表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第二章 西国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/132

第75話 ノーミ島海底洞窟と潜水鐘ゴーレム

ノーミ島が近づくにつれ、海の色が変わっていった。

青から、濁った黒へ。

そして黒の中に、紫の光がゆらめく。


太郎「……なんやこの不吉な色」

タケベエ「魔牡蠣の魔力が海に漏れとるんじゃ。近づくほど濃ゅうなる」


太郎の肩に乗ったオカンが、じっと海を見つめる。


オカン「魔力の質が濃いなぁ……これは“高級食材の波動”や。胃袋が震えるわ」


太郎「震えんでええわ!! 食材センサーみたいに反応すな!!」


船が島に着くと、タケベエが指をさした。


タケベエ「魔牡蠣はノーミ島の海底洞窟におる。普通に潜るんは無理じゃ。寺から借りた“鐘”を使うんじゃ。潜水鐘いうての」


太郎「なるほど……ほな作るわ」


タケベエ「作るんかい!!」


太郎は島に上陸すると、ミスリルを取り出し、巨大な鐘の形をした構造物を作り始めた。蒼白い金属がみるみるうちに形を成していく。


蒼真「……また始まったな」

晴斗「これ、ほんまに潜るん……?」


太郎「ミスリルは強度は十分やけど……軽いんよな。中に空気入ったら浮力で浮いてまう。せやから、沈むように鉄で“おもり”付けるで。」


タケベエ「ほぉ……よう知っとるの。ミスリルだけじゃ浮いてしまうけぇの」


太郎は底部に鉄のブロックを組み込み、外殻はミスリルで覆い、さらにゴーレム核を埋め込んで制御を可能にした。


そして太郎は、鐘の前面に手をかざす。


太郎「視界悪いと危ないし……ミスリルを“薄膜化”して透明に加工するで。 強度はそのまま、光だけ通すように調整するんや」


ミスリルの一部が、ガラスのように透き通った青白い透明板へと変化していく。


晴斗「うわ……すげぇ……!」


蒼真「ミスリルの透明加工……理論上は可能だが、実際にやるとはな」


オカン「太郎、そこの角度もうちょい広げ。視界狭いと“海の藻屑まっしぐら”やで」


仕上がった鐘は、海底探索に最適化された構造になった。


タケベエ「……このゴーレム、便利じゃの。海の底まで沈む潜水鐘なんぞ、普通は作れんぞ」


太郎「ほな、行くで!」


女性陣は船で待機し、太郎・蒼真・晴斗・タケベエ、そして太郎の肩のオカンが潜水鐘に乗り込む。


晴斗「これ沈むん……?」


蒼真「理論上は問題ない」


タケベエ「かばちたれな。沈むに決まっとる」


太郎「沈むのはええけど……浮いてくるんやろな?」


オカン「太郎、心配しすぎや。沈んで浮かんで、人生みたいなもんや」


太郎「潜水鐘で人生語るな!!」


潜水鐘ゴーレムが海へ沈むと、外の光が黒から紫へと変わり、やがて完全な闇に包まれた。


蒼真が魔法で灯りをつけると、海底にぽっかりと開いた洞窟の入口が見えた。


タケベエ「ここじゃ。海底洞窟の入口」


洞窟内部は空気があり、壁には巨大な魔牡蠣がびっしりと張り付いていた。


太郎「……これ全部、魔牡蠣?」


オカン「立派やなぁ……全部持って帰りたいわ。冷蔵庫パンパンにしたい」


太郎「冷蔵庫で管理できるサイズちゃうやろ!!」


そのとき、壁の魔牡蠣が突然、水を勢いよく噴射してきた。


タケベエ「あれにかかったら腹を壊すけぇ! 避けぇ!!」


太郎「なんでそんなピンポイントなデバフやねん!」


晴斗「うわあああああ!!」


蒼真(余裕で避ける)


オカン「太郎、右や! もっと右! そのまま行ったらお腹ピーピーやで!!」


太郎「お腹ピーピーはいやや!!」


洞窟の最奥にたどり着くと、黒く光る巨大な魔牡蠣が鎮座していた。


太郎「……でっっっか!!」

蒼真「魔力障壁が張られているな。殻が異常に固い」


タケベエが薙刀で殻を叩くと、金属のような硬質音を立てて弾かれた。


タケベエ「……ちぃとやそっとじゃ開かんの」


巨大魔牡蠣は殻を固く閉ざし、魔力の膜が表面を覆っているのが見て取れる。


太郎「どうすんねんこれ……!」

蒼真「魔力障壁が強すぎる。殻を開かせるしかないな」


タケベエが一歩前に出た。

薙刀を構え、殻の合わせ目を睨みつける。


タケベエ「ほんなら――わしが殻をこじあけちゃるから、あんたらはそこからとどめをさしんさい!」


太郎「マジでいけるんか!?」

タケベエ「かばちたれな。ヒロガの男をなめるなよ」


タケベエが薙刀の刃を殻の隙間へねじ込み、全身の筋肉を震わせながら力を込める。


ギギギギ……ッ!


殻が悲鳴を上げるように軋み、魔力の膜が揺らいだ。


タケベエ「今じゃ!! 開いとる!!」


殻がわずかに開いた瞬間、太郎・蒼真・晴斗が一斉に攻撃を叩き込む。


太郎「うおおおおお!!」

蒼真「終わりだ」

晴斗「くらえぇぇ!!」


衝撃が内部に突き刺さり、巨大魔牡蠣は震え、やがて崩れ落ちた。


タケベエが身を取り出し、満足げにうなずく。


タケベエ「これが最高級の旨味じゃ」


オカン「ええソースになるでこれ。ウチの舌が震えてるわ」


太郎「なんでオカンの舌がセンサーみたいに反応すんねん!!」



ヒロガに戻ると、職人が魔牡蠣を見て涙を流した。


職人「これで……本物のオタオタソースが作れる……!」


太郎がストレージからデーツを取り出すと、職人は震える手で調合を始めた。


そして――


職人「……できた……これが……真・オタオタソースじゃ……!」


太郎「ついに……!」


タケベエ「これでヒロガ焼き対決に挑めるの」


オカン「腕が鳴るわ! 太郎、勝ったら“粉もんの覇者”名乗ってええで!」


太郎「いらん称号つけんな!!」


────────────────────────


太郎「……なんかこの魔牡蠣、めっちゃ生で食いたなるな」

晴斗「やめとけ! 腹壊すで! タケベエさんが言うてたやん!」

タケベエ「生で食うたら三日は寝込むぞ。保証するわ」

太郎「保証すな!」

蒼真「そもそも魔力が強すぎて生食は危険だ」

晴斗「じゃあカキフライにしたらいけるん?」

タケベエ「揚げても腹壊すやつは壊す」

太郎「なんの励ましにもならんわ!」

オカン「太郎、あんたはフライにしても壊す側や」

太郎「なんでワイ限定なん!?」

晴斗「でもカキフライは食いたいよなぁ……」

蒼真「戦いの前に食う話をするな」

タケベエ「ほれ、食うか壊すかは後じゃ! まず殻開けるで!」

読んでくれてほんまおおきに。オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と言ってます

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ