034『格納』『円環シンセサイザー』『ハイパーソニック』『回路』『SYSTEM*NETs』『神聖歌隊クワイアSound』『球体ホログラムサンプリング』
ソファ/Oは『格納』と今はまだそう呼ばれているユニークスキルで、時の止まった亜空間に物体を収納できた。格納はメタスキル『物質解放』と亜空間の『座標探知』その他の異能スキルがかけ合わされて体得可能となっていた。
ソファは収納によって何もない空間からピンクと白の『鍵盤』を発現させたのだ――。
ソファ仕様になっているその鍵盤は基本『シンセサイザー』であり、直線形ではなく円形になっている――。円形の中に演奏者が入って360度回りながらも弾けるのだ。
鍵盤数は88以上。低音はさらに9鍵以上多いようだ。高音もそれ以上に多い。人間の可聴音域のうち音程が感じられるのは、個人差はあるが概ね88鍵だとされている。
しかし――『高周波数』の成分が多い音は、脳の報酬系に作用し、何らかの好影響の生理作用があると研究で発表されている。
前述の『チェンバロ、琵琶、尺八、ガムラン、ジャングル』の音にその成分が多いと言われていて、高周波数は『骨伝導』でも知覚されることが研究されている。それは音楽は骨でも聴き、身体で聴くということでもあるのだ――。
その為、ソファや私――とシェリー、その他ピアノや音に詳しく耳がいい『クラン』メンバーは、高音域を増やすことにした。
円形の鍵盤の音はグラデーションになって繋がっている。88鍵×2以上の鍵盤が最低でもあることになる。つまり、一般的な鍵盤のように音が上がった後に、音が下がって、また音が円環となって繋がるのだ。音の上がり下がりを繰り返せば、延々と巨大な円盤――『円環鍵盤』がつくれる。
大空に飛ばせばもしかするとUFOに観えるかもしれない。しかも音楽つきで――。ピカピカ光ったらそれはもう映画のワンシーンとなるに違いない。
チェンバロを改良してピアノを開発したイタリアのクリストフォリ。その時は54鍵だったピアノは、モーツァルトが61鍵程。ベートーヴェンは次第に多くなり、78鍵。1890年代には88鍵、7オクターブ1/4(2A~c5、27.5ヘルツ~4186ヘルツ)に至ったそう。
人間の耳は個人差により約20ヘルツから20,000ヘルツまでの範囲の音を聴こえるとされている。音程は4000ヘルツ程。
私たちがメタスキル『物質解放』を体得してから日が浅い為、楽器の改良、開発は少しずつ進んでいる――。やがて球体鍵盤なるものも――開発されるかも――しれない。
ダンスの動きによって音も出せるようになった。それはまた『魔法』エフェクトも絡めて次の機会。
私――は『回路』がイメージで浮かんでいた。魔法陣の回路にも近い――というよりそのものかもしれない。
神経回路ともいえる。無論電子回路もだ。
魔法陣のネット――範囲は広大で――システム回路、システムネットワーク回路、ネットワークよシステムというよりはシステムのネットワークスであり『SYSTEM/NETs』がよりイメージに近い。
私――はそのネットワークスの中で、⇆SSSポテンシャルとして繋げた方がいい回路と、繋がりを断ち切った方がいい回路をみつけてゆく。
そしてそのようにする。そのアクションにより現象がスムーズに進むようになる。好循環のループが増えて、その逆は減少する。
私――は2ndインパクトの後に、今から何年か前に、そのことに気がつき、そうするようになった。
2ndインパクト――黒の衝撃――いや黒くはないが――それについてはまた語られることがあるかもしれない。
広範囲なシステムネットワークスではあるが、これが人間に作用すると脳神経ネットワークの回路、ループがアップデートされる。
そのような現象が起こりながらも、ソファは円環シンセサイザーで、人間のコーラスのような音色『クワイア』を奏でた――。
そのクワイアの音色は、連綿と続いて来た歴代『神聖歌隊』の歌声が球体ホログラムの恩恵によって、サンプリングされたSoundなのだった――。
その音色波は――骨と魂と空間に――澄み響きわたった――。




