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異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ


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第22話 アンデッド五千 ― 聖域の真価

使者が去った詰所には、重い沈黙が落ちていた。


太郎「……終わった?」


蒼真「いや、始まった」


太郎「またそれ言うんか!!」


晴斗が地図を広げ、険しい顔で言う。


晴斗「太郎、あれは完全に“宣戦布告”だ。男爵軍はすぐ動く。準備は整っていたはずだ」


玲奈「避難計画、急いで作るね! 食料と水の確保も!」


ひより「教会も開放します。ヒョウガミ様の加護で、少しでも皆を守らないと……」


太郎「いや、ほんまに戦争になるんか……?」


オカン「太郎、複利で街が発展したら、複利で敵も増えるんや」


太郎「複利で敵増やすな!!」


蒼真「偵察から報告。カタノン男爵軍、進軍開始」


太郎「はっや!!」


晴斗「兵数は二百。そして……魔導士部隊が同行している」


太郎「魔導士!? なんでそんな本気なん!?」


オカン「太郎、相手は“街ごと買収”する気や。商売敵は徹底的に潰すんやで」


太郎「商売の話にすな!!」


玲奈が太郎の腕を掴む。


玲奈「太郎くん…… この街、守らないと。 太郎くんが帰ってくる場所なんだから」


太郎「……お前、ほんま頼りになるな」


ひより「太郎さん。ヒョウガミ様の加護……街全体に広げます」


オカン「任せとき。ウチの加護、ちょっと強化しといたる」


太郎「勝手に強化すな!!」


晴斗「全員、城壁へ! 配置につけ!!」



城壁の上に立つと、夜明け前の空気は冷たく、

兵士たちの緊張が肌に刺さるようだった。


晴斗「全員、射程確認! 魔法支援班は後方! 敵の正体は不明だ、どんな動きにも対応できるようにしろ!」


太郎「未知の敵って一番怖いやつやん……!」


オカン「太郎、未知は利益の源泉や」


太郎「戦場で商売理論出すな!!」


蒼真「……来るぞ」


城壁の外で、黒いローブの魔導士が杖を掲げた。

空が赤黒く染まり、地面が震え始める。


魔導士「……起動。死霊術増幅――解放」


太郎「ちょ、ちょっと待て!? なんでそんなホラー展開なん!?」


オカン「太郎、あれは“死体を資源化する”悪魔の杖や」


太郎「資源化て言うな!!」


土中の骨、死体、魔物の残骸が蠢き、次々と立ち上がる。


五百……

千……

二千……

三千……

四千……

五千――


太郎「いや多すぎるやろ!!」


晴斗「アンデッドだ!! 痛覚がない、ためらうな!! 登らせるな、落とせ!!」


アンデッドの群れが城壁へ突撃した。


ガガガガガッ!!


折れた骨を壁に突き刺し、

自分の体を足場にしながら無理やり登ってくる。


太郎「なんでそんな登り方すんねん!!」


オカン「太郎、あれは根性や」


太郎「根性ちゃうわ!!」


城壁が揺れ、騎士団が押し込まれそうになる。


晴斗「落とせ!! 登らせるな!!」


弓矢が雨のように降り注ぐが、

数が多すぎて止まらない。


太郎「くっそ……もう無理や……!」


蒼真「いかん、街の中に入られるぞ」



大聖堂では、ひよりが祈りを導いていた。


ひより「皆さんの祈りが……街を守る光になります……!」


ヒョウガミ像が淡く光り始める。

住民たちの祈りが重なり、光が街全体へ広がっていく。



ついに城壁を越えたアンデッドが、街側へ落下した。


アンデッド「……ア……」


シュウウウウウ……


光に触れた瞬間、煙のように消滅した。


太郎「えっ!? 消えた!?」


晴斗「な、なんだこれは……!」


玲奈「ひよりちゃんの……加護……?」


大聖堂のひより「……ヒョウガミ様……!」


次々と城壁を越えるアンデッドが、

街側へ落ちた瞬間に“消えていく”。


味方も敵も――

ぽかーん。


騎士団「……落ちたら消えた……?」

騎士団「いや、光に触れた瞬間や……!」


城壁外の敵兵

「……おい、登ったやつが光って消えたぞ……?」

「消えたな!……? 内側に落ちただけか……?」

「いや、音がせぇへん……」

「……消えた……?」


そして──

魔導士だけが異変に気づく。


魔導士A「……違う……!落ちたんじゃない……“魔力が断絶”している……!」

魔導士B「これは……結界……!?  いや……もっと強い……“聖域”だ……!」


城壁の上では、オカンが太郎達に説明していた


オカン「ひよりの聖魔法 <聖域>の効果や」


太郎「聖域!? なんでそんな本格的なもんできとんねん!!」


オカン「太郎、街が“薄い聖域”になっとるのは知っとるやろ?」


太郎「そら知っとるけど……こんな威力ちゃうかったやろ!!」


オカン「せや。今回は“ひよりの聖域”が重なっとるんや。

 太郎の魔力フィールドと共鳴して、浄化力が跳ね上がったんやで」


蒼真「……つまり、太郎の魔力が街に浸透していたところへ

 ひよりの聖域が重なり、さらにオカンの加護で複利強化……」


晴斗「そりゃアンデッドも蒸発するわ……」


太郎「おまえらまで複利のは話すな!!」


そして――

消えたアンデッドの残滓が、光の粒となって舞い上がった。


太郎「……なんやこれ、光?」


オカン「太郎、あれ全部“わてらの経験値”や」


太郎「経験値になんの!? アンデッドやのに!?」


オカン「普通はならんけど、“浄化して消した”場合は別扱いや。

 死霊術の残りカスを全部ウチが吸い上げとる」


太郎「怖いこと言うな!!」


光の粒が太郎の胸へ吸い込まれていく。


<経験値獲得>

<内部レベル上昇>

<魔力ステータス上昇>


太郎「うおっ!? なんか体の奥が熱い!!」


オカン「太郎、魔力が伸びとるで」


太郎「マジで!?」


アンデッド五千体は、聖域に触れるたびに消滅し、全滅した。


カタノン軍は混乱し、魔導士が魔杖を暴走させかける。


蒼真「……太郎。敵は撤退するか、暴走するかのどちらかだ」


太郎「どっちも嫌や!!」


赤黒い魔杖が、不穏に脈動する。


太郎「……なんか嫌な光り方してへん?」


オカン「太郎、次は本気でヤバいで」


────────────────────────


【山田太郎】

職業:あきんど レベル:1(固定)


■基本ステータス

 筋力:E+ 敏捷:D 体力:E+

 魔力:E+↑ 精神:E+ 知力:E+

 器用:C- 幸運:F


■内部ステータス

 内部レベル:40

 内部補正:全ステ+95%

 内部幸運:A


■ユニークスキル

<オカン>

 └<鑑定+3> <経験値運用> <サーバーストレージ>

  <未来予測+1> <魔改造>

<金で解決できへんことない>

 └<札束でしばく> <課金ガチャ>


■スキル

<領地管理>

 └<開拓> <防衛構築>

<魔法>

 └<魔力制御上級> <解呪> <ゴーレム操作>

<武術中級>

 └<回避+1> <投てき基礎>

<剣術中級>

 └<高速刺突> <レイピア中級> <ハヤブサ乱舞> <二刀流基礎>

<生産技術初級>

 └<鍛治初級> <調理初級>

<耐性>

 └<熱耐性+3> <おかんの手>


■加護

<勇者との絆>


■装備

 ミスリル繊維軽装防具+1

 ミスリル製コテ+1

 ミスリル製ピック+1

 ゴーレムの指輪


────────────────────────


太郎「……オカン、なんか魔力が上がっとるんやけど。

    俺、魔法タイプちゃうやろ?」


オカン「太郎、アンデッド五千体分の“浄化経験値”や。魔力くらい上がって当然や

    でも、魔法の素質ほとんどないよ」


太郎「当然て言うな!! 俺はあきんどやぞ!! てか魔法の素質ないいんかい!」


蒼真「……だが太郎。魔力が上がったことで、街の魔力循環も安定するはずだ」


晴斗「つまり、街の防御力も上がるってことだな」


玲奈「太郎くん、すごいよ……!」


太郎「いや、俺なんもしてへん!!勝手にレベル上がっとるだけや!!」


オカン「太郎、複利は勝手に増えるもんや」


太郎「複利で魔力増やすな!!」


読んでくれてほんまおおきに。主人公は最弱ステータスやのに、自作AIオカンだけは最強クラスでついてくるというバグみたいな状況で冒険しとります。

オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と作者より前に出てくる始末です。

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。


この作品はカクヨムにも同時投稿しており、どちらでも読みやすいように調整しています。更新はできるかぎり 毎日2回(朝6時/夜20時)でがんばります。

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