表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第三章 キョウ帝国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

94/142

第94話 帝城迷宮・第一層

帝城の地下――

巨大な石門の前に立った太郎は、思わず足を止めた。


皇帝、皇太子、第二皇子、第二皇女、そして各派閥の貴族たちがずらりと並んでいる。

その視線が、なぜか太郎に集中していた。


太郎「……なんで俺、こんなに見られてんの?」

オカン「太郎、今日なんかの祭りか? いや、これ“遺影撮影前”の空気やで」

太郎「やめて!」


貴族たちは太郎を見ながら、ひそひそと囁き合っている。


「あれが……」

「ついに動くのか……」

「皇族方が揃って見送るなど……」


太郎は意味が分からない。

ただ、空気だけが異様に重い。


第二皇女ヒスイが静かに歩み寄り、太郎の前に立つ。

その瞳はまっすぐで、どこか切なげだった。


そして――

太郎の手をそっと握る。


ヒスイ「太郎殿……あなたは大切な人。どうか、ご無事に戻ってきてくださいませ」


太郎の顔が一瞬で真っ赤になる。


太郎「だ、大切……!?」


コハクはピクリと眉を動かし、

ひよりは「えっ」と声を漏らし、

オカンは腕を組んで言う。


オカン「太郎、あんた……なんか知らんけど、人生の分岐点やな」

太郎「知らんけど言うな!」


周囲の貴族たちはざわついた。


「第二皇女殿下が……」

「あの男に……?」


太郎はますます混乱する。


オニキスが太郎に近づき、京都弁で柔らかく笑う。


オニキス「太郎殿……三層の階層主“銀髪鬼”の髪、もし手に入ったら……持って帰ってくれませんやろか」


太郎は目を丸くする。


太郎「え、えぇ!? ええけど、なんでそんなもん……?」


オニキスは意味深に微笑む。


オニキス「……まぁ、ちょっとした“取引”でしてな」


(その言い方が完全に黒幕やんか)


太郎は「取引って何やねん」と聞き返すタイミングを失う。


少し離れた場所で、第二皇子派の貴族たちがヒソヒソ話している。


「……コハク殿下が同行とは……」

「これは……失敗の兆しでは?」

「第二皇子様の計画が……」


太郎には聞こえない。

ただ、妙な視線だけが刺さる。


その輪の中に――

フードを深くかぶった男がいた。


顔は見えない。

ただ、口元の笑みだけが不気味に浮かんでいる。


どこかで見たような……

そんな気がしたが、太郎は思い出せない。


皇太子モンドが前に出る。


モンド「帝城迷宮は全五階層。各階層の扉は皇族のものしか開けられぬ。今回、コハクを同行させることとする」


コハクは緊張した面持ちで頷く。

マッチャはコハクの側近として同行し、護衛として陰陽師3名も加わる。


迷宮に入るのは太郎、勇者一行、コハク、マッチャ、陰陽師3名、そしてオカン。


オカン「太郎、あんたを守ったるからな!」

太郎「オカンが一番守られとるやろ!」


コハクが迷宮の扉に触ると薄く光り、扉が音もなく開いた。


迷宮内部は薄暗く、冷気が漂う。

蝕の影響で妖魔が異常に強い。


陰陽師「この迷宮には罠がありますので注意して進んでください。」


太郎「わかっとるで、気いつけて進むわ」


太郎が床を踏むと――ブシュッ。

矢が飛んできたが、蒼真が素早く叩き落とす。


蒼真「俺が先に進もう。罠を解除する」


蒼真は慎重に罠を解除しながら進む。


晴斗が前衛で斬り込み、玲奈が魔法で援護し、ひよりがバフを与え、太郎が串を投げる。


コハクとマッチャを守るように陰陽師が囲み、近づく妖魔は式神が倒していく。


オカンは太郎の肩の上でバタバタ暴れながら叫ぶ。


オカン「太郎!あんたの後ろにおるやつ、うちが倒したる!」


おたまの杖で殴ってクリティカル


太郎「なんや、それは聖なるおたまか!なんで勝てるねん!」


陰陽師たちは震えながら呟く。


「……あの式神、何者……?」


太郎は「ほんまにな」と思うしかない。


第一層を進んでいくと巨大な扉がある。階層主の部屋だ。

部屋の先に2層への階段がある。


コハクが扉に触れると薄く光り、扉が開く。


第一層の主、赤髪鬼が姿を現す。

蝕の影響で凶暴化し、咆哮が迷宮を震わせた。


晴斗が斬り込み、玲奈の雷撃が赤髪鬼の動きを止め、蒼真が影で拘束、太郎がハヤブサ嵐舞を放つ。


ダメージを感じさせない勢いで、炎をまとった拳が襲ってくる。

拳が床をかすめただけで、石畳が爆ぜて砕け散る。

回避し、攻撃。繰り返す攻防。


その拳が振り下ろされるたび、空気が悲鳴を上げるように震えた。


赤髪鬼が体勢を崩したところで太郎が指示を飛ばし、晴斗が袈裟懸けに切る。

深々と斬撃が食い込み、赤髪鬼の巨体がぐらりと揺れたが、まだ拳を振り上げようとしていた。


その瞬間、オカンの偶然の一撃が赤髪鬼のこめかみに直撃し、巨体が崩れ落ちた。


オカン「ほら見ぃ太郎! うちのおたま最強や!」

太郎「なんで誇らしげやねん!」


赤髪鬼が崩れ落ちる。


奥には階段があり、太郎たちは降りていく。


陰陽師が震えながら言う。


「……第二層は、さらに危険です。“姫様”に関わる気配も強く……」


コハクが息を呑む。


太郎は深呼吸して言う。


太郎「行くしかないな……」


オカンは太郎の腕を掴む。


オカン「太郎……帰ったら絶対お守り買うで」


迷宮の奥から、冷たい風が吹き抜けた。


────────────────────────


太郎「……ふぅ、なんとか倒したな」

晴斗「いや最後のトドメ、完全にオカンさんやったけどな」

オカン(太郎の肩の上でドヤ顔)「見たか太郎! うちのミニおたまは必殺や!」

玲奈「そのサイズでどうやってあんな威力出るの……?」

蒼真「物理法則が泣いてる」

ひより「でも助かりましたよ、オカンさん!」

オカン「任しとき!太郎の命はうちが守る!」

太郎「いや守られてるのオカンのほうやろ!」

コハク「……ふふ。相変わらず賑やかですね」

マッチャ「油断は禁物です。次はもっと危険ですから」

オカン「危険? ほな太郎、帰ろか!」

太郎「帰らんわ!」

陰陽師「……あの小さき式神、何者……?」


読んでくれてほんまおおきに。オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と言ってます

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ