表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『ギャルだけど小料理屋、継ぎます!』  作者: 楓真パパ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
18/27

第9章・前編『ギャル、転校生と再会するき(前編)』


月曜日の朝。


アリスが教室に入ると、クラスがざわざわしていた。


ミナが駆け寄ってくる。


「アリス!今日、転校生来るらしいで!」


ユズも興奮気味。


「しかも女の子やって!なんかめっちゃ可愛いらしい!」


アリスは首をかしげた。


「へぇ〜、どんな子ながやろ」


その時、担任が入ってきた。


「はい、席つけー。今日からこのクラスに新しい仲間が増えるぞ」


教室が静まり返る。


「入ってきて」


扉が開いた。


アリスは息を呑んだ。


(えっ……)


白いカーディガンに落ち着いた雰囲気の制服。柔らかい笑顔。どこか大人びた空気。


そこに現れたのはカフェ・ルミエールの少女。


少女は丁寧にお辞儀した。


「初めまして。リンネと言います。よろしくお願いします」


教室がざわつく。


「可愛い!」


「大人っぽい!」


「モデルみたいやん!」


アリスは固まったまま動けなかった。


(なんでカフェの子が……学校に……?)


担任が言った。


「リンネの席は……アリスの隣な」


「えっ」


リンネはにこっと笑ってアリスの横に座った。


「アリスさん。土曜日ぶりですね」


アリスは慌てて姿勢を正した。


「り、リンネちゃん!?なんでここに!?」


リンネは少し照れたように笑った。


「実は……カフェ・ルミエールをオープンするために、家族でこの街に引っ越してきたんです」


アリスは目を丸くした。


「カフェのために……転校?」


「はい。高知には新鮮な食材がたくさんあってぜひここでカフェをやりたいって父が言って、それに私も賛同して。」


アリスの胸がざわついた。


(同い年の料理人が……同じクラスに……なんか……緊張する)


昼休み。


ミナとユズがリンネの周りに集まった。


「リンネちゃん、昨日のカフェ行ったで!料理めっちゃ美味しかった!」


「マジ高校生が作ったん!?ってレベルやった!」


リンネは照れながら笑った。


「ありがとうございます。小さい頃からずっと料理してて……気づいたら好きになってました」


アリスは少し距離を置いて聞いていた。


ミナが言った。


「アリスもおばあちゃんの小料理屋を継ぐために最近料理頑張ってるがよ。」


リンネがアリスを見る。


「そうでしたね、そのお気持ち立派だと思いました。その後どうですか?」


アリスは少し照れながら頷いた。


「うん。まだまだやけど……頑張りゆう」


ユズが続ける。


「アリス、この前うちらにハンバーグ作ってくれたで!めっちゃ美味しかった!」


リンネの目が輝いた。


「アリスさんの料理……食べてみたいです」


アリスは固まった。


「えっ……うちの……?」


リンネは真剣な目で言った。


「はい。同い年で料理してる人って珍しいし……アリスさんの味、知りたいです」


アリスの胸がドキッとした。


(リンネちゃんに……うちの料理……?そんなの……まだ自信ないのに)


ミナが背中を押す。


「アリス、ええやん!食べてもらい!」


ユズも笑う。


「アリスの料理、胸張って出せるき!」


アリスは少し迷ったが、やがて小さく頷いた。


「……分かった。うちの料理、食べてみて」


リンネは嬉しそうに微笑んだ。


「楽しみにしてます」


アリスの胸が熱くなった。


(リンネちゃんに……“美味しい”って言ってもらいたい)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ