第39話 暴走する経済戦争と四大ダンジョンの産業革命
風ダンジョンから戻った太郎は、街の入り口で住民たちに囲まれた。
住民「太郎様! 食材は!? 卵は!? 肉は!?」
太郎「ほいほい、慌てんでもあるって。ほら、これ全部や」
太郎がストレージから食材を渡すと、料理人たちが一斉に動き出した。
風牛ステーキ、風羊シチュー、エメラルドイーグルの唐揚げ、風牛乳のバターとチーズ、卵料理の山。
街は一瞬で祭りの空気に包まれた。
住民「宴会やああああ!!」
太郎「なんで毎回宴会になるんや……」
オカン「太郎、食材が入ったら宴会するのが人情や」
蒼真が腕輪を撫でると、風狼がふわっと現れ、尻尾を振った。
蒼真「太郎、見ろよ。ちゃんと召喚できる」
太郎「おお、かわええな……」
オカン「太郎、あんたも撫でたらええやん」
太郎「いや、俺はええわ……」
宴会は夜遅くまで続いた。
翌朝。
オカンが突然立ち上がった。
オカン「太郎、ちょっとダンジョンいじってくるわ」
太郎「いじるって何を……?」
オカン「全部や」
太郎「全部!?」
オカンはそのまま四大ダンジョンへ向かい、魔改造が始まった。
◆ 炎ダンジョン
地熱発電所が稼働し、街に安定した電力が供給されるようになった。
温泉が湧き、耐熱素材が採れ、茶器の生産も始まった。
地熱は魔力変換器の動力源にもなり、魔道具の効率が大幅に向上した。
◆ 氷ダンジョン
浅層は温暖化され、海・湖・川が形成された。
そこには──
マグロウ、タコール、ウニス、カニード、エビルン、ウナギール、サーモラ。
太郎「なんでダンジョンの中にマグロウ泳いでんねん!!」
蒼真「太郎、もう驚くのやめたほうがいい」
オカン「太郎、タコール焼き作れるで」
深層は逆に冷気が強まり、巨大冷凍倉庫として機能し始めた。
◆ 土ダンジョン
鉱山エリアが大幅に拡張され、
鉄、銅、銀、金、ミスリル、オリハルコン、宝石が大量に採掘されるようになった。
農業エリアでは、穀物・野菜・果物が大量に育ち、
まるで巨大農業国家のような景観が広がった。
山岳エリアでは陶器用の高品質粘土が採れ、職人たちが歓喜した。
さらに──
オリハルコンスパイダーが発見され、オリハルコンの糸を吐くことが判明した。
太郎「オリハルコン繊維って作れるんかい!」
オカン「太郎、スパイダーは働き者やで」
◆ 風ダンジョン
風力発電が稼働し、
風牛・風羊・風豚・風鶏の畜産が本格化した。
太郎「なんで豚と鶏までおんねん」
オカン「太郎、畜産は多いほうがええやろ」
各ダンジョンで働くのはミスリルゴーレム(小)。
採掘、農作業、収穫、加工、倉庫への運搬まで、すべて自動化された。
風ダンジョンでは、さらに進化が進んでいた。
空中では、ミスリルゴーレムがプロペラを展開し、
ドローン形態で浮島を巡回している。
太郎「……なんでゴーレムが空飛んでんねん」
オカン「太郎、空中牧場やから空飛ばんと仕事にならんやろ」
ドローンゴーレムは風牛の体温を魔力カメラでチェックし、
エメラルドイーグルの巣から卵を器用に回収していく。
その横では、蒼真の風狼が群れを誘導していた。
風をまとった狼は、風羊の前を走り、
まるで牧羊犬のように群れをまとめていく。
蒼真「太郎、見ろ。風狼が風羊を誘導してる」
太郎「完全に牧羊犬やん……」
オカン「太郎、狼は賢いんや。犬より働くで」
太郎「いや、働きすぎやろ……」
空中ではドローンゴーレム、地上では風狼。
風ダンジョンは、もはや“空と地の二重管理システム”になっていた。
太郎「これもう工業国家やん……」
蒼真「太郎、便利すぎて怖いレベルだよ」
◆ 玲奈の“経済戦争”授業
玲奈は学校で経済戦争を教えていた。
ただし方向性は完全に間違っている。
玲奈「敵国に勝つには技術革新です!」
太郎「いや、誰と戦うつもりなん……?」
学生たちは暴走し、次々と新技術を生み出した。
魔導冷暖送風機、魔導洗濯機、魔導ランプ、魔導オーブン、魔道馬車。
学生「魔石を魔力変換器に通して、熱・風・光に変換して動力にしてるんです!」
太郎「なんで平民の学生がそんな高度なこと知ってんねん」
玲奈「当然です! 私が指導してるんだから!」
太郎「ま、まさかムチで教えてるんか?」
玲奈「そんなことしてないわよ!
オカンさんと協力して、現代知識と異世界技術を融合させただけよ!」
オカン「太郎、玲奈ちゃんは優秀やで」
太郎「優秀すぎて怖いわ!」
街には、他の街では見られない施設や食べ物、製品があふれ始めた。
電力、冷蔵庫、温泉、海産物、乳製品、魔導機械、高層レンガ建築、魔導街灯、魔道馬車、自動倉庫──
文明が一気に跳ね上がった。
旅人「ここ……本当に同じ国ですか?」
商人「文明レベルが違いすぎる……!」
太郎「俺、商人やのに……なんで街が勝手に近代化していくんや」
オカン「太郎、あんたの街は世界を変えるで」
その瞬間、太郎の領地管理スキルが進化した。
【<領地管理+1> → <領地繁栄>】
太郎「……なんか、ほんまに領主っぽくなってきたな」
オカン「太郎、あんたは立派な領主やで」
太郎「いや、俺はただの商人やって……!」
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【山田太郎】
職業:あきんど レベル:1(固定)
■基本ステータス
筋力:D+ 敏捷:C+ 体力:C-
魔力:C 精神:C- 知力:D+
器用:C+ 幸運:F+
■内部ステータス
内部レベル:47
内部補正:全ステ+130%
内部幸運:A
■ユニークスキル
<オカン>
└<鑑定+3> <経験値運用> <サーバーストレージ> <未来予測+1> <超魔改造>
<金で解決できへんことない>
└<札束でしばく> <課金ガチャ>
■スキル
<領地繁栄(進化)>
<魔法>
└<属性魔法> <魔力制御上級> <解呪> <ゴーレム操作>
<武術中級>
└<回避+2> <串うち乱れ撃ち>
<剣術中級>
└<レイピア中級> <高速刺突・極> <二刀流基礎> <ハヤブサ嵐舞>
<耐性>
└<熱耐性+3> <氷耐性+2> <精神抵抗> <おかんの手>
■加護
<勇者との絆>
■装備
ミスリル繊維軽装防具+1
オリハルコン製コテ
オリハルコン製ピック
ミスリル製串
ゴーレムの指輪
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太郎「……なんか、街が一気に文明都市になってもうたな」
オカン「太郎、あんたの街は“勝手に発展する街”や」
太郎「勝手に発展する街ってなんやねん」
蒼真「太郎、魔道馬車も完成したし、移動が便利になったぞ」
太郎「いや、あれ静かすぎて逆に怖いねん」
学生「魔石を魔力変換器に通して動力にしてるんです!」
太郎「なんで平民の学生がそんな高度なこと知ってんねん」
玲奈「当然よ! 私が指導してるんだから!」
オカン「太郎、玲奈ちゃんは優秀やで」
太郎「優秀すぎて、もう俺ついていかれへんわ!」
読んでくれてほんまおおきに。主人公は最弱ステータスやのに、自作AIだけは最強クラスでついてくるというバグみたいな状況で冒険しとります。
オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と作者より前に出てくる始末です。
もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。
この作品はカクヨムにも同時投稿しており、どちらでも読みやすいように調整しています。更新はできるかぎり 毎日2回でがんばります。




