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俺が魔王で勇者があきらめた!  作者: 結城悠
戦国編ー旅行記
40/73

交渉、即ち挑戦 追記

喫茶店を出た一行。

その時、エリスはキュウの出した評価に不満を漏らした。

「キュウさん、さっきの40点って酷くないですか?ウエイトレスさんは90点って言ってくれたのに、50点も違うじゃないですか」

肩に乗る黒猫を人差し指でつつきながら文句を言う、その指先に猫パンチで応戦するキュウ。

「なんだ、不満なのか?これでも過大評価したつもりなんだが?」

「40点で過大評価って、もしかして50点満点で・・・」

「100点中40点だ。10点満点で4点だ」

「やっぱり半分以下じゃないですか」

頬を膨らませ、さらに不満を爆発させる。

キュウはめんどくさそうにだが、説明してやることにした。


「まず一つ目」

全体を通して言える事だが、たかがあの程度の情報にあれだけの時間をかけるなど無意味。

しかも初対面の者に対してだ。

あの場での一番の正解は、近くに居た者に声をかける。

そうすればウエイトレスの信頼性も、その情報の信憑性も一発で分かる。

「自分で解決するという気持ちは大切だが、あの場合は空回りでしかない」

「うぐっ、たしかにです」

「二つ目」

エリスは宝探しと言われ、素直に宝イコールお金と考えたが、それはそもそも間違いなのだ。

一人にとっての宝が、万人の宝とは限らない。

どんな宝があるのか、金銀財宝か?骨董品か?魔術道具か?それが分からないと価値も分からない。

「今回は結果が良かったが、熊、グリズベアだったか。奴らの巣窟に突っ込んでお宝がハチミツだったらどうする気だ?」

「それは、うぅ」

「三つ目」

「うえぇ、まだあるんですか・・・」

ウエイトレスの反応を鵜呑みにしすぎなのだ、素直な性格が災いになっているのか、相手の見たままを素直に捕えてしまう。

相手が何を考え、何を思い、どんな行動をするのかを想像しなければならない。

相手の望む質問と、相手の予期しない質問を織り交ぜ、知らずの内に答えを言わせる。

同時に自分の行動も考える。わざと焦った風を装う、知らない事を自信満々に豪語する。自分自身を偽る。

敵を知り、己を知れば百戦危うからず。というやつだ。

「細かいところはさておき、大まかにその辺りだな」

「結構頑張ったんです、ほんとですよ?」


すこし泣きそうになっているエリス、ダメだしばかりでは伸びない事は百も承知だ。

「だから40点だ。戦闘について想像に至ったのは花マルをあげよう、それに、」

以前教えた5W1Hの法則。

小説などでよく使われる言葉だが、その他に応用できる。

今回のような、目的の定かではない物事を知るにはかなり有効だろう。

いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように。

先の場合、「いつ」とは情報の新古の判断に使えばいい。

「どこで」とは目的の場所だ、遠い場所ならば情報もねじれて伝わる可能性もあるし、そもそも到着するまでに情報が古くなってしまう。

「だれが」とは言うまでもなくエリス達だ。これは確かめるまでもない。

「なにを」とは目的のモノ。この場合は宝であり敵だ。ここが最も重要と言っていたのはこれが目指すべき目標になるからだ。

「なぜ」これは様々な理由になる。エリス達にとってはお金の為に。他には治安の回復の為になどがある。

最後の「どのように」だが。今回に限っては簡単だ。

魔術を使って探索。あるいは戦闘。

「よく覚えていたな、俺でさえ教えたかすらあやふやだったというのに」

「キュウさんから教わった事はなるべく覚えてます、だって、大切なことなんですよね?」

「さぁ、それはどうかな?」

それだけ言うと、いつものように物言わぬ置物のように黙り込む。

けれどエリスは知っていた。

こういう時のキュウはかなり機嫌が良い。

今はまだ40点だけれど、いつかこの黒猫に言わせてみせる。想像力の欠如だったな、と。

「いつか、満点もらいます」

そして、この黒猫に言ってやるのだ。想像力の欠如です、と。


ちょっとした答え合わせです。

自分で書いてると言葉の穴が見つけられないのはなんでなんでしょうね?

そこ違う!と思ったら大目に見てください(汗


感想お待ちしております。

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