第103話 知らない世界の話
斑鳩は白い空間にいた。
最初の数回は、怖かったが今となってはもう慣れている。
今回に至っては待ち望んでいた。
「助かった…このダンジョンから出るにはどうしたらいいですか?
手詰まりです。
それとここはなんなんですか?
最近まで人が住んでいたかのような町だったし」
『大変だと思うが聞いてくれ、出口に関しては意識が戻った小川の近くにある1m程の全く同じ岩が2個並んでいるその上に1時間いると元の世界に戻れるはずだ』
「そんなの解るかー!」
思わず叫んでしまった。
『叫びたくなる気持ちも解らなくもない
今いる世界と元いた世界の重なり始めている場所だ。
別に岩じゃなくてもいい、全く同じ物が並んでいればそこが戻る為の扉になっている。
今後重なり続ければ元に戻る扉は増えていく』
「えっ…まさか…」
『その通り、今後侵食が進んで行くと
同じ物が増えていく。
他の大型と言われているダンジョンの様に重なり合わせが進めば空間に穴が空き
もっと解りやすい入り口が開く。
場所によっては、入り口だけとか出口だけとかの穴が出来たり色々だ』
「最悪だ…なんとかしないと」
『以前いた、斑鳩も同じ事を言ってたよ
見過ごせないとかじゃなく、無視してたら本人にも降りかかってくる事だからね
でも、今の斑鳩ならなんとかなると思うよ
以前の斑鳩が、踏破出来なかった山奥のダンジョンを既に踏破してるのがその証拠さ』
「でも、俺はレベルは低いから能力的には低いけど大丈夫なのか?」
『以前の斑鳩と違ってスキルをあげれるからきっと上手く行くはずだ。
時間がないので、続けて説明だけしておく
このダンジョンは別の世界で、人だけが絶滅した世界だ。
なので、家の中の物は気にせず使ってくれても問題ない
もしこの世界の元の住人達を助けたければこのダンジョンを踏破すれば助け出すこともできる。
モンスター達が襲ってこない理由だが違う世界の住人には捕食活動時以外は襲ってこない
なので、モンスターをみかけても無闇に手を出さない方がいい帰る際には気を付けてくれ
でわっこの辺りでおしまいだ』
「ちょっとまって……」
………
……
…
いつの間にか朝になっていた。
玄関マットの上で寝ていたので、流石にあちこちが痛い
「絶滅したとか、そんな重い事最後に言ってくるなよ
しかも、踏破したら助けれるとか勘弁してくれよ…
知らない人どころか、知らない世界の救世主になれとか………
なれ!とは言ってないか、助ける方法はあると言ってただけか…
誰もいないなら、、、食べ物くらいは貰おうかな…」
斑鳩は、食べられそうな物を探した。
この世界での正確な日付は、デジタル時計がまだ動いていたので賞味期限も確認する事ができた。
見つけたのはちょっと賞味期限がきれているスナック等のお菓子類
他には、ツナ缶やドリンク類
いつか野営した時の携帯食よりは、まし?なのか?
と思いつつ、朝から1人で民家のリビングでお菓子を貪っていた。




