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第21話:積み重なる誤解、階段での告白

ここまで楽しんで頂きありがとうございました!



(そうして、学校の休み時間)




(サエキが席で、激しく頭を悩ませたような表情を浮かべている)




サエキ(M): 完全にやらかした……。ただ道を尋ねられたから話してただけだ、とか適当に言っときゃよかったんだ。俺、何でこんなに空気が読めねぇんだよ……。この最悪な気まずさをどうすりゃいいんだ……。




(サエキが隣の席の月白の表情をチラリと盗み見る)




サエキ(M): 誰が見ても、完全に拗ねて傷ついてる顔じゃんか……! 何でもいいから、とにかく声をかけないと……。




サエキ: ツ……ツキシロ。




(月白が、どこか冷ややかなトーンで返す)




月白: ……ん? 何?




サエキ: あのさ……この前、ツキシロの家に行った時、すごく楽しかったんだ。だから、その……今週末も、またお前の家に行っても……いいか……?




(月白が一瞬、興味を示したようにピクリと反応するが、すぐにまた冷たい態度に戻る)




月白: あっそ。いつでも来ればいいじゃん。




(サエキがさらにパニックに陥る)




サエキ(M): だめだ……。相変わらず、声のトーンが氷点下すぎる……。




(その時、サエキの脳裏にひとつのアイデアがひらめく)




サエキ: じゃ、じゃあさ! 今週末は……ツキシロが俺の家に来るっていうのはどうだ……?




(月白が驚いたように顔を上げ、サエキをじっと見つめる)




月白: え……? サ、サエキの家……?




サエキ: ああ……。俺の家、来てみたいなら……だけど。




(月白が再び重苦しい表情になり、机に突っ伏してしまう)




月白: うーん……分かんない。ちょっと考えさせて。




(サエキが絶望したように、突っ伏している月白を見つめる)




サエキ(M): これも……ダメなのかよ……?




(そうして全ての授業が終わり、下校時刻になる)




(誰もいない階段を、月白が足早に下りていく)




(そんな月白の後ろ姿を、サエキが必死に追いかけながら呼び止める)




サエキ: ツ……ツキシロ!




月白: ……何?




サエキ: もしよかったら……今、少しだけ時間あるか? 本当に、ちょっとだけでいいんだ……。




(月白が冷たい視線のまま、サエキを振り返る)




月白: ごめん。今ちょっと用事があって忙しいから、無理。




(再び階段を下りていこうとする月白の後ろ姿に向かって、サエキが意を決したように声を張り上げる)




サエキ: ツキシロ! 分かってんだよ! お前が今、別に忙しくないことくらい……! ただ……俺のことが嫌いになったから避けてんだろ……!? 俺が、つまんねぇ嘘までついて、あの女子が誰なのか話さなかったから……。




(月白が衝撃を受けたように、目を見開いてサエキを振り返る)




月白: え……?




サエキ: 悪かったよ! こんな出来損ないの俺がこんなこと言ったって、今のツキシロからすれば、俺のことなんて憎くて、ムカついて……大嫌いだよな!




月白: サ……サエキ……。




サエキ: 俺だって、こんなに空気が読めなくて不器用な自分が一番嫌いだ! 誰よりもな! だから……だから今、ツキシロを通じて必死に人の気持ちを学んでる最中なんだ! だから……お願いだから、俺を嫌いにならないでくれ……頼む……っ!




(月白の瞳に、大粒の涙がみるみるうちに溢れていく)




サエキ: それと……。




(さらに言葉を続けようとしたサエキだったが、月白の涙を見た瞬間、ハッと息を呑んで言葉を失う)




サエキ: どうしたんだよ……? ツキシロ……大丈夫か……?




(サエキが心配のあまり、月白が立ち止まっている階段の同じ段へと一段下りる)




(サエキが同じ目線に立ったその瞬間、月白がサエキの胸へと力いっぱい飛び込んできた)




(サエキの顔が耳までカッと赤くなり、伸ばした両手の指先が小刻みに震える)




サエキ: ツキ……シロ……?




月白: ひぐっ……うわぁぁぁぁん……っ! ありがとう、サエキ……っ! 私、サエキに捨てられちゃったんだと思ってた……っ。あんな嘘までつくから……。




(サエキがどこかホッとしたような、だけど切ない表情を浮かべる)




サエキ: 俺が……ツキシロを見捨てるわけないだろ。……それに、本当にごめん。嘘なんてついて。俺は……これからもずっと、ツキシロの傍にいるからさ。




(その言葉を聞いた月白が、さらにサエキの胸に顔を埋めて激しく泣きじゃくる)




(サエキが少し照れくさそうに笑みを浮かべる)




サエキ: ツ、ツキシロは……泣く時は、いつも二回ずつ泣くんだな。はは……。あ、そうだ。ツキシロ……今、時間あるか?




月白: うん……! あるよ……。でも、急にどうしたの?




サエキ: その……さっき『後で話す』って言ったあの女子がさ、ツキシロに会いたいって言ってるんだ。もし時間があるなら、と思って。




月白: 私に……会いたい、って……?




サエキ: ああ。どうしても会って話したいんだってさ。




(月白が涙を拭いながら、不思議そうな表情を浮かべる)




月白: 私に……? 誰だろ……。うん、分かった。行ってみる。

次回のエピソードも楽しみにしていて、お付き合いいただき、いつもありがとうございます!


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