

「分かってる!」


ミリア

「分かってない!」


恒一

「どっちだよ!」


フェルド

『内側を使え』


レヴナント

『内側か』


フェルド

『無駄が多い』


レヴナント

『なるほど』


レヴナントは素直だった。


恒一より素直だった。



夕方。


休憩時間。


恒一はベンチへ座り込む。


恒一

「疲れた……」


ミリア

「情けない」


恒一

「お前元気だな」


ミリア

「慣れてるもの」


恒一

「E級ってみんなこんな練習してるのか?」


ミリア

「当たり前でしょ」


恒一

「新人戦との差が酷いな」


ミリア

「だから新人戦なのよ」


恒一

「ぐぅ……」


反論できない。


その時。


レヴナントとフェルドが並んで水を飲んでいた。


レヴナント

『E級は厳しいな』


フェルド

『普通だ』


レヴナント

『新人戦が楽だったのか』


フェルド

『たぶんな』


レヴナント

『なるほど』


少しだけ。


本当に少しだけ。


レヴナントが楽しそうに見えた。



日が傾く。


訓練終了。


恒一

「やっと終わった」


ミリア

「明日もあるわよ」


恒一

「まだやるのか」


ミリア

「勝ち逃げされたくない」


恒一

「負けたのお前だろ」


ミリア

「うるさい」


恒一

「理不尽だな」


ミリア

「知ってる」


レオン

「明日は魔力操作だ」


恒一

「魔力操作?」


レオン

「ああ」


その言葉に。


レヴナントが少しだけ反応した。


飛行。


封印。


そして魔力。


まだ繋がらない。


だが。


何かが近付いている気がした。


― 第三十六話 終 ―

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ