表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一見無能ですが、実は最強なんです  作者: 葛葉龍玄


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
24/42

許せない。

 気を失わせた敵3人は縛り上げて物置きらしき所へ放り込む。

 なるべく見つからないように、奥を目指す。

 その途中、何匹もの実験に使われたであろう魔獣と出くわしたが、あとで元の動物に戻せる、というカオスちゃんの言葉を信じて、気絶させるだけに止めた。

「地下何階まであるんだ?」

 地下1階は実験で動物から魔獣にさせられた、モンスターたちの檻のようになっていた。

 地上に出やすいようにだろう。

「よし、地下2階にいこう」

 なんとなく俺がリーダーっぽいことを言ってはいるが、その実なにもしてないのは内緒だ。

 地下2階は、研究室のような場所だった。

「ここで動物を魔獣に変えているようね」

 いずれあぶり出すとして、今はこの研究所の責任者の所へ急ぐ。

「たった今、魔法でメルビン伯爵に、この施設のことを報告しました。直に近衛兵を連れて来てくれるでしょう」

「しかし、何のためにこんな施設を……?」

 責任者がいるらしき部屋の前まで辿り着いた。

 ここまで敵と会わなかったのは運がよかった。

「そこまでだ!」

 俺は威勢よく扉を開け放ち、中に乗り込む。

「む? ネズミが紛れ込んでおったか」

 焦る様子もなく、男は淡々と言い放つ。

「暴れるなよ。お前をこのまま捕まえて……」

 と同時に上から檻が降ってきた。

 俺は完全に閉じ込められてしまった。

 が。

 閉じ込められたのは一番弱い俺だけ。

 残りの3人が一気に入って来ると、責任者はあっさりとつかまった。

「くそ! 伏兵がいたとは! 道理でお前は弱い訳だ」

 なんとでも言え。くそ。

 そうこうしているうちに、メルビン伯爵の近衛兵と私兵団が到着し、この基地を次々と制圧していく。


「聞き及びましたぞ。単身囮になり、敵を引きつけてから捕まえた、と」

 メルビン伯爵はとんでもない勘違いをしている。

「いや、あれは本当に閉じ込められただけで……」

「ここまでの成果を挙げてもなお謙遜するとは……。できた御仁だ」

「そうですね。ヨウさんが飛び込んだからこそ、私たちは罠にかからず、自由に動けたわけですし」

「たまにはやるじゃない」

 この2人はわかってて言ってるだろう。笑顔が邪悪だ。

 カオスちゃんはというと、魔力を与えられた、魔獣と化した動物たちを元の姿に戻すため、魔力の吸い上げを行っていた。

「カオス殿もあのような事ができるとは……。いやはや、ヨウ殿は仲間にも恵まれてますな」

「そうですね会う人会う人、みんな俺の大切な仲間になってくれてますから、ありがたい限りです」

 それから、あの施設で働いていた職員や責任者たちへの尋問が始まった。

 コレがまたワンパターンで、クーデター起こそうとしてたらしいんだよね。

「各地でクーデターですか。それはもしかしたら、全ての組織が繋がっている可能性もありますな」

「加えて、今のデウス王の執政に不満を持っているものが多数いる、ということですね」

「恐らく、長引きなかなか終結を迎えない戦争のせいかとおもいます」

 メルビン伯爵が断言するような形で言い放つ。

「そして、自分たちで強力な悪魔を生み出し、デウス王に変わって戦争を終わらせる。それが奴らのシナリオかと」

「なるほど。じゃあ、魔大陸にいる限り、クーデター組織と戦うハメになることは必須か」

「そういうことですな。まぁ、ヨウ殿がいればなんの問題もないでしよう」

 がははと笑うメルビン伯爵。

その膝の上には猫に戻った元ブエルがゆっくりあくびをした。


 俺たちはメルビン邸を後にして、風の精霊と契約するために、精霊の住む丘を目指していた。

「しかし、許せないな。俺のいた星でいうところの遺伝子操作みたいなものろう? そんなのあっちゃいけないことだ」

「お兄ちゃんの世界でもそういう事があったの?」

「あぁ、明確に禁止というわけじゃないが、新しい種族を自然交配以外で作ることはやってなかったな。クローンくらいは作ってたけど」

「でも、お父さん意外と嫌われてるのかなぁ。王城にいたんじゃわからなかったや」

 デウス王というわけではなく、やはりメルビン伯爵が言っていたように、戦争を終結させられないのが原因かと。

 ゆっくり世界を見聞したほうがいいのは解るが、焦る気持ちもある。

「焦らない、あせらない。そんな簡単に世界は変わらないわよ」

 いつでもマイペースなシェルティに言われると、少し気が楽になる。ある意味見習ったほうがいいのかもしれない。

「あと一週間くらいかかるから、ゆっくり行きましょう」

 ウェスティアさんも僕の肩を叩いて荷を下ろしてくれた。

「よし。気を取り直して、風の精霊と契約しに行くか!」

「「「おーっ!!」」」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ