表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でオカン(AI)がうるさい 〜追放された俺、最適化されて最強になる〜  作者: トレス=レイ
第三章 キョウ帝国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

103/158

第103話 ヒョウガミ食堂、帝都に光る

帝国支店のフードコート――通称「ヒョウガミ食堂」は、朝から熱気に包まれていた。

鉄板の焼ける音、鍋を振る金属音、香ばしい匂いが入り混じり、まるで戦場のようだ。


学生たちが食材を運び、料理学校の卒業生が鍋を振り、帝都の応募者たちが皿を並べる。

太郎は中央で全体を見渡し、落ち着いた声で指示を出していた。


太郎「そっちの麺、もう少し茹で時間短くしてな。回転上げよ」

ティナ「了解です。太郎さん、今日は冴えてますね」


その横で、オカンが鉄板の前に仁王立ちしていた。

エプロンを締め、腕まくりした姿は、もはや“粉もんの将軍”である。


オカン「よっしゃ、帝都の胃袋つかんだるで! 粉もんは平和の象徴や!」


太郎「象徴なん!?」


オカン「せや。粉もん嫌いな人間はおらん。世界を救うんは粉もんや」


太郎「規模デカすぎるわ!」


コハクとマッチャは太郎の周囲を見守り、オニキスは帝国側の立会いとして堂々と構えていた。


試食会が始まると、帝国貴族、商人、軍関係者、皇城の料理人まで来場し、フードコートは一気に活気に満ちた。


パン、麺、菓子、キョウ帝国料理、家庭料理アレンジ――どの屋台も行列ができ、歓声が上がる。


特にオカンの「ヘイアン焼き(帝国限定たこ焼き)」は大人気で、貴族まで並んでいた。


オカン「ほらほら、並んでる貴族はん! 焼きたてやで! アツアツやから気ぃつけや!」

貴族「は、はいっ!」


太郎「なんで貴族がオカンに敬語やねん……」


オカン「粉もんの前では皆平等や。民主主義や」


太郎「粉もん民主主義てなんやねん!」


太郎は落ち着いて状況を見守り、必要なところにだけ声をかける。

やらかしは一切なし。むしろ頼もしさが際立っていた。


その頃、酔っぱらった商人がふらふらと食堂奥へ歩いていった。


商人「なんや……奥が光っとる……?」


そこにはヒョウガミ像が静かに鎮座していた。商人は冗談半分で、手に持っていたたこ焼きを像の手のひらに置く。


次の瞬間、たこ焼きが光の粒となり、商人にふりそそいだ。


商人「……なんやこれ……めっちゃ幸せな気分や……!」


その様子を見た数人が、同じようにたこ焼きを供える。すると同じように光が舞い、彼らの表情が明るくなる。


ひよりが胸の前で手を組み、にっこり微笑んだ。


ひより「ヒョウガミ様の加護が皆さまにありますように」


オカン「ほら見ぃ太郎はん! 粉もんは神も喜ぶんや!」

太郎「いや、たこ焼き限定やろ!」


どの屋台にも長蛇の列ができ、スタッフたちは声をそろえて叫んだ。


スタッフ一同「開店は一週間後になります! ぜひご贔屓に!」


帝都の人々は期待に胸を膨らませて帰っていく。


試食会終了後、ティナはすぐに判断を下した。


ティナ「……これは想定以上です。食材は予定の150%で準備します」

太郎「そんなに増やして大丈夫なんか?」

ティナ「むしろ足りないかもしれません」


オカン「せやせや! 粉もんは無限に売れるで! 粉もんは通貨や!」

太郎「通貨ちゃうわ!」


その後、スタッフ全員で反省会が行われ、学生たちは改善点を出し合い、太郎は的確にアドバイスを送った。


一週間後。

開店前からヒョウガミ食堂の前には大行列ができていた。


客A「ヒョウガミ像にたこ焼き供えたら幸運が訪れるらしいで」

客B「試食会で供えた商人、翌日に大口契約取ったらしいわ」

客C「ワシも供えに行くで!」


太郎「……なんか宗教っぽくなってへん?」


オカン「ええやん。粉もん教や」

太郎「勝手に宗教つくるな!」


開店の様子を見に来たモンドが、太郎の横に立つ。


モンド「コハク、太郎殿がやらかしているように見えるのは気のせいか?」

コハク「モンド兄様……うちは、ほんの少し目を離しただけどす」

太郎「俺、何もしてへんで!」


オカン「太郎は存在がやらかしや」

太郎「ひどない!?」


モンドは苦笑しつつも、店の盛況ぶりに満足げにうなずいた。


モンド「……まあ良い。これほどの賑わい、帝都にとっても喜ばしい」

太郎「ありがとうございます」


開店初日から大成功。

ヒョウガミ像の噂は帝都中に広がり、フードコートは新たな名所として注目される。


太郎「……なんか、えらいことになってきたな」

オカン「ええやんええやん! ヒョウガミ様も喜んどるわ!」

太郎「いや、どうやろ……?」


オカン「太郎はん、粉もんは世界を救うんやで。しらんけど」

太郎「最後の“しらんけど”やめぇ!」


帝都の夜風が、賑わいの余韻を運んでいく。


────────────────────────


オカン「太郎はん、開店前に腹ごしらえしとき。空腹は判断力を鈍らせるで」

太郎「いや、今食べたら仕事にならんやろ」

オカン「大丈夫や。粉もんは胃に優しい」

ティナ「油の塊なんですが……」

オカン「愛が詰まっとるからゼロカロリーや」

太郎「どこの理論やねん!」

コハク「オカン殿、太郎様を太らせる気ですか」

オカン「太郎はんはちょっとくらい丸い方が可愛いねん」

太郎「勝手に丸くすな!」

マッチャ「太郎様、開店前に走りますか?」

太郎「なんで運動させられんねん!」

オニキス「太郎殿、落ち着け。私は丸くても細くても味方だ」

太郎「殿下まで何の話してんねん!」

読んでくれてほんまおおきに。オカンは「ブクマ押しとき!損はさせへん!」とか「★評価?そら押すやろ常識やん!」と言ってます

もし少しでも笑えた、続き読みたい、オカンうるさいけど好き、など思ってくれたら、ブクマや★評価で応援してくれたらオカンがめちゃくちゃ調子に乗ります。作者もついでに元気になります。ほな、次回もよろしく頼むで。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ