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異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第一章 王国編

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第49話 血の宮廷

王都の朝は、まるで深い霧に包まれたように重かった。

空は曇り、城壁の上を吹き抜ける風は冷たく、兵士たちの鎧をかすかに震わせる。

昨日の王宮会議の混乱が尾を引き、城内の空気は張り詰めた糸のように緊張していた。


廊下を行き交う兵士たちは、互いに目を合わせようとしない。

足音だけが石畳に乾いた音を刻む。


「第二王子殿下の護衛、減らされてるらしいぞ……」

「王太子派が動いてるって話だ」

「宗教の連中も一緒に動いてるとか……」


噂は囁き声となって王宮中に広がり、誰もが胸の奥に不安を抱えていた。


その頃、太郎の街には各国の使者が次々と到着していた。

帝国の黒い馬車、北方連邦の重装騎兵、海洋商国の鮮やかな紋章旗──

街道に並ぶその光景は、まるで小さな街が突然“国際会議の舞台”になったかのようだった。


「この街……本当に王国領なのか……?」

「王都より治安が良い。経済も回っている……」

「王国が崩れるなら、ここが新たな中心になる可能性がある」


使者たちは互いに探り合いながら、太郎の街の活気と秩序に驚きを隠せなかった。

太郎は丁寧に応対しつつ、心の中では静かに呟く。


(……王国、もう終わりやな)


王宮の奥深く、薄暗い寝室では、病床の王が第二王子カドマンを呼び寄せていた。

窓から差し込む光は弱く、王の顔色はその光よりもさらに白かった。


国王「……カドマン……国を……頼む……」


王の声はかすれ、息をするたびに胸が苦しげに上下する。

 第三王妃は王の手を握り、震える声で言った。


カドマン「陛下……どうか、もうお話は……」


しかし王は首を振り、息子を見つめた。


国王「兄を……支えてやれ……あれは……もう……」


その言葉には、王太子を止められないという深い諦めが滲んでいた。


一方、王宮の別室では、王太子派の密談が行われていた。

厚いカーテンで閉ざされた部屋の中、燭台の炎が揺れ、壁に不気味な影を落とす。


第一王子派の貴族、ビリケーン教の枢機卿、そして審問官が集まっていた。

イマイチは椅子に座り、焦点の合わない目でテーブルを見つめている。


審問官「第二王子を放置すれば、殿下の地位は奪われます。神は殿下に“粛清”を望んでおられる」


枢機卿「第二王子派は異端。排除すべきです」


イマイチの唇が震え、やがてゆっくりと動いた。


イマイチ「……分かった。 裏切り者は……排除する」


その夜、王宮の廊下に影が走った。

松明の炎が揺れ、長い影が壁に伸びる。

王太子派の兵士と、ビリケーン教の狂信者たちが集結し、審問官が先頭に立つ。


審問官「神は殿下に勝利を授ける。 第二王子を討て。 これは“浄化”である」


第二王子の居住区は、まるで誰かが意図的に手を引いたかのように静かだった。

護衛の姿は少なく、廊下には不自然なほど人の気配がない。


扉が破られ、短い悲鳴が響く。刃が閃き、血が床に散った。


カドマン「兄上……どうか……国を……」


それが、第二王子カドマンの最期の言葉だった。


王宮内は瞬く間に騒然となり、すぐに王の近衛隊が動いた。

混乱の中心にいた王太子イマイチは、近衛に取り押さえられる。


イマイチ「離せ! 私は王太子だぞ!」

兵士「殿下、これ以上の混乱は許されません」


王太子は拘束され、王宮の奥へと連行された。


そして──

審問官と枢機卿は、夜の混乱に紛れて王城から逃げ去った。

行方は分からない。

ただ、宗教勢力の影だけが王都に残った。



翌朝。

太郎の街には、各国の使者が集まり、次々と協議を申し込んでいた。

街の中心広場は、まるで小さな外交都市のように賑わっている。


使者「太郎殿、王国は崩壊寸前です。我々は貴殿の街と協力関係を築きたい」


太郎は静かに頷いた。


太郎「……せやな。ほな、話聞こか」


王国の崩壊と、新たな時代の幕開けが、静かに始まろうとしていた。


────────────────────────


蒼真「……第二王子、やられたか」

太郎「せや。あの子は真面目すぎた」

晴斗「王太子も拘束されたって……」

オカン「まあ、あれはしゃあないわ。暴走しすぎや」

ひより「太郎さん、各国の使者がすごい数ですよ」

太郎「うちの街、いつの間にか外交の中心やな」

マッチャ「王国より安定してるからやろな」

辺境伯「……太郎殿、これは新時代の始まりだ」

蒼真「街の空気、なんか変わってきたな」

太郎「せやな。落ち着いて動くで」


読んでくれてほんまおおきに。主人公は最弱ステータスやのに、自作AIオカンだけは最強クラスでついてくるというバグみたいな状況で冒険しとります。

オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と作者より前に出てくる始末です。

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。


この作品はカクヨムにも同時投稿しており、どちらでも読みやすいように調整しています。更新はできるかぎり 毎日2回でがんばります。

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