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「姫様。後は私達にお任せください」
「いってらっしゃい。クーラ」
「はいっ。行って来ます!」
城の入り口でクーラ達を見送るパルマーとヴァン。クーラはお忍びのために用意された衣装を着ている。だが見た感じでは良いとこ育ちのお嬢様にしか見えない。アイリスもドレスの姿ではなく最初に出会った時の格好になっている。
『それで、どうやって行くの?』
「あ~。地図は?」
『はーい。ますたー』
そういって地図のウィンドウを出現させるイリス。もちろん俺達の世界のではなくこの世界の物。この地図はリンネの時にルシファーに見せて貰った物を保存した5つの島国が写った画像だ。中央にあるライネスの島国。その東、現在いる風の国ブリズ。北、火の国イグニーシャ。西、水の国イシュエール。そして目的地である南、土の国フォレフォス。この世界で現実的な移動手段は船ぐらいだろうが友好関係的にそれが出来るか。わからない事が多すぎる。
「まぁ、飛んで行ければ一番楽だろうけどな。長時間飛べるか試したことねーからなぁ・・・お前達はどうなんだ?」
「ん?私は大丈夫だよ」
「私も大丈夫ですよ」
『えっ?クーラって飛べるの?』
「ええ。だって私は風の国の女王ですよ。・・・飛べて当然ですっ」
そう言うと証明するかの様にクーラは軽く宙に浮いて、しばらくしてまた地に足を着ける。
周りの話だと、確か飛べるのはレア的存在だって認識だったんだが・・・。
『あれ?この世界って、飛べる人どれくらいいるの?』
同じ疑問をイリスが聞いてくれた。
「えっとね。まず私とクーラでしょ」
「ヴァンもです」
「後はあの箒で飛べるミユぐらい。と言っても私が知ってるなかでだけどね。ライネスの勇者には飛べる魔法や浮かせる魔法を持ってる人達もいるけど中には制限みたいなのがあるみたい」
なるほど。つまり飛べるってだけでこの世界にとってはレアスキル持ちと言う扱いになる訳だ。だから周りはああも気にする訳だ。
「なるほどな。んじゃ長期で飛べるかどうか、俺は試しになるな」
「船を手配すれば飛ばなくてもいけますよ?それに飛んで行くと魔力の消費も相応になるので私は出来ればしたくはないと・・・でも船だと民達に見つかる可能性も・・・」
「まあ、そうなるよなぁ・・・」
いきなり移動手段で悩む。クーラの身バレの可能性があるが安全に行くなら船。魔力の問題があるが急いで行くなら空。さてどうす
「だったらシルフィーに送ってもらう?」
「え?」
「出来んの?」
「うん。ただ・・・怖いよ?」
「「・・・怖い?」」
『ってなんでクーラも知らないの?』
「だって私も初耳ですから」
それを聞くと不安でしかないんだが。
「んで具体的には?」
「・・・慣れてないとちょっと痛いぐら」
「んじゃそれで」
「ええっ!?私は痛いのイヤですよっ!?」
即決した周一は嫌がるクーラの肩にポンと手を置く。
「俺達の世界ではみんな言ってた。誰でもハジメテは痛い。だけどその後はだんだん気持ち良く」
『ますたー。それ違う』
「なにぃっ!?」
『アイリスの言ってるやつは普通の怪我するって方だからね』
「ですよね。うん、皆わかってた」
「「みんな?」」
わかってない未経験であろう美少女達はほっておこう。あ、ちなみにイリスもリンネも未経験だぞ。
「・・んまあ、ちょうど良かった。シルフィーには呼ばれてたんだ」
「そうなの?」
『うん。正確にはルーちゃんから預かった伝言だけどね。フォレフォス行く前に顔見せに来いって』
「でしたら急いで行きましょう。シルフィー様を待たせる訳には行きませんからっ」
「あっ!クーラ駄目っ!!」
伝言内容を聞いたクーラは再び宙へ浮くと何かに気付いた経験者が止めようとした。
「なるほど。緑か」
『いやぁ。美少女のスカートの中はいつ見れてもいいものですなぁ』
「・・・っ!!?」
「あちゃ~」
個々の反応にクーラはすぐにスカートを抑え、そして悲鳴を上げた。ヴァンと大臣がいたら何か言われたかも知れないがもうすでに城内に戻っているたからそこについては
パァッンッ!!!
・・・うむ。なかなかに良い平手だ。




