表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無口すぎる追放騎士、ドラゴンの呪われた黒剣を背負って街に現る  作者: 雑煮餅
第6章 竜と黒剣の契約

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

136/160

第136話 消えた村

森を出て三日。


レオンたちは、街道の分岐に立っていた。


北へ向かえば鉱山地帯。


西へ進めば湿原。


南には乾いた平原が広がり、その先には砂海がある。


長老から受け取った地図には、黒い侵食が確認された場所が赤い印で示されていた。


最も近いのは西。


名もない湿原の村だった。


「ここから半日だ」


アルヴェインが地図を見ながら言う。


「日没前には着く」


グラムは荷袋を背負い直した。


「湿原か」


「嫌いなのか」


「足場が悪い」


「ドワーフは地面が硬くないと不安なのか」


「エルフは木がないと眠れねぇだろ」


「私はどこでも眠れる」


「嘘つけ」


「事実だ」


二人の言い争いを聞きながら。


レオンは街道の先を見ていた。


風が吹いている。


草は揺れている。


鳥の声もする。


だが。


西の空だけが。


妙に暗かった。


「急ぎましょう」


レオンが言う。


アルヴェインも空を見る。


「何か感じるか」


「分かりません」


「ただ」


「遅れてはいけない気がします」


グラムが鼻を鳴らした。


「お前の勘は面倒を呼ぶ」


「外れたことは?」


「まだねぇから面倒なんだ」


三人は西へ進んだ。


---


湿原へ近づくにつれ。


道は少しずつ細くなった。


乾いた土が泥へ変わり。


草の間に浅い水が溜まり始める。


ところどころ。


木製の杭が地面へ打たれていた。


村までの道標だ。


だが。


何本かは倒れていた。


折れたのではない。


根元から。


引き抜かれている。


アルヴェインが膝をつく。


泥を指先で確かめる。


「痕跡がある」


レオンも近づく。


「獣ですか」


「違う」


アルヴェインは泥に残る窪みを示した。


細長い。


人の足跡に似ている。


しかし。


踵がない。


指もない。


ただ。


杭のようなものを。


地面へ突き立てた跡だけが続いている。


グラムが眉をひそめる。


「二本足か」


「恐らく」


「だが歩幅が長すぎる」


レオンが足跡の先を見る。


湿原の奥へ続いている。


「村の方角です」


三人は武器へ手を伸ばした。


---


しばらく進むと。


木造の橋が見えた。


湿地の上を通る。


古い橋。


向こうには。


小さな村があるはずだった。


だが。


建物は見えない。


煙も。


人影も。


代わりに。


白い霧が濃く垂れ込めていた。


「地図は合っているか」


グラムが言う。


「間違いない」


アルヴェインは周囲を見回す。


「橋を渡った先に村がある」


「何もねぇぞ」


「霧で見えないだけだ」


レオンは橋の前で立ち止まった。


足元。


最初の板。


そこに。


何かが置かれている。


木製の人形。


子どもの玩具だった。


片腕が取れている。


泥に汚れた顔へ。


笑顔が彫られていた。


レオンは拾い上げる。


「最近のものです」


「分かるのか」


「濡れていません」


アルヴェインが霧を見る。


「誰かが今朝置いた可能性がある」


「あるいは」


グラムが低く言う。


「霧が濡らさねぇだけか」


三人は橋を渡り始めた。


板が軋む。


水面は見えない。


霧が下から湧き上がり。


橋の下を覆っている。


途中で。


アルヴェインが足を止めた。


「待て」


弓へ矢を番える。


「何かいる」


レオンも剣を抜く。


グラムは戦槌を両手で構えた。


右腕の動きはまだ鈍い。


包帯の下の傷が。


僅かに痛む。


霧の向こう。


橋の上に。


人影が立っていた。


小さい。


子どもほどの背丈。


俯いている。


レオンが声を掛ける。


「大丈夫ですか」


反応はない。


「村の方ですか」


人影が。


ゆっくりと顔を上げた。


顔が。


なかった。


目も。


鼻も。


口も。


皮膚だけが張られた。


平らな顔。


首が。


不自然な角度へ傾く。


グラムが戦槌を持ち上げる。


「下がれ」


次の瞬間。


人影の身体が折れ曲がった。


骨の形を無視して。


四つん這いになる。


腕と脚が細長く伸びる。


関節が増える。


そして。


橋の板を叩きながら。


猛然と走り出した。


「来る!」


アルヴェインの矢が飛ぶ。


胸を貫く。


だが止まらない。


人影は矢を刺したまま跳躍する。


レオンへ飛び掛かった。


剣を横へ振るう。


胴体を斬る。


手応えが軽い。


まるで。


中身のない袋を斬ったようだった。


身体が二つに裂ける。


だが。


上半身だけで。


レオンの腕へ絡みつこうとする。


「離れろ!」


グラムの戦槌が横から叩き込まれる。


上半身が橋の外へ吹き飛ぶ。


霧の中へ落ちる。


音はしない。


水音すら。


聞こえなかった。


残った下半身は。


数歩だけ走り。


その場へ崩れた。


黒い液体が。


断面から流れ出す。


橋の板へ触れた瞬間。


木が腐り始めた。


アルヴェインが矢じりで液体を掬う。


「侵食と同じ気配だ」


レオンは人形を握ったまま。


霧の奥を見る。


「村へ急ぎます」


---


橋を渡り切る。


その先には。


確かに村があった。


十数軒の家。


小さな井戸。


共同の納屋。


家畜小屋。


すべてが。


静まり返っている。


戸口は開いたまま。


食卓には食事が残り。


竈では火が消えかけていた。


まるで。


村人たちが。


つい先ほどまで暮らしていたように。


それなのに。


誰もいない。


「避難したのか」


グラムが家の中を覗く。


「それにしちゃ荷物が残りすぎだ」


アルヴェインは地面を調べる。


「足跡がある」


大量の足跡。


大人。


子ども。


全て。


村の中央へ向かっている。


「集められた?」


レオンが言う。


「自分たちで集まった可能性もある」


アルヴェインは足跡を追う。


村の中央。


そこには大きな井戸があった。


石組みの古い井戸。


縁には。


多数の爪痕が刻まれている。


グラムが覗き込む。


「底が見えねぇ」


レオンも中を見る。


暗い。


だが。


遥か下から。


かすかな声が聞こえる。


「……助けて」


子どもの声。


レオンの表情が変わる。


「誰かいる」


井戸へ近づく。


アルヴェインが肩を掴んだ。


「待て」


「ですが」


「声が不自然だ」


再び。


井戸の底から声。


「助けて」


今度は。


老人の声。


「誰か」


次は。


女の声。


「ここから出して」


男。


子ども。


老人。


何人もの声が。


重なっていく。


「助けて」


「助けて」


「助けて」


「助けて」


井戸の内壁を。


何かが這い上がる音。


硬いものが。


石を擦る。


カリ。


カリカリ。


カリカリカリカリ――


三人は同時に後退した。


井戸の縁から。


白い指が現れる。


一本。


二本。


十本。


数え切れないほど。


村人たちの腕が。


互いに絡み合いながら。


井戸から伸びてくる。


皮膚は青白い。


肘の向きが逆。


指先には。


黒い泥がこびりついている。


「助けて」


一斉に声が響く。


腕の塊が。


井戸から噴き出した。


レオンが剣を振るう。


先頭の腕を斬る。


切断された指が地面を這う。


アルヴェインの矢が。


井戸の縁へ突き刺さる。


精霊光が広がり。


這い上がる腕を焼く。


グラムが戦槌を振り上げる。


「まとめて引っ込め!」


井戸の縁へ叩きつける。


石組みが砕け。


腕の塊が崩れる。


だが。


井戸の底から。


さらに多くの声が上がった。


泣き声。


笑い声。


怒鳴り声。


祈る声。


全てが。


混ざり合う。


そして。


一つの声になる。


『ここに村はない』


地面が揺れた。


家々の壁に亀裂が走る。


屋根が歪む。


扉が勝手に閉じる。


窓の奥。


暗い室内に。


無数の顔が浮かんだ。


村人たち。


老若男女。


全員。


顔が半分ずつ欠けている。


目がない。


口がない。


あるいは。


輪郭そのものが消えている。


セリナが記憶の中で息を呑む。


「これ……」


ロックが低く言う。


「食われてる」


身体ではない。


存在を。


記憶を。


誰かであった痕跡を。


少しずつ奪われている。


現在のガルドは。


背中の黒剣へ手を添えた。


黒剣は。


僅かに震えている。


喜んでいるように。


---


過去の村。


井戸の底から。


巨大なものが這い上がる。


最初に現れたのは。


幾つもの顔だった。


村人の顔が。


溶け合い。


一つの頭を作っている。


その下には。


細長い胴体。


腕。


脚。


どれも。


複数の人間が絡み合った形。


そして。


胸の中央には。


黒い角が一本。


突き刺さっていた。


アルヴェインが矢を番える。


「核だ」


グラムが戦槌を構える。


「なら話は早ぇ」


レオンが二人を見る。


「村人は生きています」


グラムの動きが止まる。


「何?」


「声がする」


レオンは怪物の中を見る。


重なった顔。


閉じた目。


そのうちの一つ。


小さな少女の顔が。


僅かに動いた。


「……お母さん」


確かな声。


怪物のものではない。


少女自身の声。


アルヴェインの顔が険しくなる。


「生きたまま融合させられている」


「核を壊せば戻るか」


グラムが問う。


「分からない」


「だが壊さなければ全員喰われる」


怪物が吠える。


何十人もの喉から。


同時に声が噴き出す。


衝撃波。


三人は吹き飛ばされる。


レオンは地面を転がり。


剣を突き立てて止まった。


顔を上げる。


怪物の脚が迫る。


人間の腕が束になった脚。


踏み潰そうと振り下ろされる。


横へ跳ぶ。


地面が陥没した。


泥が跳ねる。


アルヴェインが矢を放つ。


胸の黒い角。


だが。


怪物は村人の顔を前へ押し出した。


矢が止まる。


アルヴェインが。


射線を逸らしたのだ。


「卑劣な……!」


怪物が笑う。


泣き声と笑い声が混ざる。


『撃てない』


『斬れない』


『壊せない』


『守る者は』


『守るものに縛られる』


レオンの目が鋭くなる。


黒い結晶の声。


同じだ。


形は違う。


だが。


この怪物の奥にいるものは。


あの山で出会った存在と繋がっている。


『救いたいか』


声が。


レオンだけへ囁く。


『ならば』


『剣を取れ』


視界の端に。


黒い剣が現れる。


三度目ではない。


まだ。


これは。


二度目の誘惑の残響。


断ったはずの力が。


何度でも。


隙間を探している。


レオンは黒い剣を見ない。


「アルヴェイン!」


「何だ!」


「怪物の動きを止められますか」


「短時間なら!」


「グラム!」


「聞こえてる!」


「井戸を壊してください」


グラムが怪物と井戸を見比べる。


「井戸を?」


「核は怪物の胸だけではありません」


レオンは足元を見る。


怪物の身体から伸びる黒い筋。


それらは全て。


井戸へ繋がっている。


「下にもある」


グラムが理解する。


「根っこか」


「恐らく」


アルヴェインが矢を三本同時に番える。


「時間を作る」


「頼みます」


「命令するな」


そう言いながら。


アルヴェインは笑っていた。


ほんの僅かに。


「だが」


「任せろ」


三本の矢が放たれる。


怪物の左右。


地面。


背後の家。


精霊光が線で繋がる。


緑の網。


怪物の身体を拘束する。


無数の腕が暴れる。


網が軋む。


アルヴェインの指から血が流れる。


「今だ!」


グラムが井戸へ走る。


怪物が片腕を伸ばす。


レオンが間へ入る。


剣で受ける。


重い。


何人分もの力。


足が泥へ沈む。


腕が痺れる。


それでも。


退かない。


怪物の顔の一つが。


レオンの目の前で泣いていた。


「殺して」


老婆の声。


次の顔。


若い男。


「助けて」


次。


少女。


「怖い」


レオンは歯を食いしばる。


「必ず」


怪物の腕を押し返す。


「戻します」


『できぬ』


声が囁く。


『お前には力がない』


「一人なら」


レオンは答えた。


「そうかもしれない」


背後。


グラムが戦槌を振り上げる。


「だが!」


槌が井戸へ叩き込まれる。


轟音。


石組みが崩れる。


井戸の底から。


黒い光が噴き上がった。


「一人じゃねぇ!」


二撃目。


さらに深く。


井戸が割れる。


地下。


黒い根が露出する。


アルヴェインが弓を引く。


「レオン!」


精霊光が怪物を締め上げる。


胸の黒い角が。


僅かに浮き出る。


「今だ!」


レオンが走る。


怪物の腕を。


肩を。


絡み合う身体を足場にして駆け上がる。


顔が叫ぶ。


腕が掴もうとする。


レオンは斬らない。


避ける。


踏み越える。


ただ一つ。


黒い角だけを見る。


怪物の頭上へ跳ぶ。


剣を両手で構える。


『斬れば』


声が響く。


『全員死ぬかもしれぬ』


一瞬。


刃が止まりかける。


その時。


怪物の中の少女が。


目を開いた。


片方だけ。


涙を流しながら。


レオンを見る。


「お願い」


小さな声。


「私たちを」


「忘れないで」


レオンの胸が痛む。


救えるとは限らない。


斬れば死ぬかもしれない。


斬らなければ。


存在そのものが消える。


選ばなければならない。


完璧な答えなどない。


それでも。


レオンは。


刃を振り下ろした。


「忘れません」


黒い角へ。


剣が食い込む。


硬い。


刃が止まる。


両腕へ力を込める。


「あなたたちが」


アルヴェインの精霊光が。


剣へ流れ込む。


グラムの戦槌が。


井戸の根を砕く。


三つの力が。


一つへ重なる。


「ここにいたことを!」


黒い角が。


砕けた。


---


怪物の身体が止まる。


無数の顔が。


同時に空を見上げた。


黒い光が。


亀裂から溢れ出す。


絶叫。


泣き声。


笑い声。


全てが一つずつ。


ほどけていく。


絡み合っていた身体が崩れる。


人へ。


戻っていく。


レオンは落下しながら。


少女の身体を抱えた。


泥の上へ転がる。


周囲では。


村人たちが次々と倒れていた。


動かない者。


息をする者。


傷ついた者。


レオンは少女の顔を見る。


目。


鼻。


口。


全てある。


少女は薄く目を開く。


「……お母さん」


「探します」


レオンは立ち上がる。


しかし。


少女が袖を掴んだ。


「村」


「まだ」


言葉が途切れる。


遠くで。


家が一軒。


音もなく消えた。


崩れたのではない。


燃えたのでもない。


ただ。


輪郭が薄れ。


最初から存在しなかったように消える。


続いて。


隣の家。


納屋。


柵。


道標。


次々と。


村が消えていく。


アルヴェインが周囲を見る。


「侵食は止まっていない!」


グラムが砕けた井戸を覗く。


地下深く。


黒い根が。


別の方向へ伸びている。


「ここは枝だ!」


「本体じゃねぇ!」


地面の下から。


あの声が響く。


『一つを救い』


『百を失う』


『それでも』


『守ったと言えるか』


レオンは。


消えていく村を見た。


救った村人たちさえ。


輪郭が薄くなり始めている。


少女の手が透けていく。


「いや……」


少女が震える。


「消えたくない」


レオンはその手を握る。


「消えません」


「でも」


「私が覚えています」


少女の目から涙が流れる。


レオンは周囲へ叫ぶ。


「名前を!」


村人たちが顔を上げる。


「自分の名前を言ってください!」


誰も理解できない。


レオンは続ける。


「家族の名前も!」


「村の名前も!」


「覚えていることを全て!」


最初に。


少女が口を開いた。


「ミナ」


消えかけた声。


「私はミナ」


その隣。


母親らしき女が。


這うように近づく。


「エルサ」


「娘はミナ」


老人が言う。


「ガド爺だ」


若者。


「ハンス」


別の女。


「マリア」


次々に。


名が告げられる。


レオンは聞く。


全てを。


一人ずつ。


繰り返す。


「ミナ」


「エルサ」


「ガド」


「ハンス」


「マリア」


アルヴェインも。


名前を口にする。


グラムも。


不器用に。


一人ずつ覚える。


村の建物は消えていく。


だが。


人々の輪郭は。


僅かに戻り始めた。


名を呼ばれるたび。


存在が繋ぎ止められる。


『なぜ』


地下の声が揺れる。


『なぜ消えぬ』


レオンは答える。


「記憶は」


「一人の中だけにあるものではない」


三人が。


村人たちの名を呼び続ける。


「誰かが覚えている限り」


「奪えない」


地面の奥で。


何かが怒りの声を上げた。


黒い根が一斉に引いていく。


湿原のさらに西へ。


逃げるように。


そして。


霧が晴れた。


---


夕暮れ。


村の建物は。


半分以上が消えていた。


道も。


井戸も。


地図に記された村名さえ。


文字が薄れている。


だが。


村人たちは残った。


全員ではない。


目を覚まさない者もいる。


名前を思い出せない者もいる。


それでも。


生きている。


ミナは母親の腕の中で眠っていた。


レオンは。


残った家の壁へ。


剣先で文字を刻んでいた。


村人の名前。


一人ずつ。


消えないように。


アルヴェインが隣へ立つ。


「全員分を刻むつもりか」


「ああ」


「夜になる」


「構いません」


グラムも金槌と鑿を取り出した。


「貸せ」


「ですが腕が」


「名前刻むくらいできる」


アルヴェインも。


矢じりを使って。


別の壁へ名前を刻み始める。


三人は。


日が沈んでも。


手を止めなかった。


現在のガルドたちは。


その光景を見つめていた。


セリナが。


壁に刻まれた名前を読む。


「この村」


「今の地図にはない」


ロックが低く答える。


「村名どころか」


「湿原自体、別の呼び方になってる」


リゼはミナの名を見つめる。


「でも」


「ここにはあった」


ガルドは。


レオンが刻む文字を見る。


消された歴史。


失われた英雄。


奪われた名前。


黒剣が。


なぜ記憶を喰らう存在と結びついたのか。


少しずつ。


輪郭が見え始めていた。


そして。


壁へ最後の名を刻んだ時。


レオンの精霊結晶が。


淡い緑から。


一瞬だけ。


黒へ染まった。


三人は気づかない。


だが。


記憶を見ているガルドには。


はっきりと見えた。


結晶の奥。


小さな赤い瞳が。


静かに開いていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ