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異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第二章 西国編

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第70話 黒き咆哮、神器覚醒

四十一階層を越えたあたりから、冒険者の姿はぱったりと消えた。

迷宮の空気は重く、魔物の気配だけが濃く漂っている。


「ギャアッ!」


突然飛び出してきた魔物を、太郎は包丁で一閃した。


太郎「よし、次いこか」


晴斗「ほんま危なげないな……」


蒼真「この深さで余裕なのは異常だ」


ミスリルチャリは荒れた道も坂道もものともせず、

軽快なサイクリングのように迷宮を駆け抜けていく。


玲奈「なんか……遊んでるみたいだね」


太郎「遊びちゃうわ! 真剣や!」


オカン「せやけど“真剣な顔でチャリ漕いでる集団”って、外から見たら完全に遠足やで」


そうして進むことしばし――

ついに五十階層へ到着した。


だが、そこにも冒険者の姿は一人もいなかった。


太郎「……やっぱり誰もおらんか」


オカン「なんや……商売できへんやんか……迷宮の深層は“客離れ”が深刻や」


肩を落とすオカンを横目に、

太郎は五十階層の巨大な扉へと歩み寄った。


太郎「しゃあない。ここまで来たら、やるしかないわ」


ギィィィ……と重い音を立てて扉が開く。


中は黒い岩肌がむき出しの広大な空間。

その奥で――

黒い巨影がゆっくりと頭をもたげた。


蒼真「……ブラックドラゴン。SS級魔物だ」


晴斗「マジかよ……!」


赤い瞳が灼熱のように輝き、黒い鱗は鋼より硬そうだった。


ブラックドラゴンが咆哮する。


――グォオオオオオオオッ!!


太郎「来るで!!」


炎の奔流が襲いかかる。

太郎は包丁で受け止めようとしたが――


太郎「ぐっ……! 重っ……!!」


押し返される。


オカンが叫んだ。


オカン「太郎! 包丁でドラゴン受けるやつおるかい! オリハルコンドラゴンスレイヤー使いな!」


太郎「え、これドラゴン特攻のやつか!?」


太郎はサーバーストレージから青白く輝く長剣――

オリハルコンドラゴンスレイヤーを取り出し構えた。


だが、刃は震えているだけで、ドラゴンの圧に押されている。


太郎「……効いてへんやん!」


オカン「神気を纏わせるんや! “気合い”やなくて“気品”や! 気品出していき!」


太郎「気品ってなんやねん!!」


その瞬間、太郎の脳裏にスサノオの特訓がよみがえった。


――“力は外に求めるな。内にあるもんを出すんや”

――“神気は気合いやない。覚悟や”


太郎「……覚悟、か」


深く息を吸い、胸の奥にある“何か”を掴むように意識を集中させる。


すると――


太郎の体から、わずかな神気が立ち上った。


蒼真「……太郎、今の……」


晴斗「神気や……!」


オリハルコンドラゴンスレイヤーが反応し、

青白い光が刃を包み込む。


オカン「それや! その調子や! そのまま“神気MAX太郎”になり!」


太郎「うおおおおおお!!」


神気が一気に溢れ、剣が眩い光を放った。


蒼真「……神器級の反応だ」


玲奈「え、今ので!? 太郎すご……!」


ブラックドラゴンが再び咆哮し、巨大な顎を開いて突っ込んでくる。


太郎「終わりや!!」


太郎は地を蹴り、神気を纏った剣を振り抜いた。


――ズバァァァァァンッ!!


あれほど硬かったブラックドラゴンの首が、あっさりと切り落とされた。


巨体が崩れ落ち、黒い鱗が床に散らばる。


太郎「……マジで切れた」


晴斗「いや、あれは神器やろもう」


蒼真「神気の増幅で、武器の格が跳ね上がったんだ」


玲奈「太郎、やっぱり化け物だよ」


太郎「褒めてるんかそれ」


オカンが鱗を拾いながら笑った。


オカン「ええ素材や。ドラゴンの鱗は“家計の救世主”や」


太郎「結局そこかい!」


五十一階層へ降りると――

そこは果てしなく広がる大海だった。


ひより「……海?」


蒼真「これ以上の進行は不可能だ」


太郎「しゃあない、戻るか」


オカンが転送石を取り出す。


オカン「ほな、帰るで」


光が包み、太郎たちは地上へ戻った。


地上では、迷宮で買い取った素材を売却すると――


商人「こ、こんな高品質の素材……! 全部買わせてもらいます!」


太郎「半値以下で買ったやつやのに……」


オカン「これが商売や。安く買って高く売る。大阪商人の血が騒ぐわ!」


莫大な金貨が積み上がった。


玲奈「これでまた旅が続けられるね」


晴斗「次はどこ行く?」


太郎「決まってるやろ。シモセキや」


オカン「バルーンパファー(フグの魔物)食べに行くで! 命がけの味や!」


太郎「結局そこかい!!」


こうして太郎たちは迷宮攻略を終え、

次なる目的地――

シモセキへ向かうのだった。


────────────────────────


【山田太郎】

職業:あきんど レベル:1(固定)


■ 基本ステータス

 筋力:C+ 敏捷:A- 体力:B-

 魔力:B 精神:B- 知力:C

 器用:B 幸運:E+


■ 内部ステータス

 内部レベル:74

 内部補正:全ステ+260%

 内部幸運:S


■ ユニークスキル

<オカン>

 └<鑑定+3> <経験値運用> <サーバーストレージ>

  <未来予測+1> <超魔改造>

<金で解決できへんことない>

 └<札束でしばく> <課金ガチャ>


■ スキル

<領地繁栄+1>

<魔法>

 └<属性魔法> <魔力制御上級> <解呪> <ゴーレム操作>

<武術中級>

 └<回避+2> <串うち乱れ撃ち>

<剣術中級>

 └<レイピア中級> <高速刺突・極> <二刀流基礎> <ハヤブサ嵐舞>

<耐性>

 └<熱耐性+3> <氷耐性+2> <精神抵抗> <おかんの手>

  <神気耐性(微)>


■ 加護

<勇者との絆>


■ 装備

 神維軽装防具+2

 オリハルコン製コテ+2

 オリハルコン製ピック+2

 オリハルコンドラゴンスレイヤー+2

 ミスリル製串+2


────────────────────────


太郎「しかし……あのブラックドラゴン、首あっさり落ちたな」

晴斗「いや、あれ“あっさり”って言うレベルちゃうで」

蒼真「神器化した剣の威力……恐るべしだ」

玲奈「太郎、もう人間やめてない?」

太郎「褒めてるんかそれ」

オカン「まあまあ、強いのはええことや。素材は全部売るで」

太郎「結局そこかい!」

ひより「で、でも……すごかったです……太郎さん……」

太郎「ひよりちゃんに言われると照れるわ」

晴斗「太郎、調子乗るなよ」

蒼真「次はシモセキだ。気を抜くな」

オカン「フグ食べに行くで!」

太郎「話聞いてへんやろオカン!!」

読んでくれてほんまおおきに。オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と言ってます

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。

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