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異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第三章 キョウ帝国編

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第111話 龍公女の社とトロッコ計画

公爵邸の大広間は、静かな気品に満ちていた。

太郎たちが到着すると、公爵夫人メノウと、その小さな娘オパールが出迎えた。


メノウ「みなさん、よう来てくれはりました。お疲れさんどすえ」

オパール「おかあさま、この人らが太郎はん?」

太郎「せやで。よぉ知っとるなぁ」

オパール「うち、太郎はんに会えるん楽しみにしてたん!」

(かわええな……この子、礼儀正しすぎて逆に緊張するわ……)


コハクが駆け寄る。

コハク「メノウ姉様……ご無事でほんま嬉しゅうございます」

メノウ「コハク……よう来てくれはったねぇ。心強うおすわ」


マッチャも深く礼をする。

マッチャ「メノウ様、お変わりなくて何よりどす。うちもまたお会いできて嬉しゅうございますえ」

メノウ「マッチャも元気そうで安心したわぁ」


オパール「マッチャ姉様も来はったんや! うち、嬉しい!」


太郎(なんやこの“姫さんファミリー大集合”……格式高すぎるやろ……)


オニキスも一歩前へ出る。

オニキス「メノウ夫人、ご無事で何よりです」

メノウ「オニキス殿下……ようお越しくださいました」



そのとき、厨房から甘い香りがふわりと流れてきた。

メノウが首をかしげる。


メノウ「……まあ、ええ香りどすな。これは何やろ?」

オパール「なんか甘い匂いする!」

太郎「さっき作った新しい菓子や。名前は……八つ橋や」

メノウ「八つ橋……? うちは初めて聞きますえ」


オカンが皿を持ってくる。

オカン「メノウさん、これ食べてみぃ。太郎が作った“サガノの新名物”や!」


太郎「勝手に名物にすな!!」


メノウは一口食べ、目を見開いた。

メノウ「……まあ……これは……上品どす……!」

オパール「おいしい! めっちゃおいしい!」

コハク「太郎様、これ……ほんまに美味しゅうおすなぁ……」

マッチャ「太郎はん、抹茶の香りが上品どす。殿下も気に入ってはりますえ」


玲奈も食べる。

玲奈「これ……すごい。香りがふわっと広がる……」

ひより「太郎くん、これ好き……やわらかいし……」


龍公女も静かに口に運ぶ。

龍公女「……旨い。柔らかさ、香り……供物として申し分ない」


太郎「なんで神様がスイーツ評論家みたいになっとんねん!」


オカン「太郎、これ店出せるで! “太郎の甘味処”や!」

太郎「名前のセンスどないなっとんねん!!」



サガノ公爵が地図を広げる。


公爵「龍公女の社は、天嶺山脈の麓に建立することが決まった」


太郎「麓って……領都からそこそこ距離あるやろ」

蒼真「川沿いに狭い道が一本あるだけだな」

晴斗「しかも曲がりくねってるし、魔導列車は無理だろ」

太郎「つまり……線路幅が取れへんってことやな」


コハク「道、細うて危のうおすし……なんとかせんとあきまへんなぁ」

オパール「太郎はん、うちも社見たい! 行けるん?」

太郎「行けるようにするから待っとき!」


オカン「太郎、道が狭いなら細い乗り物作ったらええねん!」

太郎「発想が雑やねん!!」



オカンが手を叩く。

オカン「太郎、小型のトロッコでええやん。ちっちゃい魔導列車や!」

太郎「魔導列車の親戚みたいに言うな!!」


太郎「魔道馬車を改造して、後ろに客車つけたらトロッコになるんちゃう?」

晴斗「それなら狭い道でも走れるな」

蒼真「魔力エンジンは既存の馬車のものを流用できる」


マッチャ「太郎はん、それ名案どす。殿下もきっと喜ばはりますえ」

オパール「うち、トロッコ乗りたい!」

太郎「遊園地ちゃうぞ!」


龍公女が静かに言う。

龍公女「供物が早く届くなら良い案だ」


オカン「太郎、トロッコの名前は“八つ橋号”や!」

太郎「なんでも八つ橋に結びつけるな!!」



川沿いの道を視察した龍公女は、静かに地面へ手をかざした。


龍公女「……この程度の地形なら、我が整える」


地面が震え、岩が砕け、道幅が広がり、曲がりが緩やかになる。

まるで大地が従っているようだった。


太郎「神様の土木工事始まった!!」

晴斗「仕事早すぎだろ……」

蒼真「神格って便利だな……」


オパール「すごい……道が広なった!」

コハク「龍公女……お力、ほんまにすごおすな……」


オカン「太郎、龍公女に土木の仕事教えてもらい!」

太郎「なんで俺が神様の弟子にならなあかんねん!!」



オカンが川沿いを見て叫ぶ。

オカン「太郎、ここ桜植えたら春は満開や! 紅葉も植えたら秋は絶景や!」

太郎「なんで急に観光業始めようとしてんねん!!」


ひより「太郎くん、桜並木……きれいだと思う……」

玲奈「写真撮りたい……絶対映えるよ」

蒼真「遠方からの旅人にも人気になりそうだな」

晴斗「観光地化はアリじゃね? 人来るし」


龍公女「桜の香りは好きだ。植えると良い」

太郎「神様の好みで植樹決まるんかい!」


オパール「桜いっぱい咲いたら、絶対きれいやわぁ!」


オカン「太郎、桜の下で八つ橋売ったら儲かるで!」

太郎「もう八つ橋で世界征服する気やん!!」



麓に社が建立され、職人たちが門前町の基礎を作り始めた。

八つ橋店、茶屋、土産物屋が並び始め、

さらに地面を掘り進めていた職人が叫んだ。


「出ましたぁ! 温泉ですわぁ!」


湯気がふわりと立ちのぼり、周囲がざわつく。


オカン「太郎! 温泉や! 温泉宿建てよ! 絶対流行るで!」

太郎「なんで温泉掘り当てた瞬間に旅館経営始めようとしてんねん!」

コハク「温泉……ええどすなぁ。身体、よう温まりますえ」

マッチャ「殿下もお好きどすえ。温泉宿、きっと賑わいますわ」

娘「太郎はん! うち、温泉入りたい!」

太郎「まだ湯船もできてへん!」


職人たちは勢いづき、温泉宿の建設に取りかかった。

湯けむりが立ちのぼり、八つ橋の香りと混ざって、

――観光地の姿が見えてくる。


龍公女は湯気を見つめ、静かに言った。

龍公女「……良い。人が集う場所となる」


太郎「なんで神様が温泉街の監修しとんねん!」


コハク「太郎様、門前町できたら賑やかになりますえ。楽しみどす」

マッチャ「太郎はん、うちも手伝わせてもらいますえ。殿下のためにも」

オパール「太郎はん、うちもお店手伝う!」

オカン「うちの店は厳しいで!」

太郎「子どもに働かせる気満々やん!!」


オカン「太郎、門前町の名前は“八つ橋ストリート”や!」

太郎「絶対イヤや!!」



公爵がゆっくりと立ち上がり、オニキスへ向き直った。

その場の空気が少しだけ引き締まる。


公爵「オニキス殿下。領都と帝都の間にも魔導列車を開通させたい」

公爵「帝都の人たちにも来て欲しいし……サガノの新名物、八つ橋も食べて欲しいのだ」


太郎「公爵様、八つ橋の宣伝までセットなんか!?」


オカン「そらそうや! 八つ橋は国を救う味や!」

太郎「どんな万能薬やねん!!」


公爵は真剣な表情で続ける。


公爵「殿下のお力添えをお願いしたい」


オニキスは静かに頷いた。


オニキス「……承知しました。帝都に戻り次第、モンド殿下と協議いたします」

オニキス「サガノ領の発展は、帝国にとっても利益となりましょう」


太郎「オニキス、また仕事増えたで……」

オニキス「太郎殿のせいではありません。必要なことです」


オカン「オニキスはん、ついでに“八つ橋専用貨物列車”も作ってな!」

太郎「オカン黙れぇぇぇ!!」


コハク「オニキス兄様……どうか、よろしゅうお願いいたしますえ」


マッチャ「殿下がおられたら、きっと話が早う進みますわ」


オパール「オニキスおじさま、八つ橋食べてな! うちの好きなやつ!」


オニキス「……もちろんだ。楽しみにしている」


太郎(この子、ほんまに癒やしや……)

オカン「太郎、次は“八つ橋鉄道”や!」

太郎「やめろぉぉぉ!!」


────────────────────────


太郎「オニキス、また仕事増えたで……」

オニキス「太郎殿のせいではありません。必要なことです」

コハク「オニキス兄様……どうか、よろしゅうお願いいたしますえ」

マッチャ「殿下がおられたら、きっと話が早う進みますわ」

オパール「オニキスおじさま、八つ橋食べてな! うちの好きなやつ!」

オニキス「……ああ。必ず食べるよ」

オカン「オニキスはん、八つ橋食べたら人生変わるで!」

太郎「変わらんわ!!」

ひより「太郎くん……広めるの、向いてると思う……」

太郎「ひよりまで乗ってくるんかい!」

玲奈「太郎、もう広報担当でいいんじゃない?」

太郎「なんで俺が八つ橋の広報部長やねん!」

オカン「太郎、次は“八つ橋鉄道”や!」

太郎「やめろぉぉぉ!!」

読んでくれてほんまおおきに。オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と言ってます

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。

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