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Ideal Crossing 異世界で後輩ハーレム!?~かなんさん今何してんの?後輩と世界平和してる~  作者: 伝説の黒猫
第1章 水の都アイシクル~深まる謎~
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第13話 目覚め

なぜか、またまた、長くなってしまったため、投稿が少し遅れました。

投稿する前に最終チェックしてるんですけど、時間かかりました。すみません。

少女が目を開く。


「大丈夫か?」

「あの、あなたは?ここ?わたし?」


どうやら記憶が混乱しているらしい。

無理もない。


「貴族とのことは覚えているか?」

「え、あ!」


少女の顔が恐怖に歪む。


「もどらないと…はやく」

「あんなところに戻る必要ないだろ!死にかけたんだぞ!」

「だからですっ!」

「奴隷に同情して優しくしないでっ!知ってるくせに!何が目的なんですか!」

「違う。俺は…」

「何も違う事なんてない!」


話しかけようとするがやめる。

何を言っても逆効果だろう。

どうする。

どうすればいい?


「お兄ちゃんはそんな人じゃないっ!」

「だれ?」

「ピアニャはハーフエルフだけど、助けてもらったよ。おにいちゃんはピアニャのこと引き取ってくれたよ。おにいちゃんは優しいのっ!」


少女は黙る。

考えているようだ。

沈黙。

沈黙がつらい。


「ハーフエルフを助けたってことは、私の主人と戦うの?もしかして救ってくれるの?…わけない」

「ちょっと待ってろ、ピアニャ見ててくれ」

「はいっ!」


可愛いな。

ナナを探しに行く。

ナナはどこに行ったのだろうか。

キッチンの方に行ってみる。

ん、奥にもう一つ部屋があるな。

そこか?

中に入る。


「「え?」」

「きゃああああ!!?」

「わ、悪いナナっ」


急いでドアを閉める。

やっちまった。

普通に考えれば、わかりそうなものなのに。

確か愛(あい)が言ってた。

値段が高いけどお風呂付きでいいかって。

そこから正座でナナが出てくるのを待った。


「うぅ。かなん先輩に初めてを穢されました」

「ぐぅっ。誠に申し訳ありません」

「うっ。…で、何の用事?」

「奴隷制度について教えてくれないか?…実は、あの少女に話を聞きたいけど、怒らせちゃって」

「奴隷…ね。この世界では、奴隷は割と普通に認められているの。ただ、容認の仕方にちょっと種類があるの。火の国は完全容認派、風の国は少し否定派、水の国は表向きは完全否定派だけど、事実は中立。こんな感じかな」

「うーん、わからないな。ナナ、ちょっと事情を聞いてきてくれないか?」

「わかった」


先ほどの部屋に戻りナナと少女が話す。

少しの間部屋の外で待っている。


「先輩、わかった」

「ナナ?それで?」

「その貴族が彼女のことを放棄したでしょ?でも、彼女はまだ生きているから、主人が有効なの。だから、彼女には主人がいるけど、その貴族にはもう主人の責務gないってっことなの」

「主人の責務?」

「奴隷の税金を払うとか、そんなとこ」

「なるほど。どうすれば?」

「奴隷商人のところに行っても、ダメで、この場合はその元主人の貴族にお願いする必要があるかな」


あの貴族に頼む?

そんなこと死んでもするものか。

でも少女のことは救ってあげたい。

そういえば、あの力なら。


「なんとかできるかもしれない」


部屋に戻る。

少女にたずねる。


「おそらく、所有者を上書きすることができる。そうすれば、前の生活よりは好待遇を約束しよう。どうしたい?」

「………この状況でそんなことができるのならあなたはきっとすごい人なのでしょう。どうせ、このまま、戻るくらいだったら、あなたに忠誠を誓いましょう」

「いいんだな?俺のはおそらく強力だぞ?」

「…はい」


さて、邪術ってどうやって使えばいいんだ?

ピアニャに聞いたらわかるだろうか?


「ピアニャ、神術ってどういう風に使うんだ?」

「ピアニャはねー、使いたいなって思うと頭の中になんかが思い浮かぶから、それを歌に入れてるよ」


わかるような、わからないような。

とりあえず、思い浮かべてみるか。

おお!

なんかフレーズが頭の中に。

これを使えばいいのか。


一人で歌う。

恥ずかしいな。

どんな公開処刑だよ。

ふぅ。

歌う。

相手を威圧するように、力の差を見せるように激しく、雄々しく歌う。

何も起きない。

え?

何?

歌い損?


頭の中にフレーズが…

また、流れ込んで…いや、違うな。フレーズじゃない。

言葉だ。

なにか言っているんだ。

『右手に宿りしは、強者の証。弱きものの尊厳を踏みつけ、わが身の糧とする』だ。


「右手に宿りしは、強者の証。弱きものの尊厳を踏みつけ、わが身の糧とする」


歌うんじゃないんだ。

ピアニャの神術は、歌うことが発動条件かもしれないけど、俺のは違う。

詠唱(・・)するんだ。

この世界の魔法は詠唱では発動しないはずなのに。

魔法じゃないからいいのか?


黒い炎が出現する。

俺の周りを円を描えように燃えている。

熱くない。

みんなは?

動いていない?

どういうことだ?

次の瞬間世界が暗転した。


ここは?

さっきまで、寮の部屋にいたはず。

ここは…

そこには草原が広がっていて、テーブルが一つ。

その奥に頭を下げている子が一人。


「はじめまして。マイマスター」


マスター?

俺が?

なぜ?

しかもあの子からは、底知れない感じがする。

黒い、闇のオーラを感じるというか。

底知れなさを感じるというか。

なんか中二病っぽいな、俺。


「ここはどこだ?」

「そうですね。次元の狭間とでも言っておきましょうか」

「次元の狭間?…何が目的だ」

「目的ですか。マイマスターに仕え、補佐するのが、私の目的です」


その子が近付いて来る。

違った。

底知れなさを感じていたのは、本当に闇をまとっていたからだ。

底知れないのに変わりはないが。

顔が見えない。

服も見えない。


「なぜ、闇を纏う?」

「私の裸を見たいのならそう仰ってください。遠まわしに言うのはよくありませんよ、マイマスター」

「いや、ちょっ、そういうわけじゃ」

「すみません。前マスターのギリング様が見るのも醜悪な顔をくっつけていらっしゃったので見るに絶えなかったのです」


ギリング?

どこかで聞いたような……

そうか。

あのオークキングか。

あいつが前マスターということは。


「ここは俺が奴隷商人を使ったからか。それで、君はナビゲータみたいなものか」

「そうです。理解が遅いですね。マイナス評価です。でも、ご自分でお気づきになったので、ぎりぎり合格として差し上げます」

「ぎりぎり合格か」


俺は自嘲的に笑う。


「では、マイマスター、何をなさいますか?」

「その前に、名前は?あと、顔くらい見せてくれても」

「ふむ。あなたは、珍しいですね。邪術を手に入れられる者は醜悪な心の持ち主なのですが。全く感じられませんね」

「……そうか。ありがとうと言っておこうかな」

「いえいえ。えーと、名前ですか。だいたい、管理者と呼ばれます」

「名前はないってことか。それとも、名乗りたくないのか。じゃあ、ヤミでいいか」

「…やみ?ヤミですか」

「闇のオーラを纏ってるからヤミなんだけど、安直だったかな」

「いえ、わかりました、マイマスター。非常に的を射ていると思います。今後はヤミでお願いします」

「よろしく、ヤミ」

「よろしくお願いします、マイマスター。それと顔でしたか。しばし、お待ちください」


闇のオーラが徐々に晴れ、中からゴスロリ服を着ていて、くまのぬいぐるみを持った女の子が出現した。

ヤミの顔はとてつもなく白く雪のようで人形ようだった。

いや、等身大のゴスロリ服の少女の人形のようだった。

背は150cmくらいで小さくてかわいらしい。

抱きしめたくなる様な感じ。


「やはり、ご不満でしょうか?マイマスター」

「いや、そんなことはない。その…可愛いと思う」

「か、かわいい?そ、そうですか…そ、それでは本日のご用件は?」

「えーと、なにができるんだ?」

「そうでした。説明するのを失念しておりました。申し訳ございません。基本的には、奴隷商人と呼ばれる職業(ジョブ)を持っているのと変わりありません。違う点は、決闘をして、相手がマスターにかなわないと思わせられれば、服従させることができます。また、術であるため、優先度が高いです。壊れかけの契約などを勝手に上書きすることもできます」

「じゃあ、あの少女もか?あ、えーと」

「そうですね。あの子の場合は、一方的に主人契約のみが残っておりますので、上書き可能です。ただし、術での、奴隷化になりますので、一般的な解除方法では解除できません」

「見えているのか?」

「はい。マイマスターのために働くには必要なことですから」

「そうか。じゃあ、あの少女の奴隷化を頼めるか?」

「了解しました。他にご用件はございますか、マイマスター」

「いや、ない。詠唱すればまた来れるか?」

「はい、起句を詠唱していただければいつでも」

「そうか。じゃあ、また来るよ、ヤミ」

「お待ちしております、マイマスター」


またも、暗転する。

なれないな、これは。

みんなが不思議そうな顔で見てる。


「終わった。名前くらい教えてくれないか?」

「おわった?もう?」


ああ、ステータス見せてやればいいか。

スマホを取り出す。



**********************************

名前:かなん  Lv.2 学生

HP:25/48

MP:22/192

精神安定度 :E+

魔法適正値 :C+

聴音可能度 :S+

音楽理論初 :C

楽器技巧力 :B+

物理防御力 :F+

属性耐性 総合評価 D-

火:10 水:10 風:8 光:12 闇:20

アビリティ

《剣術(上)》《上級魔法》《分析(中)》《言語処理(大)》《適応力》《幸運》

《合体魔法》

EXエクストラアビリティ

【処理速度向上+1】【限定解除(リミッター・ブレイク)】

装飾品付与効果

雷無効

神術・邪術

奴隷商人(邪)

所持奴隷

ピアニャ リン

**********************************



リンっていうのか。

まぁ、これでやっと手掛かりゲットだな。


「ぇ、え……うわぁぁん」


え、ちょまっ、リンが突然泣き出した。

悪いことした?

でもでも?

あー、何言ってるかわからない。

こういうのに耐性ないんです。

耐性ください。

少しして、リンが泣き止む。


「もう大丈夫か?」

「ぅっ、はい」

「あのさ、聞きたい事があるんだけどいいか?」

「ぅぅ、わたしに答えられることなら」

「あのさ、龍って言ってなかった?」

「ぅ…聞いてくれるんですか?」

「むしろ、聞かせてほしい」

「ぁ…あの、わたしが前の主人に引きずられる少し前の話です。

買い物を言いつけられていたわたしは、買い物をすまして、主人のところに戻る途中でした。

人にぶつかりそうになったんです。すごく綺麗な銀髪のお姉さんでした。お姉さんっていっても、わたしより大きいってだけなので、そんなに大きいわけじゃないと思うんですけど。

目の覚めるようなきれいな銀髪をつい目で追ってしまって、そしたら、竜人と話していたんです。連れてくる準備はできたようだなって。なんか、龍様に捧げるっていっていてこれは何か良くないことの相談な気がして、走って主人のところに向かって言ったんです。騎士団に報告してくださいって。そうしたら、無視されて、引きずられて、あの場面になります」

「…そうか。他に何か言ってなかったか?銀髪の子と竜人は」

「……あ!銀髪の子のことをことねって」

「ことね?」


どこかで聞いたような?

どこだ?

大事な気がことな気がする。

どこだ?

どこ、そうだ!

AA(アクア・アカデミー)の前で、ぶつかった女の子の名前が確かことねちゃんって。


「ナナ!同じクラスにことねちゃんって子がいないか?」

「え?いるけど。…ま、まさか」

「フルネーム教えてくれるか?」

「春篠(はるしの)琴音(ことね)。銀髪の女の子だよ」


春篠(はるしの)か。

絶対に許さない。



今度こそ、奴隷を手に入れました。

み、右手がうずく(笑)

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