Photon:35 あっちに向かって
目が覚めた。今のもすべて夢の中で話していたことだったのだろうか・・・。
「どうした?テラ。」
ノナの声がした。その方向を向くと眠たそうな目で起きているノナの姿があった。
「いや・・・。この世界から出た人は何人もいても、ここから出れた人はいないんだなぁって。」
「何の話だ?。」
ノナにはわからなかったらしい。
「あっ。ごめん。なんでもないんだ。そんなに気にしないで。」
「たぶん。お前と俺の目指しているところは同じだと思う。安心しろ。俺もオリジナルから得ている手がかりは少ない。」
そうか・・・。之なにもオリジナルはいる。おそらくノナもそんな話をオリジナルとしたことがあるのだろう。
「ノナは寝ないの。」
「・・・しばらく悪夢ばっかりでね。寝たくないんだよ。」
「悪夢を見ても寝なきゃ。寝不足で倒れちゃうよ。」
「フッ・・・。ありがとう。・・・テラ、これから向こうに向かって歩いて行くんだけど。」
ノナはそう言って暗闇の向こうを指差した。
「あっちに何かあるの。」
「何もないかもしれない。歩きまわらなきゃ出口は見つかんない。それはもう知ってるだろ。あっちは猛獣の谷って聞いたことがあるんだ。だから言ってみようと思う。」
「猛獣って。僕たちじゃ倒せないような。」
「・・・倒せたら、そこじゃないってことがわかるだけいいんじゃないのか。」
確かに・・・。
「うーん。二人ともいい加減にしなさいよねぇ。」
マナが寝言を言ったかと思うと体中がしびれた。夢の中で電撃でも放ったのだろう。
「・・・たまったもんじゃねぇなぁ・・・。」
ノナも僕も焦げた跡が残ってしまった。
「・・・。」
「あの谷かぁ・・・。」
「ああ。デス・バレーが本当のデス・バレーか確かめに行こうぜ。」
そういっての名は眠りについた。僕も眠ろうとしたけど、なかなか眠れない。しばらくすると太陽が昇ってきた。
朝。その谷に行ってみたけど「デス・バレー」とは無縁だった。




