第48話 王都、揺らぐ玉座
王都の城門がゆっくりと開いた。
そこへ、疲れ切った撤退軍が戻ってくる。
兵たちは足を引きずり、鎧は泥にまみれ、顔色は死人のように青い。
「どうして……こんなに減っているんだ……」
「本当に戦ってきた軍なのか……?」
「王太子殿下の判断が悪かったんじゃ……」
城門前に集まった民衆のざわめきは、冷たい風のように軍を包んだ。
王宮の奥では、病床の王が弱々しい呼吸を繰り返していた。
薄暗い寝室に、第三王妃──ヒラカータ辺境伯の妹であり第三王子スイターの母──が静かに座っている。
国王「……国が……揺らいでおる……」
王の声はかすれていた。
第三王妃「陛下、どうかご自愛を。 今は第二王子殿下が王都を支えておられます」
国王「……あの子は……優しすぎる…… 争いを避けようとすれば……国が割れる……」
王妃は唇を噛み、王の手を握りしめた。
王宮の別室では、第二王子派の貴族たちが集まり、声を荒げていた。
貴族A「王太子殿下の責任を追及すべきです!」
貴族B「軍を壊滅させたのは殿下の判断ミス!」
しかし、当の第二王子カドマンは静かに首を振る。
カドマン「兄上を追い詰めれば、国が割れる。 今は争う時ではない」
その慎重さが、逆に派閥内の焦りを募らせた。
別の会議室では、第一王子派の貴族たちが沈痛な顔で集まっていた。
貴族C「この失態……どう説明するのだ……」
貴族D「殿下の責任を問われれば、我らも……」
そこへ、ビリケーン教の枢機卿が堂々と入室する。
枢機卿「殿下は神に選ばれし者。 責任など存在しない。 異を唱える者は──異端である」
貴族たちは顔を青ざめさせた。
宗教勢力が政治に踏み込んだ瞬間だった。
王宮前の広場では、第二王子カドマンが王妃たちと共に兄を出迎えていた。
しかし、イマイチは馬から降りるなり怒鳴りつけた。
イマイチ「貴様が糧食を遅らせたせいで軍が弱った!」
カドマン「兄上、そんな事実は──」
イマイチ「黙れ! 私を陥れる気か!」
周囲の空気が凍りついた。
兄弟の関係は、もはや修復不能だった。
その頃、太郎の街はようやく祭りの熱気が落ち着き、いつもの日常を取り戻していた。
商店街には活気が戻り、住民たちは昨日の巨大魔物祭りを笑いながら仕事へ向かう。
「昨日の祭り、すごかったね」
「ギガクラブの鍋、まだ残ってるかな」
「バルーンパファーの唐揚げ、また食べたいな」
街の空気は、戦争の影をまったく感じさせなかった。
王宮の会議室では、怒号と罵声が飛び交っていた。
「王太子殿下は軍を壊滅させた!」
「第二王子派こそ反逆者だ!」
「宗教を持ち込むな!」
「神の意志に逆らうな!」
王太子派と第二王子派が激突し、
ビリケーン教の審問官までが口を挟む。
審問官「ヒョウガミを放置すれば王国は滅びます! 再度軍を向け、完全に殲滅すべきです!」
イマイチは頷いた。
イマイチ「そうだ……ヒョウガミを討つ…… それが私の使命だ……!」
しかし、第二王子は毅然と反論した。
カドマン「まずは兵を休ませるべきです。 周辺諸国の動きも怪しい。 今は攻める時ではありません」
議会はさらに荒れ、誰も譲らず、誰も収められない。
結局、議長が怒鳴った。
議長「本日の会議はここまでとする!続きは明日だ!」
怒号の中、会議は強制的に打ち切られた。
王都の空気は、嵐の前の静けさのように重く、不穏な影がゆっくりと広がっていった。
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蒼真「……王都、完全に爆発寸前やな」
太郎「せや。あれはもう止まらんわ」
晴斗「第二王子、めっちゃ大変そう……」
オカン「あの子、ほんま苦労人やわ。兄貴がアレやし」
ひより「太郎さん、王都に行く予定は?」
太郎「ない。向こうが勝手に崩れるの見とくだけや」
マッチャ「こっちは平和すぎて笑えるけどな」
辺境伯「……この街だけ別世界だな」
蒼真「まあ、平和が一番や」
太郎「せや。ほな晩飯はギガクラブ鍋の残りや」
読んでくれてほんまおおきに。主人公は最弱ステータスやのに、自作AIだけは最強クラスでついてくるというバグみたいな状況で冒険しとります。
オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と作者より前に出てくる始末です。
もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。
この作品はカクヨムにも同時投稿しており、どちらでも読みやすいように調整しています。更新はできるかぎり 毎日2回でがんばります。




