表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
28/31

第28話:しっかりと繋いだ、二人の手



(そうして二人がイベント会場の中へと入っていく)




(サエキが驚きに目を見張る)




サエキ(M): 人、めちゃくちゃ多いな……。予想はしてたけど。




(月白とサエキがさらに人混みの奥へと進む中、月白が近くを通った人と肩がぶつかって転びそうになる)




月白: ひゃうっ!?




(サエキが咄嗟に、転びそうになった月白の背中を片手でガシッと支え、倒れないように受け止める)




(倒れかけた状態の月白が、顔を真っ赤にしながら、自分を支えてくれているサエキの顔を真下から見つめる)




通行人: す……すみません……!




サエキ: あ……いえ。これからは気をつけてください。




(通行人が去っていき、サエキが月白を優しく起こしてあげる)




サエキ: 大丈夫か、ツキシロ?




(月白の顔がカッと赤くなったままで、サエキの顔を真っ直ぐ見られずに)




月白: う……うん、大丈夫。ありがと……。




サエキ: そうか? なら良かった。じゃあ行こうぜ。




(月白がサエキに向かって、そっと小さな手を差し出す)




月白: 安全のために……手……繋いで?




(サエキの顔が少し赤くなる)




サエキ: ――おう、分かった。




(二人は手を繋ぎ、前を向いて歩き出す)




サエキ(M): 告白された時に繋いだ感覚とはまた違う……。なんだか、前よりずっと……温かい気がする。




月白(M): 手を繋げたのは最高に嬉しい……。だけど、本当にラブコメ漫画みたいなシチュエーションになっちゃうなんて……思わなかった。でも、すっごく幸せ……。




サエキ: 何かやりたいことあるか、ツキシロ?




月白: ん? ええと……。




(その時、月白の目にひとつのアトラクションが飛び込んでくる)




月白: 私、あれやりたい!




(月白が二人乗りのソリ滑りコースを指差す)




(サエキが少し冷や汗を流す)




サエキ(M): あ、あれ……結構怖そうだけど……。ツキシロが滑りたいって言うなら滑るしかないよな。せっかくここまで来たんだし、このくらいは付き合ってやらないと。




サエキ: おう、滑りに行こうぜ。




(そうして、ソリを滑るために少し小高くなっている丘の上へと登っていく)




係員: はい、お二人は二人乗り用のソリになりますね〜。




(月白とサエキがひとつのソリに縦に並んで座る)




(月白が後ろに座り、サエキが前に座る)




係員: はーい、それじゃあ出発しますよ〜。しっかり捕まってね、スタート!




(ソリが勢いよく出発した瞬間、月白が後ろからサエキの腰をギュッと力いっぱい抱きしめる)




(サエキの顔が一瞬でカッと赤くなり、後ろをチラリと振り返ると、同じように少し顔を赤くした月白とバッチリ目が合う)




(サエキが慌てて、もの凄い勢いで顔を前方へと戻す)




(ソリはあっという間にゴールへと到着した)




係員: はーい、お疲れ様でした〜。順番に降りてくださいね〜。




(月白とサエキがソリ滑り場を出て歩き出す)




サエキ(M): なんだよ、思ったより大したことなかったな……。っていうか、それより……ツキシロが後ろから抱きついてきた……。




(サエキが嬉しそうな笑みを浮かべ、後ろからついてくる月白を振り返る)




サエキ: ツキシロ、楽しかったか? 俺は……って、あれ?




(サエキが、目が回ってふらふらしている月白の様子を見て、思わずふふっと笑う)




サエキ: 何だよツキシロ、目が回ってんのか?




(するとその瞬間、月白が足元をよろめかせながら、サエキの胸へと再びギュッと抱きついてきた)




(サエキの顔が再び真っ赤に染まる)




サエキ: ツ……ツキシロ? そんなに目が回ってんのか……?




(月白がハッと我に返り、大慌てでサエキの懐から飛び退いて、パニックになりながら上ずった声で弁明する)




月白: え……っ!? あ、違う、違うの! 全然目が回ってなんかいないよ! すっごく楽しかったんだから!




サエキ: 本当かよ?




月白: ほ……ほんのちょっとだけ、クラッとしただけ!




(そんな月白の様子を、サエキが愛おしそうにフフッと笑い、釣られるように月白も嬉しそうに微笑み合うのだった)

最後まで読んでいただきありがとうございました! 次回も楽しみにしていてください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ