12・長期休暇
パーティーメンバーが決まらないまま長期休暇に入ってしまった。
帰省早々ロキシュ兄様に正面から抱き付かれ、左腕にナターシャが抱き付き、玄関先で身動きが取れなくなってしまった。
「アディーお兄様、お帰りなさい!!」
「ああ、アディーお帰り、学園で友達はできたかい? 授業にはちゃんとついていけてるかい? 苛められてはいないかい? ちゃんとご飯食べれてるかい? 少し身長が伸びたんだね、病気にはかかってないかい? 会えなくて寂しかったよ」
ロキシュ兄貴…、ウザ………いや、コレは言っちゃ駄目だ。
心配してくれてたんだよ、きっと。
「ロキシュ兄様、ナターシャ、ただいま。 父様と母様にご挨拶をしたいのだけどこのままでは歩けません」
「そうだね、ごめん。 アディーに会えたのが嬉しくてつい抱き締めてしまったよ」
「私も嬉しくて、ごめんなさい」
ナターシャも9歳、一人称が私に変わっている、成長しているんだなぁ~。
ロキシュ兄様は抱擁から解放してくれて小さい頃の様に手を引いて歩こうとしている。
もう、そんなに子供じゃない気がするんだけどナターシャも反対から手を握って案内をしてくれるので二人のなすままについていく。
「お兄様も魔法科に進まれたんですよね、私も来年は学園に入るのですが魔法の素質があまり無いので普通科か、召喚科に入ろうか悩んでます」
「そうか、ナターシャも来年には入学してしまうのか、家には私だけになってしまうね」
兄様の一人称も私に変わってた。 領地の事を父様から習っているから何時までも僕とはいかなかったんだろうな。
父様と母様に帰省の挨拶をすませて僕達兄妹はサロンにいく。
「ロキシュ兄様にお聞きしたいのですが課外授業のメンバーはどうなさってました?」
「私の時は入学以来仲良くしているメンバーで2グループを作ったよ。
アディーはどうなんだい? 長期休暇前に決まったんだろう?」
おっふ、兄貴は友達多かったんだ。
やっぱり僕達少ないんだな。
「僕は…、僕達も入学以来の友人でグループを作ろうとしています」
嘘は言ってない、「作ろうとしている」んだ、まだ決まってないけどね。
課外授業の話しはのらりくらりとかわしつつ、ちょっぴりしょっぱい感じで長期休暇を過ごした。




