表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/32

エピソード7 妖魔との遭遇

 僕は素早くそちらを向いて、両手を交差させるようにそちらに向けて構えた。音がしたところでは、空間がゆがむように赤茶色のチリみたいなものの流れが生まれていた。これは、妖魔が発生する兆しだ。


 そして、その赤茶色の霧の中から、体の下半分が無い上半身だけの犬が3頭生まれた。空中に浮いているそいつらは、こちらを睨んで大きな声で吠えた。


 「なんだ、雑魚か。今はおまえらの相手をしている暇は無いんだよ」


 とつぶやいてみたが、実際のところ、余裕は無い。なんど目を凝らしても、魔力の流れは見えない。やはり僕の力は封印されているようだ。一縷の希望を込めて、攻撃の技も使ってみる。


 「退魔術“正雀”」


 だが、やはり術は発動しない。妖魔たちは、馬鹿にしたような表情で僕の方を見ながらふわふわ浮いている。


 というかむかつく顔だな。僕にそんな顔を向ける奴なんていなかった。退魔士だろうと妖魔だろうと嫌悪感を向ける奴はいても、それは常に畏れのような感情も伴う物だった。


 こいつらには思い知らせてやるべきだな。そうは思ったが、その手段は無い。普通の退魔士は、様々な魔道具を使って戦うが、僕はいつも手ぶらだ。なにしろ、どんな魔道具よりも強力な退魔術を持って生まれてきている。才能がその辺の退魔士とは違うのだ。


 だが、才能の違いはそれとして、今の僕はその退魔術を封印されてしまっている。つまり、今は考えている以上に悪い状況かもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ