第18話:ハートの嘘、あふれ出した本音
ここまで楽しんで頂きありがとうございました!
(月白がサエキの顔を覗き込み、心配そうな声で問いかける)
月白: サエキ、どうしてそんなに顔色が悪いの? 何かあったの……?
サエキ: いや……別に。何でもないよ。
(月白が不思議そうにサエキを見つめていると、店員が飲み物を運んでくる)
店員: お待たせいたしました。こちら、サービスのクッキーとアイスコーヒー、それからレモンエイドでございます。
サエキ: ありがとうございます。
(月白が怪訝そうな表情を浮かべる)
月白: クッキーも注文したの? しかもハートの形をしてる。
(サエキが少し動揺したトーンで返す)
サエキ: え? ああ……その……イベントだよ! レビューイベントに参加するとクッキーが貰えるって書いてあったからさ!
(その時、カウンターで他のカップルが注文をしている様子が聞こえてくる)
(月白の耳に、店員の声がハッキリと飛び込んでくる)
店員: 『もしよろしければ、お二人はカップルでいらっしゃいますか? 今、カップル限定のイベントでハートのクッキーをプレゼントしているんです!』
(それを聞いたサエキは、完全に居心地が悪そうにソワソワし始める)
サエキ: あー……それ。そう! レビューイベントでも同じクッキーを配ってたんだな、きっと! まさか同じクッキーが来るとは思わなかったよ……はは……。
(その時、月白がサエキの後ろにあるメニュー表を指差す)
月白: でも、レビューイベントの期間って、日付を見ると先週までだよ?
(メニュー表を二度見したサエキが、心の中で絶望する)
サエキ(M): 嘘だろ……何でこう、何一つ上手くいかねぇんだよ!?
サエキ: ああ……。その通りだよ。このクッキー、カップル限定のイベントのやつだ……。
月白: じゃあ……サエキが『俺たちカップルです』って言ったの?
サエキ: ああ。嫌な気持ちにさせたなら悪い……。
(月白の耳の先端がカッと真っ赤に染まる)
月白: あ……ううん! 謝ることなんてないよ……そんな、よくあることだし……。
月白(M): 嘘嘘嘘、サエキが私のことカップルって言ったの!? 本当に夢じゃないよね!?
(月白が咄嗟に後ろを振り向き、自分の頬を強くつねる)
サエキ(M): あいつ……何してんだ? そんなに嫌だったのか? 顔までそらしちまって……。
月白(M): 夢じゃないじゃん!? 嬉しいなぁ……! やっぱり今日、お出かけに誘って大正解だったよ……!
サエキ: ツキシロ……そんなに嫌だったか? 露骨に顔までそらすくらい……。
(月白が慌ててサエキの方を向き、パニックになりながら上ずった声で叫ぶ)
月白: ううん、ううん、全然!? 嫌なわけないじゃん! すっごく嬉しかったんだから!……あ。
サエキ: え……?
(月白の顔が一瞬で真っ赤になり、さらにパニックになって言葉を連発する)
月白: ち、違うの、違うの! その……嬉しかったっていうのはね! その……つまり……。
(サエキも顔を真っ赤にして動揺する)
サエキ: あ……いまのは言い間違い、だよな? うん、深く考えないでおこう……。
月白: え? あ……うん、そうだね。
月白(M): 何やってるのよ、私のはバカ! 何で心の中の本音がそのまま口から飛び出してるのよ!? それに……もう分かんない。
『どうすれば、この私の本当の気持ちをサエキに伝えられるんだろう……』
次回のエピソードも楽しみにしていて、お付き合いいただき、いつもありがとうございます!




