第24話:家にいた誰か、秘密のアルバム
ここまで楽しんで頂きありがとうございました!
(そうして翌日の放課後、月白とサエキがサエキの家の前に到着する)
(月白がサエキの家を見上げながら)
月白(M): こ、ここがサエキの家なんだ……。思ったより近いね、私の家と。
サエキ(M): 終わった……。俺の部屋で何して遊ぶんだよ、何でこんなこと言っちまったんだ俺は……。じゃ、じゃあ……入、入ろうぜ。
月白: うん。
(サエキが玄関のドアを開ける)
月白: お、お邪魔します。
サエキ: 入って。今、両親は二人とも仕事に行ってるから、家には誰もいないはずだ。
月白: あ……うん、分かった。
(リビングへと進む月白とサエキ)
(その時、背後から不意にある人物がひょっこりと姿を現す)
姉: あんたたち……何してんの?
(月白とサエキが飛び上がらんばかりに驚く)
サエキ: うわっ!? な……何だよこれ!? 何でお前がここにいんだよ!?
(姉がサエキの頭をゴツンと拳で殴る)
(月白が驚いて目を丸くする)
姉: お姉ちゃんに向かって『これ』とか『お前』とは何事よ。
サエキ: 何だよ、何でこいつがここに……。
(サエキが拳を握りしめている姉を発見し、冷や汗を流しながら慌てて言葉を変える)
サエキ: いや、何で……お姉ちゃんが……ここにいるのさ……。
姉: 今日は塾が休みの日。だからここにいるの。それより、この可愛い女の子は誰?
(姉が月白とサエキの顔を何度も交互に見比べながら)
姉: あ! まさか誘拐!?
(サエキが思いきり顔を歪めて嫌悪感を露わにする)
サエキ: 誘拐なわけねぇだろ……。頭沸いてんのかよ、何なんだよ。
姉: お姉ちゃんに向かって頭沸いてるとは生意気な……。じゃあ、この子は誰よ?
サエキ: ただの、と……友達だけど。何か文句あんのか?
(姉が再び月白とサエキをジロジロと見比べる)
姉: 友達ぇ? あんたがこんなに可愛い子と友達ねぇ……。はいはい、分かったわ……。
サエキ: 何だよ、その全く納得いってないような顔は……。
姉: ほら、邪魔しないから早く部屋に行って遊びなさい。
(サエキと月白がサエキの部屋に入る)
サエキ: まったく、あんなんでも一応姉貴だからな……。
月白: 素敵な人だね。あの年齢になっても、弟と楽しそうに言い合えるなんてさ。
サエキ: お前、あれが楽しそうに見えんのかよ……。あ、そうだ。一応お客さんだし、俺、何か飲み物持ってくるわ。ここでちょっと待ってて。
月白: え? あ……うん、ありがと。
(サエキが部屋を出ていくと、姉がニヤニヤしながら様子を伺い、サエキの部屋へと忍び込んでくる)
月白: あれ……? どうして部屋に……。
姉: あのね、あいつ今お茶を淹れてるんだけど、ちょっと時間がかかると思うわ。私が増やして別のお手伝いを頼んでおいたからね〜!
月白: お手伝いって……何を頼まれたんですか?
姉: そんなつまんないことは気にしなくていいの。それより、面白いもの見せてあげようか? ……ねぇ、あんた、サエキのことが気になってるでしょ? 『男の子として』さ。
(月白の顔が一瞬でカッと真っ赤に染まる)
月白: そ……そんなことないです! 何で急にそんなこと言うんですか……っ。
姉: へぇ〜。もうお顔が全部物語っちゃってるけどね。……まぁ、それなら、このサエキの昔の写真アルバムにも興味はないよね〜?
(月白が、姉が抱えている古いアルバムを見つめながら)
月白: そ……それは……その……ちょっとだけ、気になります……。でも、私がこれを見てるってサエキに知られたら……あいつ、もの凄く恥ずかしがると思います!
(姉が楽しそうにケラケラと笑う)
姉: 気にすんな、気にすんな! 私の方が圧倒的に上のカーストだから。あいつ、私には絶対に逆らえないの。見る? バレたら私が全部責任取ってあげるから。
(月白の顔は相変わらず真っ赤なままだ)
月白: じ……じゃあ、ほんの、少しだけ……見てもいいですか……?
次回のエピソードも楽しみにしていて、お付き合いいただき、いつもありがとうございます!




