表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第二章 西国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/136

第71話 怨念のダンノーラ

ダンノーラの海は、シモセキとはまるで別物だった。

潮風は冷たく、海面には黒い靄が漂い、波はまるで怒っているように荒れている。

古戦場――平家が滅んだ地。その怨念が、今も海に沈んでいるかのようだった。


太郎「なんやここ……空気がドロッとしてるで」


蒼真「……怨念と呪毒が混ざっている。普通の土地ではない」


オカン「空気がドロッて何やねん……ここ“空気の賞味期限”切れとるわ」


寺院の前には、シモセキの住民が集まり、逃げ込んだ神官たちに怒号を浴びせていた。

その声は潮風に乗って、寺院の壁を震わせる。


街の男「おどれらぁ! ようもワシらの“フク”を汚してくれたのぉ!」


街の女「バルーンはシモセキの誇りじゃけぇ! 覚悟しちょけ!」


街の老人「ぶち腹立つわい……!」


神官たちは扉の隙間から震えながら顔を出すだけで、外に出ようとしない。


太郎「もうええわ。開けへんのやったら――」


太郎は勢いよく扉を蹴り破った。


バァンッ!!


中には、街で見かけた司教たちが隅で震えていた。


司教A「ひ、ひぃ……来た……!」


しかし、その奥。

金糸の法衣をまとった“大司教”が、静かに太郎たちを見下ろしていた。

その目は、まるで人間を見ていないような冷たさだった。


大司教「よく来たな。愚かなる者どもよ」


杖をコツンと床に叩く。


次の瞬間――太郎たちの足元が大きく崩れ落ちた。


太郎「うおおおおおお!?」


ひより「きゃああああ!」


暗闇へと落下し、土煙が舞い上がる。


そこは、寺院の地下とは思えないほど広大な空洞だった。

壁には古びた武具が突き刺さり、地面には無数の骨が散らばっている。

空気は重く、湿っていて、まるで何百年も閉じ込められた怨念が息をしているようだった。


蒼真「……ここは古戦場の真下か。怨念が溜まりすぎている」


オカン「ここ絶対“換気扇”つけなアカン場所やろ……」


カラカラ……カラカラ……


骨が組み上がり、武者姿のスケルトンが立ち上がった。

その鎧は錆び、刀は欠けているが、目の奥には赤い光が宿っている。


ひより「せ、聖域……!」


ひよりが聖域を展開するが、光は一瞬でかき消えた。


ひより「えっ……!? 聖域が……消えた……」


蒼真「この土地そのものが穢れている。普通の浄化は通じない」


その時、どこからともなく声が響いた。


「ここは何百年もの怨念で穢された土地……」

「ビリケーン様のお力も加わり、生半可な浄化など効くものか」

「お前たちを倒すのは難しいが……時間稼ぎはできよう」


空中に、腐敗したバルーンパファーが無数に浮かび上がる。

皮膚は黒くただれ、目は赤く光り、毒の霧をまき散らしている。


太郎「バルーンをこんな姿にしやがって……!」


オカン「許されへんで!! “食材への冒涜”は大阪では死罪や!!」


武者スケルトンが襲いかかる。

斬っても斬っても、骨が再生し、立ち上がる。


晴斗「キリがないやんこれ!!」


蒼真「怨念が骨を再構築している……!」


太郎は光滅の聖槍を構え、神気を纏わせた。


太郎「怨念ごと貫いたるわ!!」


神気を纏った槍が光を放ち、勝手に飛び回る。

何度かはじかれるが武者スケルトンを貫く。

怨念が焼き払われ、槍と共に青白い炎に包まれ骨は灰となって崩れ落ちた。


ひよりも両手を胸の前で組み、祈りを捧げる。


ひより「……神気よ、私に力を……!」


聖域が再び展開され、今度は怨念を押し返しながら広がっていく。

毒霧が浄化され、バルーンゾンビたちが悲鳴を上げて消えていった。


蒼真「よし……怨念の核が弱まった!」


太郎「ほな、地上戻るで!」


太郎たちは崩れた壁をよじ登り、地上へ戻った。


しかし――寺院はもぬけの殻だった。


街の男「ビリケーンの連中、ヒロガのほうに逃げちょったぞ!」


街の女「ほいじゃが、もう追いつかんじゃろ……」


街の老人「ワシらのフクは……もう戻らんのか……」


蒼真「呪毒が種にまで浸透している。自然回復は……難しい」


沈む空気の中、太郎が前に出た。


太郎「ほな、ワイが教えたるわ。てっさも、てっちりも、てっぴも全部や」


街の男「し、師匠……!」


街の女「こんな食べ方、初めて見たけぇ……!」


街の老人「ぶち感動じゃ……!」


太郎「ええか、包丁はこうやって――ちゃんと試験して許可得た人だけ作るんや」



晴斗「無免許のお前が言うな!」


街の人々の顔に、少しだけ笑顔が戻った。


太郎「よし、次はヒロガや!」


蒼真「ビリケーン教の本隊を追うぞ」


オカン「ヒロガ焼きとの決着もつけるで! 粉もん戦争の最終決戦や!!」


太郎「そっちかい!!」


太郎たちは、次なる地――ヒロガへ向けて歩き出した。


────────────────────────


【山田太郎】

職業:あきんど レベル:1(固定)


■基本ステータス(変化なし)

 筋力:C+ 敏捷:A- 体力:B-

 魔力:B 精神:B- 知力:C

 器用:B 幸運:E+


■内部ステータス

 内部レベル:76

 内部補正:全ステ+270%

 内部幸運:S(変化なし)


■ユニークスキル

<オカン>

 └<鑑定+3> <経験値運用> <サーバーストレージ>

  <未来予測+1> <超魔改造>

<金で解決できへんことない>

 └<札束でしばく> <課金ガチャ>


■スキル

<領地繁栄+1>

<魔法>

 └<属性魔法> <魔力制御上級> <解呪> <ゴーレム操作>

<武術中級>

 └<回避+2> <串うち乱れ撃ち>

<剣術中級>

 └<レイピア中級> <高速刺突・極> <二刀流基礎> <ハヤブサ嵐舞>

<生産技術初級>

 └<鍛治初級> <調理初級>

<耐性>

 └<熱耐性+3> <氷耐性+2> <精神抵抗> <おかんの手>

  <神気耐性(微)>


■加護

<勇者との絆>


■装備

 神維軽装防具+2

 オリハルコン製コテ+2

 オリハルコン製ピック+2

 光滅の聖槍+2

 ミスリル製串+2


────────────────────────


オカン「いよいよヒロガで決着つけるときがきたな」

太郎「そやな、ビリケーン教のやつらめ……覚悟しとけよ」

オカン「ちゃう、ヒロガ焼きとの決着や」

太郎「そっちかい!!」

晴斗「いや今それ優先するんか……?」

玲奈「オカンさん、食の執念だけは誰にも負けないね……」

ひより「ひ、ヒロガ焼きって……そんなに大事なんですか……?」

オカン「大事や! 広島風か大阪風か、ここで白黒つけるんや!」

太郎「いやワイら今ビリケーン教追ってる最中やろ!」

蒼真「……どちらにせよヒロガに向かうのは同じだ。行くぞ」

オカン「よっしゃ、ついでにビリケーン教も倒したるわ!」

太郎「ついで扱いすな!!」

読んでくれてほんまおおきに。オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と言ってます

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ