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青き華よ希跡なれ  作者: 溶枸由 佳月
第二章,星団
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試練

中立組織(エイレネ)本部前。

本部に所属している組織と、協力組織が何組か列を成している。


「今日集まってもらったのは他でもない、『大規模作戦』の為」


前に立つのは今年のリーダーであるシャネさん。


「亜人側が大きな動きを見せている。

それにリーダーか幹部が関与している可能性が高い。

だから雛菊の皆には、全員総出で調査してもらいたい。

私たち境界線は全体の指揮をとり───」


シャネさんから各組織のやるべき事を聞き、作戦の地へ向かおうとしたその時。


「待ってください!

私も……ついて行ってもいいですか?」


そう声を上げたのはノエルだった。


「君は確か他の所へ配属されるはずだよね?」


「勝手な事を言ってるのは承知してます。

もちろん足でまといになんてなりません。

お願いします」


深く頭を下げるノエル。


「……見た所実力はアオトより下、ヨミより上って感じかな。

アオトはどう思う?」


「俺に言われても……」


「んーと……じゃあ今から僕と戦ってよ。

僕が納得できるような戦闘ができたらついて来てもいいよ」


「ちょ、ちょっと本気で言ってる!?」


エトリが驚きのあまり止めに入る。


「ありがとうございます!」


「ノエちゃんまで……もう」


諦めたようにため息をつく。

正直こんなの予想外だ。

ノエルなら有り得るが、まさかリツがそんな事を言うとは。


「言っとくけどここで本気を出して疲れてるようじゃ、連れてはいけないからね」


「分かってます」


お互い剣を構え、風が2人の間を通り過ぎる。

やがて止むと、空気が一層張り詰めるのを感じた。


「──ッ!」


リツが地を蹴り、ノエルへと迫る。

ノエルも同じく地を蹴り、攻撃をいなした。

続けて攻撃を仕掛けるリツ。

ノエルは攻撃をいなすばかりで、攻撃する余裕が無いといった様子。


「どうした?まさかこのてい───!?」


ノエルが攻撃を大きく右にいなし、リツに詰め寄る。

が、惜しくも防がれる。


「油断しちゃあダメですよ?」


「……だねっ」


お互い一旦距離をとる。

そして、互いの剣と剣のぶつかり合いが繰り広げられる。

2人とも速い。

目にも止まらぬ速さで剣を振るノエルも、それを防ぎ反撃の機会を伺っているリツも、さながら剣舞のような美しさに思わず見とれてしまう。


「あの2人すごい……わね」


ヨミの言葉にだな、と呟くように答える。


「……ッ!」


ノエルが剣を思いっきり突き、リツを追い詰めたかと思われたが───


「惜しかったね」


リツはそれを避け、ノエルの喉元に剣を突き付けていた。


「そ、そこまで!」


エトリの声に構えを解き、剣を仕舞う。


「ありがとうございました」


「こちらこそありがとう。

お陰で有意義な時間を過ごせたよ」


ノエルは戸惑いながらも握手をした。


「そ、それで……結果は」


「うん、合格」


「ほ、本当に!?

ありがとうございます!!」


ノエルはお辞儀を終えると俺の方に駆け寄ってきた。


「合格、したよ」


「あぁ、そうだな。

良かったな」


「うん!」


「よし、それじゃあ行こうか」

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