第16話:重なる席、予期せぬ相談
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(翌日、学校の教室)
先生: 今日は予定通り、席替えを行う。前の黒板に貼ってある座席表の通りに座るように。
(黒板に先生が新しい座席の配置を張り出す)
(サエキの目がパッと見開かれる)
サエキ(M): 俺は一番後ろか……。って、ツキシロが……俺の隣の席……!?
(サエキが月白の席の方をチラリと盗み見る)
(そこには、目をキラキラと輝かせている月白の姿があった)
月白(M): やったぁー! 隣の席がサエキだなんて! しかも一番後ろの席! 最高すぎる!
サエキ(M): 随分と嬉しそうだな……あの顔を見る限り。
(その時、月白を見つめていたサエキと、月白の目がバッチリと重なる)
(サエキは耳の先端まで真っ赤に染めながら、慌ててプイッと顔をそらす)
先生: 各自確認したな? 授業が始まる前に迅速に移動しろ。
(月白とサエキが、隣同士の席へと着く)
サエキ(M): 女子の隣の席になるなんて中学以来だな……。しかも中学の時は、こんなに近く密着するような距離じゃなかったし。
月白: サエキ! よろしくね、私たち!
サエキ: 私たち……? あ、ああ。こちらこそよろしく……な。
月白(M): 何だかサエキ、少し言葉遣いが紳士的(優しく)になった気がする……。
月白: そうだ! サエキ、今週末にカフェ行かない? 近くに新しくオープンしたんだって!
サエキ: か、カフェ……? 改まって、何の用だよ。
月白: 用っていうか……ただ、サエキとお喋りしたいなって思って。
サエキ: お喋り……? あ、ああ。いいよ、行こう。何時にする?
月白: うーん……後でメッセージで送るね!
(そうして学校の授業がすべて終わり、下校時刻になる)
(サエキのスマホにメッセージが届く)
月白: 『サエキごめんね! 今日はちょっと一緒に帰れそうにないの。学校で用事ができちゃって、今日は先に行ってて』
サエキ: 『ん? 何の用事だよ?』
月白: 『大したことじゃないんだけど、友達に学校のちょっとした行事の手伝いを頼まれちゃってさ。終わったらまたメッセージ送るね!』
サエキ: 『分かった』
(サエキが一人で家路を歩いている途中、あの可愛い野良猫と遭遇する)
サエキ: お前、本当にほぼ毎日ここにいんだな。今日はあの女子はいないんだ。明日は一緒に来るからな。
(猫がにゃおと鳴き声を上げ、サエキは自宅へと歩みを進めて部屋に入る)
(部屋に戻ったサエキは、どこか混乱した様子でイスに腰掛ける)
サエキ(M): お喋りをするために……カフェに行こう、か? 一体なんの話だよ……。お喋りなら学校でも、一緒に帰る途中でもできるだろ? なのに何でわざわざ……。もしかして、何か重大なことでもあったのか……?
(一方、自宅の部屋に到着した月白)
月白(M): 今度はサエキとどんなお喋りをしよっかな……。すっごく楽しみ!
(月白は何も気にする様子はなく、ただ純粋にワクワクしている)
(その頃、悩んでいたサエキがある人物に電話をかける)
サエキ: ああ、クド。今、忙しいか?
クド: おお、シュンか? お前がわざわざ電話してくるなんて珍しいな。どうした?
サエキ: いや、大したことじゃないんだが……。何でお前、ツキシロの告白を断ったんだ?
(電話の向こうのクドが、数秒の静寂を保った後に口を開く)
クド: ……いきなりだな。まぁ、ぶっちゃけて言うなら……ツキシロも良い奴だよ。明るくて一緒にいて楽しいし。だけど、俺には他に一途に想ってる人がいたからさ。だから断ったんだよ。
サエキ: そうか……。まぁ、お前はもう学校が違うし、ツキシロと顔を合わせることも早々ないもんな。
(クドは隣町の学校へと転校していった)
クド: で、何でそんなこと聞いたんだよ?
サエキ: ああ……。俺とツキシロが、お似合いかどうか気になってさ。
クド: ははっ、お前……無愛想すぎるからな。ツキシロのあの明るい性格とは、正直合わないんじゃねぇか?
サエキ: だから、学んでる途中なんだよ。ツキシロから、どうすれば表に感情を上手く出せるのかをな。
(クドが驚き、少し気圧されたような声で言う)
クド: お前、マジなんだな……。まぁ、それならお互い歩み寄ろうと努力してるわけだし、お似合いなんじゃないか? 良いと思うぞ。……だけどお前、中学の時は『女とは絶対に付き合わない』って言ってなかったっけ?
サエキ: 高校生になって考えが変わったんだよ。それに、俺はまだツキシロと付き合ってるとは一言も言ってねぇよ。
クド: はいはい、分かったよ。まぁ、せいぜ이頑張れよ。ツキシロみたいな良い女、絶対に逃すなよ? 特にお前みたいな不器用な奴の場合はな。
(サエキが少し苦笑いを浮かべながら呟く)
サエキ: ……ああ。ありがとな。
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