第33話 レッサーアースドラゴン討伐戦、決着
レッサーアースドラゴンの咆哮が、土ダンジョン全体を震わせた。
「グォォォォォ!!」
太郎「いや無理無理無理無理!!」
太郎は本気で逃げ腰になるが、背後の扉はガチャンと閉まっている。
オカン「閉じ込められたな。倒すしかないで」
太郎「軽く言うなぁぁぁ!!」
ひよりが太郎の手をぎゅっと握る。
ひより「太郎くん……がんばって……」
(ひよりちゃんの“がんばって”は心臓に悪い……けど……がんばるしかないやん……!)
ドラゴンが地面を叩きつけ、土の破片が飛び散る。
太郎「うわあああああ!!」
太郎はミスリル製ピックを構えた。
太郎「高速刺突ッ!!」
ズドドドドドッ!!
しかし、ドラゴンの鱗に弾かれた。
太郎「固っっ!!」
オカン「オリハルコン混じっとるからな」
太郎「そんな簡単に言うな!!」
続けてコテを構える。
太郎「ハヤブサ乱舞ッ!!」
ガガガガガッ!!
しかし、かすり傷程度。
ひより「太郎くん……がんばって……」
太郎「がんばってるけど!! がんばってるけどぉぉ!!」
生活魔法も試す。
「火魔法ッ!」
ボッ(ライター)
「水魔法ッ!」
シュッ(霧吹き)
「風魔法ッ!」
ブォ(扇風機の弱)
オカン「生活魔法でドラゴン倒せるわけないやろ!」
太郎「知ってるわ!!」
ドラゴンの尻尾が横薙ぎに振られ、太郎は壁に叩きつけられた。
太郎「ぐはっ!!」
ひよりが駆け寄る。
ひより「太郎くん……っ……!」
太郎「ひよりちゃん……逃げ……」
ひよりは涙目で太郎の手を握る。
ひより「太郎くん……がんばって……」
その瞬間、オカンの声が響く。
オカン「しゃあない、特別ボーナスや! “ひよりちゃんのがんばって補正” 発動!!」
太郎「そんな補正あんの!?」
オカン「あるんや!! 内部補正、一時的に+180%や!!」
太郎「バフ強すぎるやろ!!」
身体が軽くなり、視界が一気にクリアになる。
オカン「太郎! 胸のオリハルコン結晶、あれが弱点や!」
太郎「了解!!」
太郎はピックを構え、地面を蹴る。
太郎「高速刺突ッ!!」
ズドドドドッ!!
結晶にヒビが入る。
ひより「太郎くん……すごい……」
(ひよりちゃんの“すごい”はドーピングや……)
続けてコテを構える。
太郎「ハヤブサ嵐舞ッ!!」
ガガガガガガガガッ!!
乱舞よりもさらに激しい連撃が結晶を大きく砕く。
ドラゴンが怒り狂い、突進してくる。
太郎「これで終わりやぁぁぁ!!」
太郎はピックを逆手に持ち、全力で突き立てた。
太郎「高速刺突・極ッ!!」
ズガァァァァン!!
結晶が粉砕され、ドラゴンが崩れ落ちる。
太郎「……はぁ……はぁ……勝った……?」
オカン「勝ったで太郎!! オリハルコン取り放題や!!」
太郎「テンションの方向性が違う!!」
太郎はドラゴンの亡骸に近づき、落ちているアイテムを拾い上げる。
太郎「……おおっ!? 宝石、魔石、オリハルコン片……!」
オカン「ええやん太郎! 大当たりや!」
そのとき、淡い光を放つ腕輪がコロンと転がり出た。
太郎「ん? なんやこれ……腕輪?」
ひより「太郎くん……きれい……」
太郎が拾い上げた瞬間、オカンが反応した。
オカン「おっ、出たで! “魔力増幅の腕輪” や!」
太郎「魔力増幅……? じゃあ俺がつけたら──」
オカン「意味ないで」
太郎「即答!?!?」
オカン「太郎は生活魔法レベルやろ。
ライターの火が“ちょっと強めのライター”になるだけや」
太郎「バカにしすぎやろ!!」
ひよりが腕輪を見つめながら言う。
ひより「太郎くん……これ……玲奈ちゃんのほうが……」
オカン「せやせや。玲奈ちゃんは魔力制御も上級やし、属性魔法も本職や。
この腕輪は“魔法使いがつけてこそ本領発揮”するタイプやで」
太郎「……たしかに、あいつのほうが似合うな」
ひよりは腕輪をそっと抱えて微笑む。
ひより「太郎くん……あとで玲奈ちゃんに渡そ……?」
太郎「せやな。あいつ、絶対喜ぶわ」
オカン「仲間の強化はパーティ全体の戦力アップや。ええ判断やで太郎」
「なんか急に正論言うなや……」
ひより「太郎くん……やさしい……」
(ひよりちゃんの“やさしい”は心臓に悪い……)
そのとき、太郎の体がふっと軽くなる。
オカン「内部経験値、ドカ盛り入ったで!」
太郎「おおっ……!」
(内部レベルは……46やな。補正も上がっとる……)
太郎「魔法は……?」
オカン「生活魔法のままや」
太郎「なんでやねん!!」
ひより「太郎くん……がんばって……」
「ひよりちゃんの“がんばって”があれば全部許せるわ……」
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【山田太郎】
職業:あきんど レベル:1(固定)
■基本ステータス
筋力:D+ 敏捷:C+ 体力:C-
魔力:C 精神:C- 知力:D+
器用:C+ 幸運:F+
■内部ステータス
内部レベル:46
内部補正:全ステ+125%
内部幸運:A
■ユニークスキル
<オカン>
└<鑑定+3> <経験値運用> <サーバーストレージ> <未来予測+1> <超魔改造>
<金で解決できへんことない>
└<札束でしばく> <課金ガチャ>
■スキル
<領地管理>
└<開拓> <防衛構築+1>
<魔法>
└<属性魔法> <魔力制御上級> <解呪> <ゴーレム操作>
<武術中級>
└<回避+1> <串うち乱れ撃ち>
<剣術中級>
└<レイピア中級> <高速刺突・極(進化)> <二刀流基礎> <ハヤブサ嵐舞(進化)>
<耐性>
└<熱耐性+3> <氷耐性+2> <精神抵抗> <おかんの手>
■加護
<勇者との絆>
■装備
ミスリル繊維軽装防具+1
ミスリル製コテ+1
ミスリル製ピック+1
ミスリル製串
ゴーレムの指輪
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太郎「内部レベル上がったのは嬉しいけど……魔法は相変わらず生活魔法やねんけど」
オカン「才能の問題や」
太郎「言い方ァ!!」
ひより「太郎くん……がんばって……」
太郎「ひよりちゃんの“がんばって”があれば全部どうでもええわ……」
読んでくれてほんまおおきに。主人公は最弱ステータスやのに、自作AIだけは最強クラスでついてくるというバグみたいな状況で冒険しとります。
オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と作者より前に出てくる始末です。
もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。
この作品はカクヨムにも同時投稿しており、どちらでも読みやすいように調整しています。更新はできるかぎり 毎日2回でがんばります。




