担任
美月side
チャイムが鳴って女の先生が入ってきた。
まだざわつきのある皆に先生が困っている。
(見たことないし…新任かな?)
先生の名前は牧田。前の席にいる私には聞き取れたけど、後ろには絶対聞こえてない……。
美月「みんな、そろそろ静かにし…」
静かにしよう。と言いかけたところで突然、大きな音楽が聞こえた。
全員が目を見開いて音が聞こえる窓側の1番後ろを一斉に見る。
どうやら、スマホからイヤホンを抜いたらしい。
美晴「…すみません。」
そう言い音楽を止める。
これをきっかけに教室は静かになり、先生の話を聞いていた。
そして何事も無かったかのように朝のHRが終わった。
また教室はざわつき始める。
「次、自己紹介だよなー。どうせ知ってるやつばっかだし帰りてー。」
「そのうち知ってけばいいじゃんなー。」
皆、早く帰りたいと呟く。
今日は1限目で終わりで、しかもその1限が自己紹介な為、余計に帰りたいと思う。
「あ、でもあの子の名前知りたいかもー。さっきの音楽の子!めっちゃ可愛くね?」
「それな!可愛いっていうか美人?なんか近寄り難いくらい」
「連絡先知りてー!!」
ギャハハと盛り上がる男子達。
それを聞いていたのかそれとも偶然か、突然その子が立ち上がり教室を出ていった。
男子達は゛怖えぇ゛や゛やっぱ無理゛などと思う。
のではなく、しばらく固まっていた。
そして…゛……めっちゃ可愛い゛。などと呟く。
見惚れていたのだ。
教室から出たその子は廊下で先生に話しかけられていた。
その子からしたら、先生に捕まった。と思っていた。
牧田「あ、あの、さっきはありがとうね。みんな静かになって助かったわ。」
おどおどしながら笑顔を向けてお礼を言うと
女の子は表情を変えずに静かに言った。
美晴「別に助けたとかじゃないんでそういうのいらないです。それに普通、音楽聞いてたんですから怒っていいと思いますけど。」
先生はビクっとしながら゛でも…゛と小さい声で言う。
美晴「あと、おどおどしないでください。」
せっかく教室から出たのに、廊下で先生に捕まり、はぁ…と小さくため息をつき、廊下を歩き始める。
先生はしばらく美晴を見続け、姿が見えなくなると、
牧田「正論…だよね。しっかりしなきゃ!」
そして1限目のチャイムが鳴った。




