035『くじらと星の音色《おんしょく》』『即興セッション』リンク『球体フリースペース』『音響最適化』『星詠みホロスコープ』
>チェンバロを改良してピアノを開発したイタリアのクリストフォリ。その時は54鍵だったピアノは、モーツァルトが61鍵程。ベートーヴェンは次第に多くなり、78鍵。1890年代には88鍵、7オクターブ1/4(2A~c5、27.5ヘルツ~4186ヘルツ)に至ったそう。
中世での星詠み――占星学には、トランスサタニアン――土星より外側を公転する惑星。それら惑星が未だ発見されていなかった為に、占いの対象ではなかった。
占星学では生まれた瞬間と場所――つまり時間と緯度経度――の太陽系惑星の位置を参考としたホロスコープを作成し、紐解かれてゆく――。
鍵盤数が増えて言ったのも――人類の精神性の高まりがもしかすると関連してるのではないか――そう私――とソファたち『クラン』メンは感じていた――。
>人間の耳は個人差により約20ヘルツから20,000ヘルツまでの範囲の音を聴こえるとされている。音程は4000ヘルツ程。
星の音色も心と耳をすませば聴こえるのではなかろうか――。
ソファは私――とSync/同期し、シンセを奏でる。
ソファはほほ咲み出す――。
シェリーも咲みて――サリュと同時に『格納』で空中からドラム――ベースをそれぞれ発現させて弾き出す――。
ソファもドラムを叩けるし、シェリーもキーボードを弾ける――その時の最適なパートが選ばれるのだ。今回シェリーはドラムだ――。
コンマ2秒。
ゆったりとしたテンポだ――。
シフォンとココが同時に格納でギターを取り出し、シファンはフィードバックさせて少しフィーーーンとした音から入った。
ココはその呼吸を感じてコードをジャーーーンと鳴らした。
ついに即興による音楽セッションが始まったのだ――私たちはそのまま『球体ホログラム』により、『仮想空間』に設置された『球体魔法陣』の核心部に当たる『球体フリースペース』へリンクした――。
ガイダンスが首尾よろしくそうしてくれた。
((((((ありがとう))))))
《Sure》
球体フリースペースの音響はメタスキル『物質解放』で最適化され続ける。球体ホログラムにより音も増幅される為――アンプも必要ない。チューニングも物質解放により必要ない。
球体フリースペース内は無重力――超重力に設定されている。
現在は私たちユニットしかいない――。そのうちにでも誰かがリンクしてくるだろう。
それまではこのユニットでセッションだ。
私――は右手を頭上に振り上げ、同時に頭も少し上を向き――周囲を一瞬で把握――息を吸いながら手は――人差し指と中指を立て――呼吸の一瞬の『 』をふっと感じて――一気に振り降ろした。
その瞬間――ドラム、ギター、ベース、シンセの音圧が一気に爆発した。
♪ジャーーンジャジャジャジャジャーーン
ジャジャジャジャジャーーン ジャジャジャジャジャーーーン♪
(ワンツースリーフォー)
いつのまにかソファがドラムになっていて、スティックでリズムをカッカッカッカッ弾いた――。
すぐにシファンが速めのリフを弾き始める。
すべてインプロ――Improvisation――即興だ――。
♪ティリティリティリッ ティッティティリティリティー
ティリティリティリー ティッティティリティリティー♪
ティリティリティティ ティティッティ
ラストの音は、アーミングで音を上げた。
某ビジュアル系バンド――クリスタルなヴァイオリンを奏でるギタリストの音色の、くじらの鳴き声――歌声に似たSoundだ――。
次にサリュンがベースで重低音を響かせる。リズムはシファンと似ている――それにあわせて私――も身体を動かし――リズムにあわせて踊る。
こうして即興セッションは続いていくのだ――。




