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エピソード22 打開策

 僕は地下室に続くはしごに掴まりながら「くそ、退魔術さえ使えれば」と、歯ぎしりするような気持ちで思った。なにしろ、あの妖魔たちは、恐らくかなりの強敵だ。僕の長年の経験に基づいた勘がそう告げていた。


 セイマだけでは厳しいかもしれない。だけど、僕はすでに打開策を思いついていた。


 僕は素早くはしごを下り、小さな部屋の棚から鳥のようなマークが刻まれた手袋のような魔道具を取り、右手にはめた。そして、身を翻しはしごに飛びついた。


 駆け上がるようにはしごを登り、入り口から顔を覗かすと、セイマと妖魔との戦いは激しさを増していた。


 セイマが猪妖魔を攻撃しようとすると、遠距離から木の化け物が触手を飛ばす。それをセイマが弾くとすかさず猪妖魔がセイマを斬りつけようとする。僕はセイマが斬られるのではないかとヒヤッとしたが、セイマは間一髪飛び退いて猪の攻撃の範囲外に逃れた。


 敵ながら、なかなかのチームワークだ。セイマに的を絞らせないことを意図した動きだろう。


 だが、僕ぐらいになれば、敵の意図をくじくような動きは容易に思いつく。僕は、気配を悟られないようにしながら右手に魔力を集めた。


 僕が地下室から取ってきた魔道具は、魔力を飛ばして敵を攻撃できるアイテムだ。魔力がまるで小鳥のような形になって飛んで行くので、「小雀矢」という名が付いている。


 威力は大したことが無いが、セイマなら一瞬のスキをついて敵に致命傷を与えることが出来るだろう。だから、僕は妖魔の気を引くような攻撃をすればいい。こうやって陰から教え子を支援するっていうのも、できる男の感じがあって悪くないかもな。


 敵を斬り倒した後、セイマが僕に「危ない所だった。助かったぞ」と感謝するのが想像できた。転生してからついてない事ばかりだったけど、ようやく僕の見せ場が来たようだな。

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