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〜番外編〜 モテ女と占いデビュー

「いいの買えてよかったね!マイチー」

「いやー、本当にありがと」

予定が終わってショッピングモールをフラフラしている。

「この後デートだよね?どうする解散する?」

菜奈が自身の腕時計を見て、聞いてくる。

「あー、どうしよっか」

別に解散しても良かったが何かしてくれたが何か恩返しをしたいっていうのが人間の心理らしい。

自分も今、それがきていてこのまま解散するのは悩む所だ。

「菜奈この後時間ある?」

「あるけどマイチー、デートは大丈夫そ?」

「大丈夫!大丈夫!ついてきて」

そう言って菜奈の手を引いて目的の階に行く。

「ここって」

「そう占い、前に菜奈興味あるって言ってたから今日のお礼に奢った上げよっかなって」

一緒に入ると個室みたいな場所に二人一緒に連れてかれた。

個室は薄暗くて真ん中に1つ大きめの机がおいてある。

よく見ると机を挟んで一人の男性?っぽい人ローブを被って座っていた。

ふと菜奈の方を見るとさっきまでキラキラしていた目の輝きが少し少なくなったように感じる。

気の所為、、かな?

「先いいよ」

別に自分はあんまり占いに興味がないし、ここの店時間制だから先を菜奈に譲る。

「ありがと、、」

やっぱりなんか少しさっきと様子が違う気がする。



マイチーがお礼に占いに連れてくっていった時点で少し嫌な予感がしていた。

でもまさか会うわけ無いと思ってついてきたがそのまさかで会ってしまった。

今目の前にいるエ(・)セ(・)占い師はマスター、、育ててくれた血のつながってないお父さんだ。

この人まだこんな事してたんだ。

マイチーの手前やっぱりやらないなんて事できないから適当に占いたいことを考える。

「じゃあ占い師さん!菜奈の未来について占ってください」

これなら別に何も思われないでしょ!

完璧な質問!流石菜奈だね〜!

自分の中で自画自賛をしていると占い師、、いやお父さんはいっちょ前に水晶に力を込めるような素振りをして、水晶を光らせた。

やっぱり見た目は完全に占い師だな。

冷めた目でお父さんを見ていると急に声を上げて「出ましたー!」と言い出した。

マイチーはこの人が菜奈のお父さんってことは知らない。

知らないけどめっちゃ恥ずかしー。

だってお父さんができもしない占いを友達の前でやってるんだよ。

はずいって。

「あなたは昔から人と接する時一段階明るい性格になるでしょう、でもあなたの好きな人はそれを望んでいなくて離れ離れになってしまいましたね?」

今の時点でこいつが言っていることは正しい。

正しいからこそ黙ってほしい。

後、語りかけてくるのをやめてほしい。

「あなたはまたその人と一緒に暮らしたい、でも明るく接するのを辞めるのはできないと長年悩んでいますね」

今の所、友達の前で知られたくないことを暴露しているヤバ人間だけど大丈夫そ?

てか、全然未来についてじゃないし。

少しニコニコしながら喋る親にイライラしてきた。

「そうですねー、確かにそれはあるかもしれません。その解決方法を早く教えてくれませんか?」

イライラが口調に出てしまって言葉にある意味感情がこもらなくなってしまった。

「それは簡単ですよ〜、あなたがそのキャラをやめればいいのです。」

「いや〜菜奈はそれを望んでいないので、、、」

「でもお連れさんはそれを望んでいると思いますよ」

そう言われて笑顔で振り返って軽い口調で聞いてみた。

「望んでる?」

別にこれの回答はどっちでもいいと言うより、マイチーの意見が聞きたいため笑顔をやめ、真顔とまではいかないが表情筋を使わない顔にする。

「ん〜望んでないかな」

多分この回答はマイチーの本心なんだろう。

そんな顔をしている。

「だっそうです!まぁでも参考にはしておきます、ありがとうございますー!」

菜奈の言ってほしくないことをペラペラ喋ったということに色々文句はあったがこれ以上イライラしてもしょうがないので早めにマイチーに変わることにした。

飾り程度のお礼をして席を立つ。

マイチーがもういいの?みたいな目で見ていたが笑顔で「いいよ」と言った。

「ありがと?」

マイチーはまだ歯切れが悪いような返事をして椅子に座った。


椅子に座る時に菜奈が小声で「一緒に占いに来たのがマイチーでよかった」と言っていたような気がする。

その言葉が自分の気の所為でなければ今占い師が言った言葉は聞いちゃいけない言葉だったのかなと少し罪悪感が湧いた。

「何を占ってほしいですか?」

占い師はローブを被っていて部屋が暗いため顔が見えない。

でも声の音程的に僕より年上でおじさんなのであろうと想像できるような声をしていた。

「最近ある人に告られて、振ったほうがいいか、OKしたほうがいいかを占ってほしいです」

最低だ。

あいつとの事を見ず知らずの他人に決めてもらおうとするなんて。

自分でもそう思うが人に話さないと決められないぐらい相当悩んでいた。

「じゃあ今回はタロットにいたしましょう」

そう言って占い師のおじさんは水晶玉を持ち上げて机の下に移動させどこから出したかわからないタロットカードを机の上に並べた。

「正規のやり方とは違うかもしれませんがここから2枚引いてください」

本当に直感で引いた一枚目は白い服を着ている人が犬に似た大きい生き物を撫でているようなカードを普通の向きで引いた。

二枚目は金髪の裸の女性が泉の中に水を落としてるようなイラストでそのカードを逆さ向きに引いた。

占い師のおじさんは他の自分が引かなかったカードをまとめて引いたカードよく見えるように机の真ん中に置いた。

「一枚一枚見ていきましょう、まず最初のカードです」

そう言っておじさんは片手で軽くカードを指す。

「このカードはあなたの事が表れていて、あなたは強く、勇敢で力があり誰からも好かれるような性格をしています、そんなあなたは多分告白をOKしてもうまくやっていけます、でももしこのカード逆向きにすると意味が変わり強引で臆病な性格となります。これはあなたの心の中の性格を表しているのでしょう」

強引?って部分はよくわからなかったが他の部分はなんだかんだあたってる気がする。

少しだけおじさんの占いの信頼度が上がった。

「そしてもう一枚このカードはあなたの相手のことを表しています。あなたは逆向きで引いたのでまず逆向きのまま説明しますね。逆向きの意味は失望、あきらめなどがありますがあなたは一番が最初にこのカードのどこを見ましたか?」

急にそう聞かれ引いた時のことを思い出す。

「確か、、最初は星に目が行ったような気が、、」

正直、何も考えずに引いていたため結構当てずっぽで言ってしまった。

「それならこの人が今あなたに抱いている感情として一番大きいのは不安と出ていますね。その人があなたのことを好きなのは本当です、ただその人は見かけによらず自分にあまり自信がないようです、そのせいで不安という感情が大きくなっているようです」

自分は占い師のそんな言葉を聞いて声が出なかった。

「そしてこれを逆向きから正しい向きにすると意味はガラッと変わって不安から希望、憧れ、可能性に変わります、正しい向きだとあなたとの相性はとても良くなりこの先も良い関係が長く続くでしょう、たださっき言った通りあなたに対してその人の対応は逆向きな傾向のため今のあなたとその人だととても相性が悪いようです」

「なるほど、、、」

少し自分が話を整理するために固まっていると占い師が口を開いた。

「それでもあなたがその方に対してどういう判断を下すか、どういう対応をするかによってあなたとその方との関係は占いなんか関係なく大きく変わることでしょう」

「、、、」

結局は占いなんかに頼らず自分で二択を選ばないといけないらしい。

「自分に不安を感じてる、、、」

考えをまとめるうちに心の声が漏れてしまっていた。

「占い師さん!自分はどうすr」

言いかけたとき机の隅の方に置いてあったタイマーが鳴った。

そこでハッとして時間を確認すると今すぐに出ないと遅刻しそうな時間になっていた。

自分は椅子から勢いよく立ち上がり、菜奈に向けて「ごめん行くわ!」と謝り、お金を置いて占いの場所から出て集合場所に向かった。



マイチーが出ていってから占い師の方をまっすぐ向いて「お父さんでしょ」と少し飽きれながら声をかけた。

お父さんはその声を聞いてローブを外して、「バァー」と笑顔を見せてきた。

おっさんの笑顔なんて見たくないわと思いながら僕は向かい合うように椅子に座った。

「さっきのタロットカード適当でしょ?w」

「いやいやいやいや何をいいますか、実際結構、反応的に結構あたってたぽいよ?w」

やっぱり適当だったらしい。

この人の仕事は昔から怪しい仕事ばっかりしている。

この仕事の前はYouTuber、その前はなにか水を売っていたはず、そして更に前はラッパーととんでもない経歴を持つ。

「それでも、僕の事をペラペラ喋ったとこは絶対に許さないからね?」

「まぁまぁ、お会計を半額にしてあげるから許してくだーさい!」

子供相手に上目遣いをしてくる変人な所は昔から変わらないらしい。

「え?ただでしょ?」

当たり前でしょみたいな顔をして言ってみる。

「いや〜そんなことしちゃうと俺の生計がきつくなっちゃう、、、」

悲しそうな目をされたが僕はマイチーが机の上に置いたお札をすべて握ってここを出た。

出る時に「また来てね〜」と言う声が聞こえてきた。

その声で口元が緩んだのはきっと気の所為だ。

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