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異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第二章 西国編

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第54話 オーガ島の真実

オカナ国の港は、朝の光に照らされて白く輝いていた。

太郎が小型ボートの準備をしていると、背後から荒い息遣いが聞こえた。


「頼む! 俺たちも連れてってくれ!!」


振り返ると、三人の男が立っていた。


逞しい腕の漁師 イヌマル

身軽そうな果樹農家 サルキチ

弓を背負った若者 キジノ


イヌマル「娘が……オーガにさらわれたんや!」

サルキチ「恋人が……どうしても助けたいんや!」

キジノ「俺も行く! 弓なら役に立つ!」


涙ながらの訴えに、太郎は眉をひそめた。


太郎「危険やぞ。命落とすかもしれん」

イヌマル「それでも行く!」

サルキチ「頼む!」

キジノ「お願いします!」


太郎はため息をつき、頷いた。


太郎「……わかった。ついてこい」


その横で、蒼真が小さく呟く。


蒼真「……太郎、あいつらの気配、妙やぞ。線香臭いし」

太郎「はいはい、また後で聞くわ」


蒼真の助言は完全に無視された。



ボートが海を進む。波は高く、船体が上下に揺れる。


晴斗「うぅ……酔う……」

ひより「風よ……静まれ……」


ひよりの祈りで波が少し弱まる。


オカン「ほれ、酔い止めや」

太郎「それアメちゃんやろ」


オカン「気持ちの問題や。アメちゃんは万能薬や」

太郎「医療を舐めるな!!」


そんな中、勇者たちは“オーガ”の姿を勝手に想像していた。


晴斗「角が二本あって、肌が赤くて、金棒持ってるやつやろ」

玲奈「牙が生えてて、目が光ってて……」

ひより「こわい……」

太郎「まあ刺したらええねん」

オカン「せやせや」


蒼真「……いや、違うと思うぞ」

太郎「蒼真、今は黙っとけ」


蒼真は肩をすくめた。


オカン「蒼真の“正論タイム”は後でええねん。今は妄想タイムや」

太郎「妄想タイムってなんや!!」


オーガ島に上陸すると、そこは荒れた岩場と貧しい畑だけの島だった。

足跡は大きいが、攻撃的な痕跡は少ない。


島の奥へ進むと──赤い髪の大柄な人々が現れた。

しかし彼らは武器を持たず、怯えた目でこちらを見ている。


太郎「……あれがオーガ?」

蒼真「人間に近い異人や。鬼ちゃう」


ひよりが治癒魔法をかけると、彼らは驚きながらも深く頭を下げた。


オーガ族の長

「……我らはオガンラ国から流れ着いた者の末裔。争いは望まぬ……」


太郎「普通に喋れるやん」

蒼真「だから言ったやろ」


オカン「太郎、あんた“聞く耳持たん病”や。治療費高いで」

太郎「病気扱いすな!!」


オーガ族は語った。


・先祖は別大陸のオガンラ国から漂着

・赤髪で大柄なため「オーガ」と恐れられた

・ビリケーン教が「異国の宗教を持ち込むな」と王に進言

・その結果、島に隔離

・最近は隷属の首輪で操られ、盗みや誘拐を強制されていた


太郎「……胸糞悪い話やな」

オカン「ほんまやで」


オカン「ビリケーン教、うちの“嫌いな団体ランキング”急上昇や」

太郎「そんなランキング作るな!」


太郎は<解呪>を発動し、ひよりが<聖域>を重ねる。

隷属の首輪が砕け、オーガ族は涙を流した。


オーガ族「自由……自由だ……!」


その時、洞窟の奥から声が聞こえた。


「誰か、助けてぇぇ!!」


さらわれた娘たちが縛られていた。

太郎たちは急いで救出に向かう。


イヌマル「娘ぇぇぇ!!」

サルキチ「恋人ぉぉぉ!!」

キジノ「よかった……!」


しかし──


イヌマル「……太郎。お前には死んでもらうで」

太郎「は?」

サルキチ「ヒョウガミの眷属め……」

キジノ「ここで終わりや!」


三人が太郎に襲いかかる。


太郎「なんでやねん!!」


蒼真が影から飛び出し、三人を瞬時に制圧した。


蒼真「……助ける相手を“名前で呼ばん”時点で怪しかったんや。設定が甘いな、ふっ」

太郎「今言うなや!!」


蒼真「言っただろ。妙だと。こいつらビリケーン信者だ」

太郎「もっと早よ言えや!!」

蒼真「言ったぞ」


オカン「太郎、聞く耳持たん病、重症やな」

太郎「黙っとけ!!」


その時、洞窟の奥から禍々しい魔力が溢れた。


司祭「ヒョウガミの眷属よ……滅びよ!!」


ビリケーン教の司祭が現れ、巨大な魔法陣から“本物のオーガ(鬼)”を召喚した。


身長三メートル、角が生え、金棒を振り回す怪物。


太郎「うわ、こっちが本物のオーガやんけ!」

オカン「太郎、右から来るで!」


しかし──


晴斗「はあああああっ!!」


晴斗の一撃で粉砕。


司祭「ひ、ひぃぃ!!」


司祭たちはオーガがあっさり倒されると悲鳴を上げて逃げ出した。


太郎「弱っ」

晴斗「拍子抜けやな」


オカン「金棒より晴斗の拳の方が強いってどういうことや」


戦いが終わると、太郎は腕を組んだ。


太郎「よし、オーガランド作るで」

オカン「任せとき!」


太郎とオカンの魔改造が始まった。


・畑を拡張

・灌漑設備を整備

・港を拡大

・温泉を掘り当てる

・宿泊施設を建設

・名物キービ団子を特産品に

・観光客が押し寄せるリゾート地へ


オーガ族「す、すごい……!」

オカン「団子はこう丸めるんや!」

太郎「なんでオカンが団子指導してんねん」


オカン「団子は心や。心が丸いほど丸くなるんや」

太郎「名言っぽいけど意味わからん!!」


島は活気を取り戻し、“オーガランド”として生まれ変わった。


オーガ族の長「戦士よ……恩は忘れぬ。ヒョウガミの眷属よ、必ず力になろう」


太郎「いや俺、商人やねんけど」

オカン「最適や」


沿岸の村の人々も今回の件に怒りを覚え、

ビリケーン寺院に押しかけ司祭たちを追い出した。


村のほこらには木彫りの像にヒョウ柄の服を着せ、

“ヒョウガミ様”と拝むようになった。


オカン「太郎、うち神格化されてるで。どうする?」

太郎「どうもせんでええ!!」


玲奈「太郎くん、ここから北に向かうと砂漠の国があるそうよ。ナーシという果物がおいしいんだって」

ひより「私も食べてみたいな。砂漠だとラクダみたいのもいるのかな」


太郎「そうやな。陸路になるけど、いろいろ風景見ながら旅をするのもええな」


オカン「砂漠か……日焼け止め10本持っていこ」

太郎「そんなにいらん!!」


こうして太郎たちは、

次なる国──砂漠のトトリ国へ向かうことになった。


────────────────────────


太郎「しかし……オーガランド、思った以上に観光客来てるな」

晴斗「温泉が人気らしいで。特に“赤髪の湯”って名前のやつ」

玲奈「オーガ族の髪色から取ったのね。センスあるわ」

ひより「キービ団子も売り切れ続出だって……」

太郎「オカンの丸め方が標準になってるのが納得いかん」

オカン「当たり前や。団子は愛情と手首のスナップや」

蒼真「太郎、あの看板見ろ。“ヒョウガミ御利益ツアー”やて」

太郎「勝手に神格化すんなや!!」

晴斗「太郎、サイン求められてるで。ほら、行ってこい」

太郎「俺はあきんどや言うてるやろ!!」

読んでくれてほんまおおきに。主人公は最弱ステータスやのに、自作AIオカンだけは最強クラスでついてくるというバグみたいな状況で冒険しとります。

オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と作者より前に出てくる始末です。

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。


この作品はカクヨムにも同時投稿しており、どちらでも読みやすいように調整しています。更新はできるかぎり 毎日2回でがんばります。

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