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嫌われ鬼娘と彼女に恋した─僕と己─  作者: ラーテル 弓倉


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あとしまつ1 幼女

一ヶ月も俺は意識がなかっただと?

動揺して黙った俺に不言があの後のことを説明しだした。



俺が意識を失ったあとに示尾が迎えに来て娘と、隠り世の示尾の家に連れて来て、狐狸精と薙鶏精の使っていた身体も隠り世に運んだ。薙鶏精の方は灰にして尻尾と同様に封をして、狐狸精の方の体は焼かずに布で包んで封をした。


しばらく経っても示尾(ガガ)が行って戻った後も俺の目が覚めなかったので、一度卯ノ花に見せてもらう話が出たが不言の先読みで放っておいても自然と目覚めることがわかったのでそのままにされた。




現し世では石見家の長男、長女が同時にいなくなったことで騒ぎになっている。


あと決めることは娘があの子の体に目玉を返す時期と灰にした物と狐狸精の使っていた娘の体を温羅の釜に入れるのをいつにするかだった。





「………。」

「ざっと思いつくのはこのくらいです。思い出したらまた話します。」

「もう狐狸精どもが俺達の周りに危害を及ぼすことはないんだな?」

「はい。貴良ちゃんを含めた数人でそれは見ました。断言します。」


多少の後始末は残っているが全て終わったと言っても良いのだろう。




次の日、貴羅が学校へ行ってから俺、然さん(オヤジ)示尾、不言、卯ノ花で那由他(アネキ)の家に集まった。


那由他(アネキ)の娘(姉貴が名前を呼んでるところ聞いたことがないので名前がわからない)がチョロチョロしていて鬱陶しかった。


「名前何でしたっけ?」

「………。」

然さん(オヤジ)に耳打ちで聞くと十秒ほど考えて「…覚えてない。」と返された。

この娘がいることに何の問題はないと不言が言ったので気にしないようにした。


特に話すわけでもなく灰にした尻尾と狐狸精が使っていた身体は俺と示尾とで温羅の釜に持って行き、眼の件は念には念を入れて卯ノ花がオペをして移すことになった。


「あるのなら持ってきてくれ。」

卯ノ花から神便鬼毒酒を持ってくるように言われた。


「何に使うんだ?」

「多分貴羅には通仙散(つうせんさん)(麻酔)が効かない。杉下(スギモト)の息子も人間の体とは言え中身が然さんだ。念には念を入れる。」


正直、そこまでするのは大げさだと思うが、それを口にしたら娘に惚れてる然さん(オヤジ)はいい気がしないだろうし、性格上那由他(アネキ)からはめちゃくちゃ睨まれるだろう。


「すぐ持って来る。」

面倒だったが周りが何かを言い出す前に俺は隠り世へ移った。

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