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第27話:初々しい一歩、本当の冬の始まり


(翌日、学校の教室)




(サエキが窓側の席で、外を向いたまま机に突っ伏して寝ている)




(そこへ月白が教室に入ってきて、眠っているサエキの姿に目を留める)




月白(M): 今日も学校に来て早々寝てるんだ、サエキのやつ。




(月白がそっとサエキの席へ近づき、眠っている彼の顔を覗き込むように、自分の顔をぐっと近づけてじっと見つめる)




(その時、サエキがゆっくりと目を覚まし、目の前に迫っていた月白の顔を見て驚き、勢いよく後ろへのけ反る)




サエキ: ッ……!!




(月白も同じように驚いて後ろへと飛び退く)




月白: ご、ごめん……! 起こしちゃったよね。




サエキ: あ……いや、大丈夫だ。もう十分寝たし……。




(月白とサエキは隣同士の席で気まずそうに、お互い何も喋らずに前方の黒板だけをじっと見つめる)




サエキ(M): 何でこんなに気まずいんだよ……? 普通、恋人同士になったらもっと雰囲気が柔らかくなって、距離も縮まるもんじゃないのか? 何で付き合う前より気まずくなってんだよ……。




月白(M): あぁ……もの凄く気まずい……。昨日、私が急に押し切るみたいに告白しちゃったからかな……。何とかして、この気まずい空気を変えなきゃ……っ。




(二人が並んであれこれと頭を悩ませていると、月白が意を決して口を開く)




月白: サ……サエキ。




サエキ: ん? どうした?




月白: その……私たち、恋人同士になったわけだし、ね。……今週末、どこか一緒に、お、お出かけしない……?




サエキ: え? どこにだよ。




月白: この近くで、冬のイルミネーションのイベントが開催されるらしくて。もし興味があるなら、一緒に行きたいなって。




サエキ: 冬のイベントか……いいな、行こう。




(月白の目がパッとキラキラと輝きだす)




月白: やった! じゃあ、家に帰ってからメッセージで詳細送るね!




サエキ: あ、そういえばイベントっていつなんだ?




月白: ええと……明日、土曜日だけど……?




サエキ: ああ、明日か。明日って確か、雪が降るとか予報で言ってた気がするな……。




(月白の顔が一瞬でカッと真っ赤になり、慌てて後ろを振り向く)




月白(M): 嘘……! まさか、初雪をサエキと一緒に見られるなんて……っ! 最高すぎる……っ!!




サエキ(M): 何で急に後ろを向くんだよ……。




サエキ: あ……明日、冷え込むみたいだから、暖かい格好で来いよ、ツキシロ。




月白: うん! サエキもね!




(放課後、サエキの部屋)




(サエキがクローゼットを開け、中の服を真剣に見つめている)




サエキ: 暖かい格好で来い、なんて偉そうに言ったはいいものの……。いざ探してみると、まともなデート用の服がねぇ……。そりゃそうだ、俺が冬にわざわざ外出する用事なんて今までなかったしな。あらかじめ買っておけばよかった……。




(一方、月白の部屋のシーン)




(月白が目をキラキラ輝かせながら、クローゼットの前で真剣に服を選んでいる)




月白(M): これかな? それともこっち……? 何を着ていけば可愛く見てもらえるんだろ……? サエキがどんな女の子の服が好みなのか分かんないよぉ。どうすれば一番可愛く映るかな……!




(デート当日の朝)




(サエキがイベント会場の入り口に立って待っている)




サエキ(M): 服は……とりあえず姉貴に無理やり勧められたやつを着てきちゃったけど、これで合ってんのか……?




(サエキが会場の入り口で、スマホの画面を眺めながら待っている)




サエキ: 場所、ここで合ってるよな……。ツキシロのやつ、どこにいるんだろ……。




(サエキが辺りを見回すと、シックなロングスカートにグレーの冬用コートを綺麗に着こなしている月白の姿を発見する)




(月白も同時にサエキの姿を見つける)




(月白は、黒いマフラーに黒いスタイリッシュな冬用コートを着こなしている、いつもより何倍も大人っぽいサエキを発見して目を丸くする)




サエキ: あ、おはよ、ツキシロ。服……すごく似合ってて可愛いな。俺はあんま服持ってなくてさ……これでも、一応頑張ってオシャレしてきたつもりなんだけど……。




月白: あ……あ、ありが、とう……。




(月白が咄嗟に後ろを振り向き、嬉しさのあまり顔をパッと輝かせる)




月白(M): めちゃくちゃカッコいいじゃん……っ!! 本気でオシャレしてくるなんて、ずるい、いつもより何倍もカッコいい……っ!!




サエキ(M): 何で……俺と目が合うたびに、あいつは首をそらすんだ……。




月白: コホン……。サエキも、すっごくオシャレでカッコいいよ。




(サエキの顔が少し赤くなる)




サエ키: あ……ありがとな。じゃあ、行こっか。せっかくだし、楽しもうぜ。




月白: うん! 行こう!




(二人は寄り添うように並んで歩きながら、華やかな冬のイベント会場の中へと足を踏み入れていく)

最後まで読んでいただきありがとうございました! 次回も楽しみにしていてください!

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