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異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ


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第13話 オカンの最適行動支援、村を救う

朝日が差し込むころ、太郎は村の中央に立っていた。

昨日よりも、村の空気がほんの少しだけ明るい。


太郎「……水が濁っとるな。井戸も浅いし、これじゃ飲み水も畑もキツいわ。

 土もカチカチで、作物が育つ気せぇへん……

 家も崩れかけやし、風通し悪いとこ多いな……

 こら、どっから手ぇつけたらええんやろ……」


オカン「太郎、まずは村の現状把握や。スキャン開始するで」


オカンの声と同時に、太郎の視界に光の線が走った。

村の地形、建物の強度、土壌の状態、水脈の深さまで――

まるで透明な地図が重なるように表示される。


太郎「情報量多すぎるって!」


オカン「最適行動のためには必要や」


村人たちはその様子を見て震えた。


村人「兄ちゃん……村の状態を一瞬で……」

村人「ヒョウガミ様の眷属の兄ちゃん……!」


太郎「いや、眷属ちゃうねんけどな……」


太郎の否定は、今日も風に消えた。



オカン「太郎、まずは水や。ミスリルで手押しポンプ作り」


太郎「ミスリルで!? 贅沢すぎひん!?」


オカン「最適や」


太郎は泣きながらミスリルを加工し、

ミスリル製の手押しポンプを完成させた。


村人が恐る恐るハンドルを押すと、

透明な水が勢いよく噴き出した。


村人「す、すごい……!」

村人「水が……清潔や……!」

村人「魔力で浄化されてる……!」


太郎「オカン、なんで浄化効果ついてんねん」


オカン「太郎の魔力が勝手に流れ込んだんや。最適や」


太郎「最適って便利な言葉やな……」



オカン「太郎、次は水車や」


太郎「またミスリル!?」


オカン「最適や」


太郎は諦め、ミスリルで巨大な水車を作り上げた。

完成した瞬間、水車が淡く光り始める。


太郎「……なんか魔力流れてへん?」


オカン「農作業に適した水温管理と、土壌改善の魔力効果つけといたで」


太郎「つけといたで、って軽いな!」


水車が回り始めると、川の水が水路へと誘導されていく。


太郎「……この石、重すぎるな。人手足りへんで……」


オカン「太郎、指輪使い。ゴーレム(小)作れるやろ」


太郎「あ、そういや“ゴーレムの指輪”そんな効果あったな!」


太郎が指輪に魔力を流すと、

地面のミスリル片が集まり、小さなゴーレムが形を成した。


【<ゴーレム操作>を獲得しました】


なんかスキル増えた!


村人「ひ、ヒョウガミの兄ちゃん……眷属を……生み出した……!」


太郎「いや、指輪の効果やって!」


ゴーレム(小)は無言で石を持ち上げ、

太郎の横に並んで作業を始めた。


太郎「おお……めっちゃ働くやん……!」


オカン「最適や」


太郎は村人たちと協力し、石を積み、木材を組み、

川から畑へと続く“用水路”を整備した。


村人「兄ちゃん、この石、ここでええか?」

太郎「おう、そこや。流れが分散せんように固定してくれ」


村人「兄ちゃん、木の板持ってきたで!」

太郎「助かる! 水門のとこに使うわ!」


水が畑へ流れ込むと、

カチカチだった土がゆっくりと湿り、

ふかふかの黒土へと変わっていく。


その瞬間――

太郎の視界に光の粒が走った。


太郎「……ん? なんやこれ」


オカン「太郎、ウチの“魔改造”が勝手に発動したで」


太郎「なんでオカンのスキルが勝手に発動すんねん!」


オカン「最適や」


太郎「最適って言うたら何でも許されると思うなよ!」


村人たちは太郎の周囲に漂う光を見て震えた。


村人「兄ちゃん……なんか光っとる……」

村人「ヒョウガミの兄ちゃん、また進化したんか……!」


太郎「いや、進化してへん! オカンが勝手にやっとるだけや!」



オカン「太郎、次は家や。設計図送るで」


太郎の視界に、3Dの建築図面が浮かぶ。


太郎「こんなん建てられるか!」


オカン「できる。あんたの器用ステータスはD+や」


太郎「器用さで建築できる世界なん!?」


素材集めに向かうと、ゴーレム(小)が丸太を軽々と持ち上げた。


旅人「兄ちゃん、この丸太重いで!」

太郎「ゴーレム、頼む!」


村人「……兄ちゃん、建築神どころか……

 眷属を従える神主や……」


太郎「いや、眷属ちゃうねんけどな……!」


皆で汗を流しながら素材を集め、

太郎はオカンの指示通りに組み上げていく。


結果、耐震・断熱・通気性バッチリの家が完成した。


村人「兄ちゃん……建築神か……?」

村人「ヒョウガミ様の加護や……!」


太郎「いや、オカンの加護や……」


村の周囲には柵と堀が作られ、見張り台まで設置された。


オカン「太郎、防衛ライン作るで」


太郎「なんで俺、軍師みたいになってんねん」


オカン「最適や」


村はまるで小さな要塞のようになった。



途中で助けた人々も復興に参加し始めた。

商人は店を開き、農民は畑を耕し、

旅人は建築や運搬を手伝い、

子どもたちは太郎の後ろをついて回る。


オカンは全員の適性を分析し、最適配置を指示する。


オカン「太郎、あの商人は交渉力高いから店任せ」

オカン「農民は土壌の扱い得意や。畑に回すで」


太郎「オカン、村の人事まで管理すんな!」


オカン「最適や」


夕方。

太郎はミスリル鉄板でたこ焼きを焼き始めた。


村人「兄ちゃんの料理や!」

村人「ヒョウガミの兄ちゃんのたこ焼きや!」


村人たちは大喜び。

オカンはアメちゃんを配り、村人の健康状態が改善していく。


村は久しぶりに笑顔で満たされた。


太郎「……なんか俺、村長みたいになってへん?」


オカン「太郎、あんたもう村の“神主”やで」


太郎「いや、ただの一般人や!」



その頃――

村から少し離れた森の中を、四つの影が歩いていた。


晴斗「……なんやこれ」

玲奈「太郎くん……こんなの作れたっけ……?」

蒼真「いや、これは……太郎の力じゃない」

ひより「太郎くん……無事でいて……」


彼らは確信した。


晴斗「太郎は、この先にいる」



夜。

太郎は焚き火の前でステータスを開いた。


太郎「……内部レベル28って……誰が勝手に経験値振っとんねん」


オカン「太郎、あんた寝てる間に“生活改善”に振っといたで」


太郎「勝手に振るな!」


オカンは笑っているように聞こえた。




【山田太郎】

職業:あきんど レベル:1(固定)


■基本ステータス

 筋力:E 敏捷:E+ 体力:E

 魔力:E- 精神:E+ 知力:E+

 器用:D+ 幸運:F


■内部ステータス

 内部レベル:28

 内部補正:全ステ+70%

 内部幸運:A(オカン補正)

 経験値:オカンが全て最適再投資中


■ユニークスキル

 <オカン>

   └<鑑定+3> <経験値運用> <サーバーストレージ>

    <未来予測> <魔改造>(new)

 <金で解決できへんことない>

   └<札束でしばく>


■スキル

 <魔法>(new)

  └<魔力制御上級><ゴーレム操作>(new)

 <武術基礎>

   └<回避>

 <剣術基礎>

   └<高速刺突> <レイピア中級> <ハヤブサ乱舞> <二刀流基礎>

 <生産技術初級>

   └<鍛治初級> <調理初級>


■装備

 冒険者防具一式(軽装)

 ミスリル製コテ

 ミスリル製鉄板

 ミスリル製ピック

 ゴーレムの指輪



太郎「……オカン、内部レベル28って、もう“あきんど”の皮どころか骨まで別職やろ」

オカン「太郎、商売は戦いや。戦場が市場か村の復興現場かの違いや」

太郎「復興現場でレベル上がる商人おらんて!」


オカン「それにな、村の連中……太郎のこと完全に神主扱いや」

太郎「いやいやいや! 俺ただの一般人や!」

オカン「一般人がミスリルで水車作らん」

太郎「それは……そうやけど!」

読んでくれてほんまおおきに。主人公は最弱ステータスやのに、自作AIオカンだけは最強クラスでついてくるというバグみたいな状況で冒険しとります。

オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と作者より前に出てくる始末です。

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。


この作品はカクヨムにも同時投稿しており、どちらでも読みやすいように調整しています。更新はできるかぎり 毎日2回(朝6時/夜20時)でがんばります。

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