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異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第一章 王国編

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第43話 迫る王国軍と、街の備え

王都からの報せは、朝靄の中を切り裂くように届いた。


蒼真「太郎……王国軍、動き出したで」


蒼真が風狼を連れて駆け込んでくる。

 その顔は、これまでに見たことがないほど険しかった。


蒼真「総大将は王太子イマイチ。補佐に歴戦の将軍が三名。

 軍勢は……五万や」


太郎「五万……やりすぎやろ」


太郎は思わず額を押さえた。

 王国は完全に“太郎の街を潰す”つもりで動いている。


「王命はひとつ。“ヒョウガミの脅威を取り除け”やと」


太郎「……ひよりのせいやなぁ……」


太郎は遠い目をした。


だが、嘆いている暇はない。

 王国軍はすでに街道を進軍し始めている。


太郎はすぐに街道沿いの村々へ使いを出した。


太郎「みんな、街へ避難してくれ。

 王国軍が来る。ここにおったら危ない」


村人たちは驚きつつも、太郎の言葉に従った。

 太郎の街は安全で、食料も豊富。

 何より、太郎を信頼している。


──だが、太郎の本当の狙いは別にあった。


(王国軍に食料を渡すわけにはいかん。

 街道沿いの村が空っぽなら、徴発もできへん)


王国軍の兵站を断つための“商人式戦略”だった。


避難民の列が街へ向かう中、ヒラカータ辺境伯も動いた。


辺境伯「太郎殿、我が領都にも避難民を受け入れよう。

 王国軍の進軍ルートはここだ」


太郎「助かるわ。ほんまに」


辺境伯は太郎の判断力に舌を巻いていた。


辺境伯「太郎殿……もはや一商人の域ではないな」


太郎「守るためにやっとるだけや」


しかし、避難民が増えるにつれ、街の人口は倍近くに膨れ上がった。

 食料、水、寝床──不安が一気に噴き出す。


「王国軍が来るんやろ!?」「戦うんか!?」

「逃げたほうがええんちゃうか!」


広場は混乱の渦だった。


太郎は高台に立ち、深く息を吸った。


太郎「みんな、落ち着いて聞いてくれ。

 俺らは逃げへん。ここは俺らの街や。

 せやけど──攻めへん。守るんや。籠城戦や」


ざわめきが広がる。


「食料はどうするんや!」

「王国軍は五万やぞ!」


「心配いらん」


太郎は指を鳴らした。


太郎「ダンジョン産の食料がある。 それに──避難場所もある」


太郎は住民を“氷のダンジョン”へ案内した。


ダンジョンの奥、太郎が魔改造した安全地帯。

 そこには──


「……なんでダンジョンの中に海があるんや……?」

「砂浜まであるやん……?」

「え、ここ住んでええの……?」

「すげぇぇぇ!!」


子どもたちは歓声を上げ、

 大人たちは呆然とし、

 年寄りは「ここ天国か?」と目を丸くした。


オカンが腕を組んで言う。


オカン「リゾートや思て楽しんどき。どうせ外は物騒やしな」


住民の不安は一気に和らいだ。


太郎は街へ戻り、商人ギルドとゴーレム隊に指示を出す。


太郎「街の出入口にゴーレム配置。

 魔道具は防衛モードに切り替え。

 食料と水の備蓄を増やす。

 情報網は商人ギルド中心で強化や」


そこへマッチャが現れた。


マッチャ「太郎はん、キョウ帝国はんも協力しまっせ。

 表立っては動けまへんけど……

 国境近くで軍事訓練を始めましたわ」


「……なるほど。他の王国軍を動けんようにする気か」


「せや。王太子軍だけで来てもらわんと困りますさかい」


帝国の“裏支援”が、王国軍をさらに孤立させる。


その時、蒼真の耳に風狼の念話が届いた。


蒼真「太郎……王国軍、出発したで。

 五万名、魔法障壁部隊も同行しとる。

 ここに到着するのは……約二週間や。」


太郎は静かに目を閉じ、深く息を吸った。


太郎「……ほな、商人の戦いや」


攻めへん。

 守るだけで勝つ。


太郎の決意は、揺るぎなかった。


────────────────────────


蒼真「太郎……ほんまに籠城でいくんやな」

太郎「せや。攻めたら向こうの思うつぼや」

オカン「あんた、よう言うたわ。守るんが一番コスパええ」

太郎「コスパで戦争語るなや」

マッチャ「せやけど太郎はん、ほんま肝据わってますなぁ」

ひより「太郎さん、うち……信じてますから!」

辺境伯「太郎殿、我らも後方で支える。無茶はするなよ」

太郎「無茶はせん。計算して勝つんや」

オカン「せやせや。計算できん戦いなんか、商人の恥や」

太郎「……オカン、それはちょっと違う気がするわ」

読んでくれてほんまおおきに。主人公は最弱ステータスやのに、自作AIオカンだけは最強クラスでついてくるというバグみたいな状況で冒険しとります。

オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と作者より前に出てくる始末です。

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。


この作品はカクヨムにも同時投稿しており、どちらでも読みやすいように調整しています。更新はできるかぎり 毎日2回でがんばります。

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