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異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第三章 キョウ帝国編

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第81話 非常識の極みと外交地獄の幕開け

街の大通りを歩きながら、俺は何度もため息をついた。


太郎「……なんやこれ。昨日より発展しとる気がするんやけど」


晴斗が肩をすくめる。


晴斗「気のせいじゃないぞ。夜のうちに建物増えてるし」


オカン「太郎、街は生き物や。寝とる間も成長するもんや」


太郎「成長しすぎやろ!!」


商業区は六か国の商会が派手に競い合い、住宅区は新築の家がずらり、ダンジョン区は管理局が新しい看板を掲げていた。


太郎「……俺、もうダンジョンに引きこもってええかな」


ひよりが慌てて首を振る。


ひより「だめだよ太郎くん……」


玲奈がため息をついた。


玲奈「太郎くん。逃げても無駄だよ……」


太郎「言うな!! 胃が死ぬ!!」


そんなときだった。


門のほうから、上品な京ことばが響いた。


コハク「まぁまぁ……ほんまに、えらい街になりましたなぁ」


振り向くと、鮮やかな衣装をまとった少女と、

その後ろに控える側近が立っていた。


キョウ帝国第三皇女── ギオン=コハク


側近── ウジノ=マッチャ


コハクは扇子で口元を隠しながら、にこりと笑った。


コハク「太郎はん。半年でここまで非常識に発展させはるとは……ほんま、ようやりはりましたなぁ。非常識の極みどすえ?」


太郎「褒めてるんか貶してるんか分からん!!」


マッチャが静かに補足する。


マッチャ「殿下は最大級に褒めておられます。帝国では“非常識=最強”でございますので」


太郎「帝国どうなっとんねん!!」


コハクは一歩近づき、深く頭を下げた。


コハク「太郎はん。うち……ほんまにお礼を言いとうて来ましたんえ」


太郎「お礼?」


オカン「お礼は言葉でなくてお返しもらいや」


太郎「うるさいわ!。少し黙っとき」


コハク「太郎はんのおかげで、うちの発言力……皇太子の次くらいになりましてん」


太郎「は!? なんでやねん!!」


マッチャが淡々と続ける。


マッチャ「“太郎様の街と繋がりがある皇女”というだけで、帝国の重鎮たちが態度を変えました」


太郎「なんで俺の街、外交カードになっとんねん!!」


コハクは扇子を閉じ、真剣な目で告げた。


コハク「それでな、太郎はん。オーダ様が帝国へ上洛されたあと……ここまで足を延ばしはる予定どす」


太郎「……は?」


コハク「うちの父上──ギオン=コウコも同行されます」


太郎「皇帝まで来るんかい!!」


蒼真が肩を叩く。


蒼真「太郎。覚悟を決めろ」


太郎「無理や!! 俺はダンジョンに引きこもる!!」


ひよりが泣きそうな顔で止める。


ひより「太郎くん……だめだよ……」


太郎「なんで止めるんや!!」


コハクが街を見渡しながら言った。


コハク「それで太郎はん。会談はどこでやりはるん?」


太郎「どこって……どこもやばいんやけど!? ヒョウガミ神殿は論外やし、ダンジョン工場も見せられへんし、商業区は派手すぎるし……」


そこで学生Aが控えめに手を挙げた。


学生A「太郎様。領主邸の横に“迎賓館”がございますので、そちらを使われては?」


太郎「……は? 迎賓館? そんなん、いつ作ったん?」


学生Bが胸を張った。


学生B「太郎さんが留守の間に、“いずれ必要になるかと思いまして”庭園付きの迎賓館を用意しました!」


太郎「お前……なにもんや!! 預言者か!!」


学生Cが元気よく答える。


学生C「いえ、ただの学生です!」


太郎「ただの学生が迎賓館建てるな!!」


マッチャが静かに頷いた。


マッチャ「太郎様。迎賓館は、帝国としても理想的どすえ。庭園があるおかげで格式も保てますし、五百名ほどの随行にも十分対応できますえ」


太郎「五百!? 無理やろ!!」


マッチャは淡々と続ける。


マッチャ「マッチャ「オーダ様の随行は三十名どす。キョウ帝国は、護衛を含めましても五百名ほどまで対応できますえ」


太郎「なんでそんな大軍で来るんや!!」


コハクが扇子で口元を隠しながら笑う。


コハク「父上は“安全第一”どす。それに……太郎はんの街、今や大国級どすし」


太郎「やめてくれ!! プレッシャーで死ぬ!!」


マッチャが締める。


マッチャ「宿泊につきましては、東の大広場に臨時の野営地を設営いたしましたら、なんの問題もございませんえ」


太郎「野営でええんかい!!」


コハクが楽しそうに言う。


コハク「帝国は実利主義どす。気にしはりません」


太郎「気にしてくれ!!」


コハクは扇子で俺の肩を軽く叩いた。


コハク「太郎はん。うちは味方どすえ?非常識は、時に最強どす」


太郎「その価値観やめろ!!」


皇帝来訪、オーダ来訪、街の異常発展。どれも逃げ場がない。


太郎「……ほんまに、俺の胃が死ぬ……」


こうして、俺の“逃げられない外交は幕を開けた。


────────────────────────


太郎「……ほんまに皇帝来るんか。俺、胃薬どこ置いたっけ」

コハク「太郎はん、胃薬より覚悟を用意しはったほうがよろし」

太郎「覚悟は常に品切れや!」

マッチャ「太郎様は在庫管理が甘いようでございますね」

太郎「誰が在庫やねん!」

学生A「太郎様、外交施設の庭園は整備済みです!」

太郎「お前らの行動力が一番怖いわ!」

学生B「太郎さんのためにやってるんですよ!」

太郎「愛が重い!!」

コハク「ふふ……せやけど、こういう非常識さが好きどすえ」

太郎「褒められてる気がせぇへん!!」

マッチャ「太郎様、非常識は最強でございます」

太郎「もうその価値観やめてくれぇぇ!」

読んでくれてほんまおおきに。オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と言ってます

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。

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