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ドラゴン娘とラノベ作家の現代生活  作者: 福耳 田助
2章:ドラゴン娘は現代生活を学ぶ
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12月6日(2)ドラゴン娘、いよいよ町に向けて発つ

 7月25日 2/2


「さて、そろそろ出発しようか」

「うむ。 あの“じどうしゃ”という乗り物で行くんじゃったな。 それも楽しみじゃ!」


 既に車のエンジンは温め済み。

 というより温まるのを待っていたというのが正しい。

 冬場の北海道では、ある程度エンジンを温めてから動かさないと、最悪エンストしてしまう。

 先に俺が乗り込み、我が愛車をガレージから出して一度停める。


「おお…」


 テレビでは何度か見ているが、初めて生で車が動くのを見たディーネは目を輝かせている。


「感動してるとこ悪いが、早く乗り込んでくれ。 ドアに付いてる取っ手みたいなのを軽く引っ張れば開くから」

「う、うむ、これじゃな」


 ドアを開いて恐る恐る乗り込んでくると、そのままシートに収まる。


「座ったらシートベルト、これを着けるんだ。 後ろの、ここの所をゆっくり引っ張ると出てくる」

「ここか?」

「そう、で、出てきた先の器具の所をここに差し込んで」


 カチッ


「これで良し」

「…拘束具か?」


 なんでやねん。


「安全装置だよ。 もし事故が起きたりした時に、外に飛び出したりしないようにするためのモノだ」

「何じゃそうか。 てっきり体を完全に固定しなければ危ないような、危険な乗り物なのかと」


 ジェット戦闘機か。

 走ってるところもテレビで見てるだろうが。


「運転中は危ないから、この席の間からこっち側にあるモノは、俺の事も含めて触らない様に。 話しかけるのは構わないから」

「うむ」

「あと鍵は掛けたから大丈夫だと思うが、停まってるとき以外にドアは開けない事。 シートベルトを外すのも駄目だ」

「分かった」


 差し当たって思い付く注意事項はこんな所か。

 ではいよいよ…。


「出発するか!」

「おお!」


 アクセルを踏み込み、愛車を発進させる。

 目指すはこの町唯一最大の大型商業施設、アウトレットモール“Ruro”である―――





 ※おまけ


「むう、このシートベルトというのは少し鬱陶しいのう」

「我慢しろよ。 安全の為のルールなんだから」

「我は別に外に飛ばされても平気なんじゃが…」

「かもしれないけど、法律で決まってるんだから、警察にでも見つかったら俺が捕まる」

「分かっておる。 まぁ暫しの我慢じゃしの」


 分かればよろしい。

 にしても…。


「おお、自分は動いていないのに、景色が後ろに流れるというのは妙な気分じゃな」


 楽しそうなのは結構だが、それよりも何よりも気になるのは…。


(巨乳がシートベルトするとすげえなぁ)


 ド迫力のその光景につい目が向かないようにするのに、俺は多大な精神的労力を必要とするのであった―――




“Ruro”は道民御存じ、アウトレットモール“R◯ra”のもじりです。

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