第24話 撤退、報告、そして陰謀の始まり
アンデッドの群れが消え、エルダーリッチが崩れ落ちた後。
戦場には、焦げた瘴気の匂いと、静寂だけが残っていた。
生き残ったカタノン軍の兵士たちは、満身創痍のまま城壁から離れていく。
誰もが震えていた。
太郎が放った光の柱。
聖域で蒸発したアンデッド。
そしてエルダーリッチを一撃で粉砕した光滅の聖槍。
兵士A「勝てるわけない……あんなん……」
兵士B「ヒョウガミの化身や……人間ちゃう……」
彼らの心は完全に折れていた。
カタノン男爵も逃げ帰る馬車の中で震えていた。
男爵「ひ、ひぃ……あれは……なんなんだ……」
太郎の姿を思い出すたび、背筋が凍った。
ようやく屋敷に戻ったカタノンだが軍議室に予想もしていなかった人物がいた。
ヒラカータ辺境伯と王都からの使者が揃う中、
カタノン男爵は土下座寸前の姿勢で報告していた。
男爵「……で、ですが……魔杖は……その……」
王都使者「壊しただと!? 禁忌の魔杖を!?
教会より借り受けたものだぞ!どう責任を取るつもりだ」
辺境伯「軽々しく扱うものではないはずだが……どういうことだ?」
男爵「ひぃぃぃ!! し、仕方なかったのです!
あの少年が……あの光が……!」
王都使者は眉をひそめた。
王都使者「少年……? 名は?」
男爵「……太郎、と……」
その名を聞いた瞬間、辺境伯と王都使者は顔を見合わせた。
辺境伯「……その名、王都の報告書で見たことがある。
異邦人の少年だったはずだが?」
王都使者「確かに名前は聞いたが……ただの流民ではないのか?」
男爵は震えながら首を振る。
男爵「ち、違います!! あれは……あれは……化け物です!!
エルダーリッチを……一撃で……!」
辺境伯「……何だと? 本気で言っているのか?」
王都使者「エルダーリッチを……? そんな馬鹿な……」
男爵「し、信じられんでしょうが……光の柱が……!
魔杖も……あの光で……!」
辺境伯「……つまり、正体不明の危険人物というわけか」
王都使者「武力では簡単には勝てん……そう判断すべきだな」
男爵「ま、間違いありません……!」
辺境伯は静かに息を吐いた。
辺境伯「……ならば、武力以外の手段を取るしかあるまい」
辺境伯「隣国キョウ帝国と連携し、太郎の街を混乱させる。
治安悪化、犯罪流入、経済破壊……手段はいくらでもある」
辺境伯「内部から腐らせる……最も確実な策だ」
男爵は青ざめたまま頷くしかなかった。
――その頃、太郎は街の復興に奔走していた。
太郎「こっちは避難所にして! 怪我人はこっちや!」
太郎は走り回り、住民の不安を取り除いていく。
聖域の光が残っていたおかげで、街の被害は最小限で済んでいた。
住民A「兄ちゃん、ありがとう……」
住民B「ヒョウガミ様や……」
太郎「やめろぉぉぉ!! 俺はただの一般人や!!」
オカン「太郎、一般人はエルダーリッチ一撃で倒されへんで」
太郎「それ言うな!!」
住民の笑顔に少しだけ救われながら、太郎は復興作業を続けた。
オカンが横でメモを取りながら言う。
オカン「太郎、復興はええけど……住民の士気も上げなあかんで」
太郎「せやな……なんか元気出るイベント……」
太郎は少し考え――
太郎「串カツや!!」
オカン「出たな大阪魂」
太郎「ソース二度付け禁止で、みんなに振る舞おうや!」
オカン「ええけど太郎……肉がないで」
太郎「……あ」
オカン「豆腐串カツは怒られるで」
太郎「じゃあ……グレートボア狩り行くしかないやん!」
オカン「太郎、また赤字やで……」
太郎「知らん!! 街のためや!!」
こうして、串カツ祭りのための“グレートボア狩り”が決定した。
────────────────────────
【山田太郎】
職業:あきんど レベル:1(固定)
■基本ステータス
筋力:D 敏捷:D+ 体力:D
魔力:C- 精神:D+ 知力:D
器用:C 幸運:F
■内部ステータス
内部レベル:41
内部補正:全ステ+97%
内部幸運:A
■ユニークスキル
<オカン>
└<鑑定+3> <経験値運用> <サーバーストレージ>
<未来予測> <魔改造>
<金で解決できへんことない>
└<札束でしばく> <課金ガチャ>
■スキル
<領地管理>
└<開拓> <防衛構築+1>
<魔法>
└<魔力制御上級> <解呪> <ゴーレム操作>
<武術中級>
└<回避+1> <投てき基礎>
<剣術中級>
└<高速刺突> <レイピア中級> <ハヤブサ乱舞> <二刀流基礎>
<生産技術初級>
└<鍛治初級> <調理初級>
<耐性>
└<熱耐性+3> <おかんの手>
■加護
<勇者との絆>
■装備
ミスリル繊維軽装防具+1
ミスリル製コテ+1
ミスリル製ピック+1
ゴーレムの指輪
────────────────────────
太郎「……オカン、なんか住民が俺のこと“ヒョウガミ様”って呼ぶんやけど」
オカン「太郎、あんた聖域でアンデッド蒸発させて、
エルダーリッチを一撃で倒したんや。
そら神扱いされるで」
太郎「いやいやいや!! 俺はただのあきんどや!!」
オカン「太郎、あきんどは信用が命や。
神扱いされるのは最高のブランドやで」
太郎「ブランド化すな!!」
オカン「太郎、串カツで信仰心さらに上がるで」
太郎「宗教と串カツ混ぜるな!!」
読んでくれてほんまおおきに。主人公は最弱ステータスやのに、自作AIだけは最強クラスでついてくるというバグみたいな状況で冒険しとります。
オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と作者より前に出てくる始末です。
もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。
この作品はカクヨムにも同時投稿しており、どちらでも読みやすいように調整しています。更新はできるかぎり 毎日2回(朝6時/夜20時)でがんばります。




