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『ますたー。だいじょーぶ?』
「ヒリヒリする、が。これは男の勲章だからな」
『それってつまり、スケベのあか」
「ちっがぁーう!女から貰える男の勲章だ。他の言い方は受け付けんぞ!」
『他の言い方も何も意味は同じじゃん』
飛行しながらシルフィーのいる神殿まで向かっている周一達。城内の転移陣を使っても良かったのだが見送りをして貰った後にすぐ戻ってきたら恥ずかしいと。クーラの申し出により飛んで向かう事になったのだが、この位置関係には納得がいかない。何故なら
「ってか何で俺らが先頭なわけ?」
『そりゃ言わなくてもわかってるでしょ』
「いやねぇ。わかってるなら普通は逆だろ?画的にも」
『ますたー。それはアニメ作ってる人が作品のエロ度関係無しにそういったテコ入れをして、視聴者に[購入版ならスカートの中の闇が消えるかも]って思わせるための手法だよ。ますたー。今までそういう作品に出会ったことあるの?』
「・・・ねぇ、いや。あるぞ。ハーレム物だ。ハーレム物ならあった。購入版になって入浴シーンでの乳首がな!」
『なんっ、だと!?』
「つまりは、だ。俺もこれからハーレム的ストーリーを迎えればいずれは本編、外伝、特典にそういった展開がいつか、いや。常にと言って良いほど来る事になる!」
『そんな、馬鹿な!?そんな事が実際起きる訳が』
「起きているだろう。コケようが無い場所でコケると女子の下着に突っ込む、あの伝説の男子高校生の物語がなっ!!」
『た、確かにっ!!あの作品はヒロインの友達、モブに近いキャラですらその伝説的ラッキースケベの対象。なのにあの男子、主人公というポジションのおかげでスケベ行為に及んでも好感度が下がらない。むしろスケベの度に[ワザとじゃないんだ。でもゴメン]と誠実さをアピールして誤魔化し、好感度を上げていく手際の良さ。はっ!?まさかますたー。そんな伝説の男になる気なのっ!?』
「今の俺はあの主人公と同じ女にも変身可能だ。つまり条件はかなり近い!!という事は!」
いけるっ!!
周一は後続にいるアイリスとクーラに向かってまるで飛べなくなったかの様な仕草をしながら体を2人に向き直し落ちていく。
「や、やべぇ!!飛行の効果がっ!!はっ!?あぶない!!」
台詞も、仕草も、表情も、完っ璧。そして避けられない距離。勝っ
「ウソは良くないかなぁ~」
「ウソは良くないですね」
あれれ~?おっかしぃ~ぞぉ~?
何故か2人の前に出ている白の魔法陣と緑色の魔法陣。
「【ホーリーランス】!!」
「【ウィンドブラスト】!!」
2人からそれぞれ光の槍と風の塊が周一へと襲い掛かる。2人が俺を避けられない距離という事は、逆に言えば俺も避けられない距離という事なわけで。
『ますたああああああああああああああああああ!!!!』
空に、夢と共に跡形も無く散った男と魔法との衝突音。そして虚しく散った男の名を叫ぶ少女の声がブリズに響き渡ったのだった。
永遠の約束 永遠の旅 ・・・完。




