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第14話:ふたりきりの台所、予期せぬ通知

ここまで楽しんで頂きありがとうございました!


(サエキがベガの隣に腰を下ろす)




(サエキがベガをじっと見つめながら呟く)




サエキ: お前さ……お前の飼い主と俺、これからどうなると思う? これからもずっと一緒にいられそうなら2回鳴いて、いられないと思うなら1回だけ鳴いてみろ。




(ベガがサエキを見つめ、「にゃお、にゃお」と2回鳴き声を上げる)




(サエキが驚いた表情でベガを見つめる)




サエキ: お前……人間の言葉が分かんのか? 賢いな……。そうか、これから見守っててくれよ。どうなるかは分かんねぇけど、俺は……これからもずっと一緒にいたいと思ってるからさ。




(一方、キッチン側の月白)




月白(M): すっごく……嬉しい! サエキが残ってくれるなんて、本当に嬉しい!




(月白が冷蔵庫から卵を取り出す)




月白: よし……あとは塩が……。




(月白が、高い棚の上に置かれている塩の容器を見上げる)




月白: もう、何でいつも……寝て起きたら、あんな高い場所に戻ってるんだろ……。




(月白が背伸びをして手をいっぱいに伸ばす)




月白: あ、あと……もう少し……っ! ……はぁ、届かない。




(月白がリビングのサエキの様子を伺いながら)




月白: サ……サエキ、ごめん、ちょっと手伝ってくれない?




サエキ: ん? ああ、分かった。




(ベガと遊んでいたサエキが立ち上がり、キッチンへと向かう)




サエキ: どうした?




(月白が気まずそうに、人差し指で高い棚の上の塩を指差す)




月白: 塩……届かなくて。




(サエキが月白と塩の容器を何度も交互に見比べる)




サエキ: ……本当に届かないのか?




(サエキが不思議そうにまた見比べる)




月白: ふんっ! 悪かったね、背が低くて!




サエキ: え? あ……いや、そんな意味じゃなくてさ。ごめん。




(月白がいたずらっぽく笑う)




月白: 冗談だよ、冗談。私、このくらいの言葉じゃ拗ねたりしないもんね。




サエキ: ああ……そうか。ほら、塩。




月白: ありがと。リビングで大人しく待ってて。すぐ作ってあげるから。




サエキ: おう、分かった。




(それから少しの時間が流れる)




(月白が二つの皿を持ってリビングへと戻ってくる)




(月白が床に皿を並べる)




(皿の上には、こんがりと焼いた食パンの上のふわふわのスクランブルエッグとベーコンが乗った、とても美味しそうなトーストがある)




サエキ: これ……お前が作ったのか?




(月白が嬉しそうに胸を張る)




月白: 当たり前でしょ! 偽物なわけないじゃん。私が作ったんだってば!




(月白がトーストを手に取り、一口頬張る)




月白: うん、すっごく美味しくできた! サエキも早く食べてみて!




サエキ: え? ああ……いただきます。




(サエキがトーストを口に運ぶのを、月白が緊張した瞳で見つめる)




サエキ: ん! めちゃくちゃ美味いな。スクランブルエッグもふわふわだし。




(月白がホッと胸を撫で下ろす)




月白: よかったぁ……。スクランブルエッグは失敗するかもって思ってたから。




サエキ: ツキシロって、毎日こうやって自分で作って食べてるのか?




月白: え……毎日ってわけじゃないけど、だいたいは自分で作って食べてるよ。




サエキ: じゃあ、あの塩は……いつもどうやって取り出してんだよ?




(月白がサエキを見つめながら赤面する)




月白: そ……それは……椅子を踏み台にして、上って……取ってるの。だけど、毎朝起きるたびに、塩の位置が元の場所に戻ってて……。(月白(M): きっとお父さんかお母さんがやってるんだよね。うちの両親、片付け魔だから……)




(サエキが口にトーストを咥えたまま)




サエキ: ふぅん……そう……そうんだな。




月白: ちょっと、聞いてるの?




サエキ: 聞いてるよ。




(そうしてトーストを食べ終える)




サエキ: あ、そうだ。ツキシロ、皿洗いはジャンケンで決めないか? その方が面白いだろ。




月白: いいよ! じゃあ……最初はグー、ジャンケンポン!




(月白が勝つ)




月白: やったぁー! じゃあ、お願いね!




サエキ(M): 嘘だろ……これで負けるか、俺……。




(サエキがキッチンで皿を洗っている間、月白の目に、置きっぱなしになっているサエキのスマホが留まる)




(月白がじっとスマホを見つめ続ける)




(その時、サエキのスマホに通知が届き、画面がパッと明るくなる)




(月白がサエキのスマホを覗き込む)




(画面には、ハートの絵文字がついた名前で『もうすぐ誕生日』というスケジュール通知が表示されていた)




(月白はその名前に衝撃を受け、目を丸くしてスマホを凝視する)




月白: 今……今の名前……ハ、ハートの絵文字……だったよね……? 見間違いじゃないよね……?




(そこへ、皿洗いを終えたサエキがリビングに戻り、月白とバッチリ目が合う)




サエキ: おい……何でそんなに俺のスマホを凝視してんだよ? 誰かから電話でもかかってきたか?

次回のエピソードも楽しみにしていて、お付き合いいただき、いつもありがとうございます!

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