27.バックパックの方が趣味が合う
「……」
手抜きをしているように感じるが、宇宙にだって持っていける食べ物、それがカップラーメンである。
お湯があればどこでも温かい食べ物を食べられる便利アイテムは災害時にも大活躍。。
しかし、どうにも私はそういうどこでも食べられるとかでカップ麺を買ったことがなかった。
「……カップ麺はこの味を食べたくてわざわざ買ってるまである、無性に食べたくなるのよね」
普通の麺とは明らかに違う麺。同じ具材のはずなのに味は絶対違う具。
啜ると不思議と染みる濃ゆめのスープ……。
さぁお湯が沸いた。
アツアツをかけて、しばし待つが個人的に3分きっちり待つよりも、少し早めに開けて、口に入るタイミングが3分くらいの気持ちで、調理するとちょうど良い気がしていた。
「なるほど……」
麺を啜って、しっくりくる幸せを噛みしめながら、スペースコミューンの浮遊について調べてみると飛び道具、もしくは遠距離タイプの攻撃以外を無力化することが出来るものの様だ。
ストーリー上では、迂闊に攻撃方法を固めておくと、ふとした時にツミかねないので、幅広い対応策を用意した方がいいとのことである。
すみませんね。なんか。
まぁ地道にいろんなスキルを覚えさせていかなければならないか。
その仕様上Aペットはすべてのスキルを覚えることが出来るし、限られた枠をどのように埋めるかも、クリエイターの腕の見せ所というわけだ。
スペースコミューンは立体的に動ける球体構造なのだが、大雑把な位置を見失わないように東西南北のステーションと、循環する移動手段。スペーストレインで結ばれている。
問題が起こっているのはWステーションで。他にNステーション、Sステーション、Eステーションという駅があるらしい。
駅前に町が安全地帯だとして、その他の広大なフィールドにはもちろんバグが大量に潜伏していて、レベルはその辺で上げられる。
さすがにネタが割れれば負けるようなこともないだろうと、私はさっそくイベントをクリアしにやって来た。
演出はスキップして、ひたすら撃つ。
要するに飛ぶ系なら大体何でも効果があるようだ。
そう強くもなく、危なげなくUFOを撃墜し勝利した私は、墜落した中ボスから這い出て来た丸っこい着ぐるみに、三つ穴の開いた仮面の変なのを見つけた。
「や、ヤラレタズラ~」
おや? なんだったか忘れちゃったが、敵のなんかだ。
どうやらこのイベント何か別のイベントのフラグだったようである。
「畜生! 覚えているズラ! 我々ノイズーラはまだまだこんなもんじゃないズラよ!」
そんな叫びを残して去っていく。
名前はともかく、逃げていく彼がバックパックだったのには正直惹かれた。
それ欲しいのだが?
しかし、依頼はこなしたのだし移動手段ゲットである。
「……よし! これでディメンジョンバイクとやらが手に入って、スペースエリアの中をもっと自在に飛び回れるようになるはず」
これでさらにストレスなくこのゲームをプレイ出来る。それはそれで非常に楽しみだった。
しかし限定解除はいつになるやら、イベントはしばらく続くのは確定の様だ。
「……どこかでジェットパックも手に入るといいんだけど」
少し残ったカップメンのスープを啜ると少し冷めていたが、ちょっぴりしょっぱくなった味がした。




